米軍が射程1600キロメートルを超える中長距離ミサイルシステムを日本に配備。ロシアと中国は強く非難
米国、物議を醸すタイフォンミサイルシステムを初めて日本に配備へ
米陸軍は金曜日 (8月29日)、物議を醸しているタイフォン(中距離能力)ミサイルシステムを 9月の演習のために日本に配備すると発表したが、この動きはロシアと中国から強く非難されている。
タイフォンは、射程 1600キロメートルを超える核弾頭搭載可能なトマホークミサイルと、最大 470キロメートル離れた標的を攻撃可能な SM-6 ミサイルを発射できる地上配備型ミサイル発射システムである。
このミサイルシステムは、米国が 2019年に離脱したロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約の下では禁止されていた。
スターズ・アンド・ストライプス紙(米軍の機関紙)によると、タイフォンは広島の南東約 40キロメートルにある米中距離核戦力(INF)海兵隊岩国航空基地に配備されており、同基地にタイフォンが配備されれば中国本土とロシア東部の一部が射程内に入ることになる。
タイフォンが配備される演習は 9月11日から 25日まで実施されるが、演習終了後にミサイルシステムが米国に返還されるわけではない。米国が 2024年4月に演習のためにフィリピンに配備したタイフォンは現在も日本に残っており、米国がさらに 1機を派遣する可能性も取り沙汰されている。
「中国は米国がアジア諸国に中距離ミサイルシステム『タイフォン』を配備することに常に反対している」と中国外務省の郭家坤報道官は金曜日、日本へのタイフォン配備の報道を受けて述べた。
「日本は侵略の歴史を厳しく反省し、平和的発展の道を歩み、軍事・安全保障分野で慎重に行動し、アジア近隣諸国や国際社会の信頼をこれ以上失わないよう強く求める」と郭氏は付け加えた。
ロシア外務省報道官マリア・ザハロワ氏は、今回の配備を「地上配備型の短距離・中距離ミサイルの能力強化に向けたワシントンの方針の一環である、新たな不安定化策」とロシア政府は見ていると述べた。
ザハロワ氏はさらに、「ロシア周辺地域へのタイフォン配備はロシアにとって直接的な戦略的脅威となる」と述べ、米国との協力による日本の「軍事化の加速」を指摘した。
ロシアは最近、 INF条約で禁止されていたミサイルシステムの配備に関する自主的なモラトリアム(一時停止)を解除したと発表した。
米国はすでにデンマークにタイフォンシステムを配備し、演習を実施している。また、2026年までにドイツにタイフォンまたは同等の射程距離を持つシステムを長期配備する計画だ。
マイコメント
どんどん日増しに戦争の足音が忍び寄って来ているように思えます。
長距離ミサイルの配備は日本にとって他国からの攻撃を抑止する効果があるとはいえ
過剰な防衛力は他国を刺激し、節制ミサイルを撃ち込まれる可能性も出てきます。
イスラエルがイランを攻撃したときもイランの核兵器開発をこのままにしておくと
イスラエルが核兵器攻撃を受ける危険性があると先制攻撃を行いました。
もし、日本に長距離ミサイルが配備されると他国も同じような兵器の配備を行う
ので、こうした軍拡競争は留まることがなくなります。
それがいずれ何かのきっかけで戦争に発展するかもしれません。
ほどほどということでしょう。
コメント