コメどころに異変! 記録的猛暑&少雨で「令和の大凶作」シグナルが相次ぎ点灯

スポンサーリンク
田んぼ 食糧問題


コメどころに異変! 記録的猛暑&少雨で「令和の大凶作」シグナルが相次ぎ点灯

田んぼに水がなく稲が枯れてきている

 国内のコメ産地の多くは、これから大量の水を要する稲の出穂期を迎える。しかし、各地で異常気象が相次ぎ、コメの生産現場では「このままだと凶作になる」と、警戒感が高まっている。

 生産量5位と、国内屈指のコメどころ・宮城県は先月から少雨が続き、29日未明にはとうとう、大崎市の鳴子ダムの貯水率が0%になった。県は本来使わない最低水位以下の水を農業用水として放流。31年ぶりの緊急措置だ。すでに県内産地では、田んぼが乾燥するなど水不足の影響が出始めている。

 収穫量は例年およそ60万トンと日本一のコメ生産地として知られる新潟県でも、猛暑による高温障害が起きている。県が今月25日に発行した「水稲生育状況・技術対策速報」では、「葉色が低下している」など稲の栄養状態悪化が報告されている。

「厳しい暑さが例年のことになりつつありますが、今年は6月から著しい高温が続き、稲の消耗が目立ちます。被害を防ぐためにも、追加の肥料投入など対策を生産者に呼びかけています」(新潟県農林水産部経営普及課)

 コメ生産量国内3位の秋田県では、より事態が深刻化している。今夏は例年以上に少雨傾向が著しく、猛暑が続くことも懸念されている。県は今月24日、コメ農家などへの対策指導を協議する会議を開いた。

 県職員の報告によると、地域によっては水が確保できず田んぼが乾燥し、深い亀裂が生じているという。また、秋田地方気象台の担当者は、今月中旬の雨量が平年の5~10%ほどにとどまっていると話した。秋田県水田総合利用課の担当者もこう嘆く。

■「収量や等級の低下は避けられない」

「今年はとにかく雨が降らず、水不足がひどい。生産者からも『田んぼに水を入れたくても水がない』との声が上がっています。しかも、例年は少雨になると猛暑になる傾向があり、気象台も向こう3カ月は気温の高い状況が続くと予想している。今後も過酷な天気が続くようなら、収量や等級の低下は避けられません」

 1993年には記録的な冷夏が「平成の大凶作」を引き起こした。今年は厳しい暑さと干ばつのダブルパンチで、再び大凶作のシグナルが全国のコメどころで点灯し始めている。

 田植え直後の稲を食い荒らす「ジャンボタニシ」が増加傾向にあるという。

コメント

タイトルとURLをコピーしました