減収にあえぐ医療機関「何しろ患者数が半数近く減少」

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減収にあえぐ医療機関「何しろ患者数が半数近く減少」

病院は患者を治すことではなく病院経営を確保することが目的

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減収にあえぐ医療機関「何しろ患者数が半数近く減少」


「人手不足で割の良い検査できず」「手術の点数が低すぎる」の声も



開業医の7割弱、病院幹部の5割弱が2024年度の減収を見込んでいる。減収要因では、診療報酬改定や物価高、人手不足等による診療縮小、患者数の減少など多くの声が寄せられた。増収では新築等による患者増といった声があった。


病院も診療所も改定の影響大きく…
 

・診療報酬改定により、7:1→10:1への変更分での加算分が減収になった(病院)


人件費、材料費の高騰に加え、診療報酬改定による減収。ロボット手術や鏡視下手術が中心の時代にもかかわらず、手術等の点数が低すぎる。昔と違い、手術に対しコストがかかりすぎる(病院)


特定疾患指導料を月2回算定していたのが出来なくなり、生活習慣病指導管理料ではマイナス面しかない(開業医)


・人件費の増大、物価高騰に伴うのか医療機器メンテナンス等の高騰(開業医)



人手不足で「割の良い検査減った」
 

・人手不足による内視鏡検査・検診の一時中止(開業医)


・人手不足のため、夜間透析を中止(開業医)


・人手不足で割の良い検査などが減った(開業医)


・薬剤の製薬メーカーからの出荷調整。診療がシュリンクしております(開業医)


・やはり新型コロナの院内クラスターの発生。年間で繰り返し発生しているため、入院が予定通りに進まないことが収入としては影響が大きい(病院)


・新型コロナ感染による入院制限(病院)



「何しろ患者数が半数近く減少」「月1の患者が2カ月に1回に」
 

・何しろ患者数が半数近く減少しているのが、最大の問題点である(開業医)
 

・少子化のため小児科患者が激減している(開業医)


・医師数減少に伴う救急患者の減少(病院)


・まず、今まで月に1回の再診していた患者さんが2カ月に1回になった。それから全てのワクチン接種者が減っている気がする(開業医)


コロナワクチンの助成金がなくなった(開業医)


新型コロナ関連点数の減少(開業医)



いろいろあったが「とんとん」の声も
 

・新型コロナ補助が無くなったが、患者数が増えて、最終的にはトントンとなった(開業医)


・自身のかかりつけ患者は減少したものの、周囲の閉院、統合等で新患が増え大きくは増減無い状態で経過した(開業医)



「ネットの取り組みで患者増」「病院新築で手術が大幅増」
 

・救急患者の受け入れが増加した(病院)
 

・病院の新築で患者増となり、手術件数が大幅に増えた(病院)


・救命救急センターの取得(病院)


・若干増えたのは、ネットでの取り組みを行ったことで患者が増えたため。経費は人件費を含め上がり続けている(開業)



増収につながった補助金や診療報酬「ない」が回答者の8割
 

増収につながった補助金や診療報酬を尋ねると、「DX推進関連」「新型コロナ関連の補助金」「ベースアップ評価料」「自治体からの物価高騰に対する給付金」などが上がった。

 

任意の回答で133個の意見が寄せられたが、「なし」「あるわけない」など、「増収につながったものをはない」とする回答が100個を超え、回答者の約8割に及んだ。

・ベースアップ評価料。いくらかは足しになっている(開業医)


診療報酬で人件費の補填があり、HCU加算が新規で取れたこと(病院)


・ない。補助金も、DX、電子処方箋など100%補助されておらず。結局手出しさせられとおり、ゴリ押しされて正直迷惑(開業医)


・特にない。補助金申請にしても手間ばかりかかり大変な労力を強いられていてメリットなど感じられない。そもそも医業そのものに対する正当な評価がなされず、感謝もリスペクトもないとなるとはっきり言ってやる気を失う(開業医)


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保険診療では国が「価格」を決めるので材料費や人件費が上がっても、その値上がり分を診療費に反映できません。

 

うちの診療所は自由診療なので価格は自分たちで決められます。

 

コストが増えた分を値上げできます。

 

だけど保険診療ではそれができない。

 

それがルールだから仕方ないのだけれど、外科系の診療にはインセンティブがあってもいいと思う。

 

外科医は本当にプライベートも自分の生活もないからあせる

 

 

これじゃあ外科医のなり手が少なくなるのも仕方ないように思います汗

 

息子が消化器外科なのですがとても大変そうですからあせる

 

 

