3か月分の生活費を賄える貯蓄を持っているアメリカ人は46％のみ

適切な緊急貯蓄を持っているのはアメリカ人のわずか46%のみ

armstrongeconomics.com 2025/10/20

Only 46% of Americans have Adequate Emergency Savings

3～6か月分の緊急支出を貯蓄しておくことは、一般的な注意点だ。インフレ率の上昇、購買力の低下、そして雇用市場の縮小は、アメリカの家計貯蓄に打撃を与えており、この傾向は生活費危機に直面しているすべての国に共通していると言っても過言ではない。

しかし現在、3か月分の生活費を賄えるだけの緊急貯蓄を保有しているアメリカ人は 46%のみだ。

バンクレート社の調査によると、アメリカ人の約4分の1は貯蓄がなく、30%は多少の貯蓄はあるものの、3ヶ月分の生活費を賄うには足りない。回答者の約 19%は、緊急時の貯蓄で 3～ 5ヶ月分の生活費を賄えると回答し、27%は 6ヶ月分の生活費を賄えると回答した。

回答者の 85%は、安心するには少なくとも 3ヶ月分の緊急時の貯蓄が必要だと回答しましたが、実際にその金額を貯蓄しているのはわずか 46%だった。

ベビーブーマー世代は比較的裕福で、41%が 6ヶ月分の生活費を余裕で賄えると回答している。ミレニアル世代の 4分の1は 6ヶ月分の生活費を賄えると回答しているが、ジェネレーションXでは 20%、ジェネレーションZでは 10%にとどまっている。

生活費は上昇し続け、購買力は低下し続け、賃金は停滞し、人々は貯蓄ができない。ここで問題となるのは、経済がデータが示すほど堅調ではないということだ。

実際、2024年2月から 2025年2月の間に、成人の 3人に1人が貯蓄口座から資金を引き出した。貯蓄を引き出した人の 80%以上が、生活必需品の購入に充てている。消費者はすでにクレジットカードを利用しており、アメリカ人の 33%は緊急時の貯蓄よりもクレジットカードの負債額の方が大きい。

何百万人もの人々が景気後退への備えができていない。これは、財務計画の不備ではなく、急激な財政政策の変更の結果だ。平均的な人々には、現在の物価を予測することは不可能だった。

パンデミック中の安価な融資は、政府によるバックアップという幻想を生み出した。人々が「安い」借金だと信じて借金を増やす中、FRB は金利を引き下げたが、何事にも代償はつきものだ。時が来れば、銀行は回収不能に陥り、その代償を被ることになる。

さらに重要なのは、大多数の人々が支出を賄えなくなると、文明社会は完全に持続不可能になるということだ。これは、2032年に第6の波が到来した際に、より大きな影響を与えるだろう。人々は、自分たちを失望させた現在のシステム以外に失うものは何もないのだ。