PR

「世界は現実に基づいた幻想である」と夢で怒鳴られた直後の雑談

スポンサーリンク
人々のパワー 物理学
スポンサーリンク

「世界は現実に基づいた幻想である」と夢で怒鳴られた直後の雑談

私たちは現在を「今」だと思っているが、実際には半秒前に起こったことを経験している。

ここのところ、ちゃんと深い睡眠を取ることができていないのかどうか、夢見がものすごく多くてですね、それで、それらの夢も大変に派手なものが多くて、起きた時に疲れたりしていますが、そういう理由もあるのか、日中とても眠くなることがあります。

こういう眠気は、5分とか 10分とかの仮眠で治まりますので、今日も少し眠っていましたら、夢の中で、

「世界は現実に基づいた幻想である」

と大声で言われて目が覚めました。

「たかが夢でそんな大仰なこと言うなよ」と思いつつも、まあしかし、言っていることは正しくも感じます。

目覚めてから、これを英語にして検索しまして、まあ予想通りのページが並ぶだけなんですけれど、過去のそういうものに対しての言葉を複数掲載していたサイトでは、以下のようなものがありました。

「世界は幻想なのか?」より

ニコラス・B・テイラー博士、リトル・サンドハースト氏の回答

もちろん、世界は幻想だ。私たちは電磁スペクトルのほんの一部しか見ていない。それは私たちの脳にのみ存在する色に分割されている。

私たちは限られた範囲の振動しか聞かないが、その振動自体には含まれていない意味をそこに押し付けている。犬や蜂が何に興味を持っているのか、私たちにはまったく理解できないし、その逆もまた然りだ。

私たちは、いくつかの基本粒子が異なる配列で存在している以外は、ほとんど何もない空間を、柔らかくも、あるいは固くも感じている。私たちが直接把握できるのは、1ミリメートルから1キロメートル程度の大きさだけだ。

私たちは現在を「今」だと思っているが、実際には半秒前に起こったことを経験している。私たちの個人的、政治的、イデオロギー的なこだわりや争いは、自然の生態系や歴史、そして私たち自身の体の細胞や DNA さえも無視している。

私たちの頭の中は、根本的に無関心な世界に押し付けた幻想で満ちている。しかし、まさにその無関心こそが、世界が現実であることを証明している。

philosophynow.org



ここにある、

私たちは現在を「今」だと思っているが、実際には半秒前に起こったことを経験している。

という部分は、そのことを述べているわけではないでしょうが、「人間の自由意志の研究」をしていたことが知られるベンジャミン・リベット氏という生理学者の実験と研究があり、彼は、「人間は、自分で意識決定する電気信号の半秒ほど前(0.35秒前など)には、脳から決定を促す無意識的な準備電位が現れている」ことを突き止めました。

つまり、私たちが「自分で意志決定した」と考えていることは、すでに「決められている」ことであることがわかったんですね。ベンジャミン・リベットさんの理屈は大変に難解ですが、結局、「人間の自由意志が存在するかというと、現実的には危うい」と。

それはともかく、先ほどの

> 私たちは電磁スペクトルのほんの一部しか見ていません。

というのも、確かにそうで、たとえば、ずいぶん前の記事である「植物が「緑色」であり続ける理由がわかった! 」 (2015年7月6日)という記事で書いたことがありましたけれど、

「なぜ、その色がそう見えるのか?」

とか、

「なぜ、その音がそう聞こえるのか?」

については、もはや永遠の謎であり、たとえば「色」は以下の可視光線を見て「色だと思う」わけですけれど、光線に色がついているわけではありません。なので、「なぜ、赤や緑として見えるのか」は、これは、おそらく永遠にわからない人体の不思議なのです。


plt.or.jp

私たちは、すべての光のスペクトルの中で非常に狭い範囲の中だけを「色」として感じているのですが、なぜ、おおむね一様に同じ色だと感じるのかはわからない。

感覚というのは何でもそんな感じで、たとえば先ほどの文章には、

> 私たちは、いくつかの基本粒子が異なる配列で存在している以外は、ほとんど何もない空間を、柔らかくも、あるいは固くも感じている。

とありますが、「固い」とか「柔らかい」とか私たちは感じますが、全体的に見れば何か極端に異なるということでもない。原子から見れば、物質というのはすべてスカスカです(原子は 99.9%が空洞)。

でも、私たちは色の違いを感じて、音や匂いや触覚の違いを感じて生きているのですから(そして、それが全人類の元型的な共通認識になっている)、大変なことだと思います。

 

