患者数が過去最多の百日せき、大阪で「薬剤耐性菌」7割

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細菌 感染症

患者数が過去最多の百日せき、大阪で「薬剤耐性菌」7割

海外から流入し全国的拡大の可能性

百日咳が流行っていますが、どうやら海外から持ち込まれた可能性があるようです。

 

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患者数が過去最多の百日せき、大阪で「薬剤耐性菌」7割…海外から流入し全国的拡大の可能性

2025年8月15日 (金)読売新聞

感染拡大が続き、年間の累計患者数が過去最多となった百日せきについて、大阪府内では治療薬が効かない「薬剤耐性菌」が7割を占めていることが、地方独立行政法人・大阪健康安全基盤研究所の調査でわかった。

 

耐性菌はほかの地域でも検出されており、全国的に広がっているとみられる。

 百日せきは細菌が原因で、患者のせきやくしゃみを浴びるなどして感染する。

 

回復までに時間がかかり、乳児で重症化しやすい。

 

新型コロナウイルスの感染が広がった2020~23年は感染対策の徹底などで患者数は少なかったが、24年に増加が目立つようになった。

 今年は春以降に急増し、8月3日時点での全国の累計患者数は6万826人(速報値)となり、患者全員の把握を始めた18年以降でこれまで最多だった19年の3倍超となっている。

 同研究所は昨年9月~今年9月に大阪府内の医療機関で患者から採取した病原体32検体の遺伝子を解析。

 

百日せきの治療に使われる「マクロライド系抗菌薬」が効くかどうかを確かめたところ、この薬が効かない薬剤耐性菌は23検体あり、72%を占めた。

 その一部を海外で確認された薬剤耐性菌と比較すると、遺伝子のタイプが似ていた。

 

解析した山口貴弘・主幹研究員は「海外から流入した耐性菌が国内で拡大している可能性が考えられる」と指摘し、手洗いの徹底などを呼びかけている。

 耐性菌については東京、富山、鳥取、沖縄などでも検出例の報告がある。

 

ほかのタイプの抗菌薬の投与を検討するが、新生児には使えないなどの課題がある。

 川崎医科大(岡山県倉敷市)の大石智洋教授(臨床感染症学)は「診療していて、耐性菌に感染している患者は少なくないという印象だ。子どもを中心に免疫を持たない人が多く、感染拡大はしばらく続くだろう」と話している。
 

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Yahoo! Newsでも報じられていました↓

 

 

 

これは由々しき問題ですね。

 

百日咳はウイルス感染ではなく細菌感染なので抗生剤で治療すれば治る病気です。

 

百日咳については皆さんご存知だと思いますがちょっとだけ解説。

 

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原因菌:Bordetella pertussis(グラム陰性球桿菌)

感染経路:飛沫感染が主体(一部は接触感染)

感染力:非常に強い(家族内二次感染率は80%以上)

好発年齢:未接種の乳児が最も重症化しやすいが、近年は思春期・成人例も増加(免疫減衰による)

潜伏期:7〜10日(4〜21日程度のことも)

 

 

臨床経過と症状

百日咳は典型的に3期に分かれる

カタル期(1〜2週)

感冒様症状(鼻水、軽い咳、微熱)
この時期が最も感染力が強い



痙咳期(2〜6週)

発作的な連続性咳嗽+笛様吸気音(whoop)

咳後嘔吐や無呼吸発作(特に乳児)

夜間に増悪しやすい

回復期(2〜3週〜数カ月)

徐々に咳が軽快するが、刺激で再び咳が誘発されやすい

 

合併症

無呼吸、低酸素血症(乳児)
肺炎(細菌性二次感染)
けいれん、脳症(低酸素や出血による)
栄養障害、脱水


乳児の重症化予防が最重要(無呼吸や致死例の多くは生後3か月未満)

発症初期は普通感冒との区別が難しいため、長引く咳(2週間以上)では百日咳も鑑別に入れる

成人の軽症例が感染源となることが多い

 

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飛沫感染なので咳が出ている人はマスクをしましょう。

 

もしも百日咳なら感染力が非常に強いので周囲の人にうつしてしまいます。

 

長引く咳は要注意。

 

ただの風邪ではないかもしれません。

 

 

細菌感染症なので抗生剤が効かないとなると大変です。

 

海外から流入している可能性が高いとなると、インバウンドと移民政策の弊害とも言えますね。

 

 

外国から入ってくる人がもたらすものの中に感染症があるということを、そういったリスクがあるということを国も知って対策をすべきです。

 

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