開業医も大変なようですが、保険診療のルールの中で売上げを増やすためには単価の高い検査や手術をしたり、1日にたくさんの患者さんを診る以外に方法がありません。

 

だからこういった不正をする施設が出てくるのでしょう。

 

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JFA整形外科が不正請求 診療報酬数千万円、戒告
 

2025年4月18日 (金)共同通信社

 日本サッカー協会(JFA)は17日、福島県楢葉町に開設した「JFAメディカルセンター整形外科クリニック」が診療報酬の不正請求などで、東北厚生局から戒告の行政措置を受けたと発表した。

 JFAによると2021年5月から23年9月まで、実際には医師が診察をしていないにもかかわらず再診料やリハビリテーション料などを請求した。

 

総額数千万円になる見込みで、確定後に患者らに返還する。

 JFAの湯川和之(ゆかわ・かずゆき)専務理事は東京都内での理事会後に記者会見し「医師と従業員の法令順守に関する知識や意識が欠けていた。

 

JFAが十分な監督体制を取れていなかったことも反省している」と謝罪した。

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保険診療では売上げの7割が公金です。(患者さん負担が3割の場合)

 

だから国の請負事業をやっている公務員のような立場とも言えます。

 

20年以上前、開業したばかりの友人が「生保はドル箱。どっちの腹も痛まへん。だからどんどん診たらええねん。めっちゃ儲かる」と豪語していましたが、それって原資は国民が払ったお金です。

 

国民の腹は痛んでいるのですが・・・。

 

 

今の制度の下だと、まじめに良心的に診療をやっているクリニックは儲からない仕組みです。

 

一人一人の患者さんを時間かけて丁寧に診ていたら1日に診察できる患者数が極端に少なくなり売上げ減となりますからあせる

 

 

そして医師不足が叫ばれていますが、人口は減っているのに医学部の定員は私が医学部受験した頃より2割増しです。

 

実態は勤務医不足、開業医過剰

 

勤務医にインセンティブをつけないと開業という流れは止まらないでしょう。

 

そういう議論も出て来ているようですが・・・

 

 

 

なかなか難しいですね。

 

私たちが自由診療だからこそ、外から見える保険診療の矛盾がよく分かります。

 

限られた財源と医療資源を国民も医療者側も大切に使わないといずれ破綻するでしょう。

 

解決策は簡単には見つからないかもしれませんが、いずれ大きな問題になると思います。

マイコメント

医療の目的は本来は患者を治療し病気を治すことにあるのですが、今は病院経営を維持する
ことが足かせになってしまっていて、その病院経営が患者数に大きく左右されるようになっ
てしまっている。

その原因は診療報酬点数を大きく上回る病院設備投資と人件費だろうと思われます。
最近の病院は規模が大きくなり豪華な建物や高額な医療機器を導入する機会が増え、それが
経営を大きく圧迫しています。

本来であればこうした設備投資を最小限に抑えた方が良いのですが、患者をある程度集める
ためにはそうした対策を取って行かないと患者数減少により病院経営が立ち行かなくなると
いう問題点があるからです。

医療機器メーカーも患者の信頼を得るためには最新の医療機器をそろえた方が良いという
アドバイスもあり、ほぼ5年から10年のサイクルで医療機器の更新を行っています。

一台数億円と言うMRI装置やCTなどがその顕著な例です。
その医療機器の費用を回収するためにはどれだけの患者を診察し、どれだけの患者の手術
を行わなければならないかという目標設定がそこでなされるわけです。

勢い、病院は患者集めが目的となり、とりわけ重症患者に主眼が置かれます。

そのため、現在の医療は仁術よりも算術ということになります。

年々増加する医療費の原因がそこにあり、同時に国民健康保険の負担も年増えて行きます。
つまりは今の医療には金がかかりすぎているのです。
これを改善しない限り医療費の高騰は続きます。

また、本質的には国民は病院にかかり過ぎなのです。
簡単な風邪であってもすぐに病院へ行き診察を受けようとします。
本来なら軽い風邪であれば自分で風邪薬や他の方法で簡単に治せるものだのです。
何かといえばす愚病院へ行けと言うのが国民心理です。

それも何とかしない限り医療費の高騰は避けられません。

私なんかは骨折や歯痛など以外は病院へ行きません。
また、毎年市から送られてくる健康診断の勧めも一回も受けていません。
風邪はほとんど自力で治しています。

ある意味周囲から見れば変人の類に入ります。

それは食事に気を付け、無理をしない生活をしているからです。
そして、もう一つは気楽に生きているからです。

誰でもそうした生き方は出来るはずです。





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