2016年のバンク・オブ・アメリカの顧客向けレポート

他にも、「この世は、本当に私たちが認識しているようなこの世なのか」という話は、本当に数多くあり、たとえば、

「現実は単なるコンピュータ・シミュレーションである可能性がある」

ということも広く言われています。

思い出すと、興味深かったこととして、世界有数の金融機関のひとつであるバンク・オブ・アメリカが 2016年に、顧客向けレポートで、このことを取り上げていたことがありました。投資に関しての銀行の顧客向けレポートですよ

2016年9月8日の経済メディアの市場記事より

businessinsider.com

以下は、当時のバンク・オブ・アメリカの顧客向けレポートからです。

2016年9月6日のバンク・オブ・アメリカのレポートより

多くの科学者たち、哲学者たち、そしてビジネスリーダーたちは、人間が現時点ですでにコンピュータでシミュレートされた仮想世界に生きている可能性が 20%から 50%あると確信している。

2016年4月、研究者たちは、この概念を議論するためにアメリカ自然史博物館に集まった。議論は、私たちが今、何百万人もの人々が同時に関与するフォトリアリスティック(本物のような画像)な3Dシミュレーションに近づいているかどうかということについてだった。

考えられることは、人工知能の進歩、バーチャルリアリティ、およびコンピューティングパワー等を獲得したことにより、未来文明の人々は、彼らの祖先(現在の私たちのこと)のシミュレーションを実行することを決定したかもしれないということだった。



この論文には、イーロン・マスク氏などの言葉(今ほどイーロン氏が著名ではない時代です)も引用されています。

これは、以下のブログ記事で取り上げています。

バンク・オブ・アメリカが顧客向けレポートに記した注記 : 「私たちがコンピュータ・シミュレーションによるマトリックス=仮想現実空間の中に生きている確率は20%から50%」
In Deep 2016年9月12日

このようなアドバイスが、銀行の顧客への投資行動と関係するのかどうかは不明ですが(関係ないだろうなあ…)、ともかく、こういうこともありました。

さらに「死は単なる幻想」という量子物理学者たちの話を取り上げたこともあります(こちらの記事など)。少なくとも、意識は永遠に残る可能性が高いというような。

昼寝上がりの雑談じみてきていますけれど、それにしても、「たった 10分の睡眠で、夢に叩き起こされるとは」とも思います。

 

人間の睡眠の謎

睡眠っていうのは、学問的には大変に難解なテーマで、たとえば、オックスフォード大学の睡眠生理学教授の書いた「睡眠とは何か」という、異常に長い記事があるのですが、その冒頭は以下のように書かれています。

「睡眠とは何か」の冒頭より

数十年にわたる研究を経てもなお、睡眠とは何か、なぜ存在するのかという明確な科学的コンセンサスは未だに得られていない。

しかし、睡眠が話題になると、すぐにその必要性と重要性に矮小化されてしまう。大衆メディアは、十分な睡眠を取らないと何が起こり得るのか、そして実際に何が起こるのかを私たちに思い出させ、不眠症を克服するための便利なヒントをいくつか提供する程度のものとなる。

功利主義的な観点からのみ議論され、睡眠は私たちの目先の利益のためだけに存在するという考えを、私たちは押し付けられているのだ。

私たちが知りたいのは、私たちの存在の 3分の1について(そのような時間を割いているものについて)、本当にこれだけなのだろうか? 睡眠はおそらく、人生における最大の盲点、あるいは最も長い盲点と言えるだろう。

当然のことながら、確かに、睡眠が健康と社会に与える影響は甚大だ。疲労によって引き起こされる技術的災害から、拷問や戦争兵器としての睡眠不足、そして慢性的な痛みに匹敵するほどの苦痛をもたらす睡眠障害まで、多岐にわたる。

しかし、私の意見では、睡眠が重要だと言うことについて(このようなことだけでは)本質を見失っていると言えるだろう。睡眠は、私たち全員に毎日、自分の意志に反して起こる最も奇妙な経験なのだ。

aeon.co



なお、このオックスフォード大学の教授によれば、「まったく眠らない動物(植物を含めて)はいまだに見つかっていない」そうです。

しかし人間ほど、睡眠が全活動の中で大きなウエイトを占める動物というのも、またいないようで(ペンギンの睡眠時間は数秒)、また、人間のように「全身全霊で眠る」という動物もいないようです (クジラなどは眠っているときも脳の半分が覚醒しているのだそう)。

 

人間が仮にペンギンのように、数秒の睡眠を一日に何度か繰り返すだけの動物なら、生理機能的な影響はわからないにしても、その場合は、人間という生物は、

「少なくとも夢は見ない」

という形態だったはずです。

一晩の内に、部屋でサカナを育てて、外では美しい女性と出会い、気づけば、バスや電車で旅行をしていて、次には敵軍と血みどろの殺し合いの戦争に参加しているというような大仰な夢はなかなか見られないはず(そんな夢が最近多いんですけどね)。

人間は不思議な存在ですね。…という、完全な雑談でございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました