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“国産レアアース”求め海底6000mへ いよいよ世界初の試みが本格始動

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日本近海のレアアース採掘本格始動 エネルギー
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“国産レアアース”求め海底6000mへ いよいよ世界初の試みが本格始動

中国の日本向けレアアース輸出禁止措置を受けて本格始動!

中国が6日に発表した日本への輸出規制強化の中でも、特に影響が懸念されているのがレアアースです。そのレアアースの国産化を目指す一大プロジェクトが、東京から遠く離れた南鳥島周辺で、本格的に動き出します。日本の未来を支える切り札となるのでしょうか。(1月11日OA「サタデーステーション」)

探査船が南鳥島沖に向け出航へ

報告・仁科健吾アナウンサー(静岡・清水港 10日)
「静岡県の清水港です。こちらの大きな船をご覧ください。巨大なタワーが立っていますが、船の底からの高さはおよそ130m。40階建てのタワマンに相当する高さです。あさって、国産レアアースを開発するため、南鳥島沖に出発します」。

これまで、資源探査や海底の掘削調査などを行ってきた、地球深部探査船「ちきゅう」。今回のミッションは?

内閣府プログラムディレクター 石井正一氏
「世界で初めて、連続的に6000メートル海底からレアアース泥を船上に揚げるという技術を確立しましたという報告にしたい」

日本の最東端、南鳥島沖には、「産業開発が可能な規模のレアアース」が眠っているとされます。今回、試験的に採掘し、将来の国産化を目指します。

レアアースは、高性能の磁石や光学機器などに使われ、電気自動車やパソコン、スマートフォン、防衛分野では戦闘機など、ハイテク製品に欠かせない鉱物資源です。しかし、その生産は実質的に中国の独占状態で、外交の取引材料として利用されてきました。

中国 レアアースで日本揺さぶり

中国商務省報道官(8日)
「全ての軍民両用品に対し、日本の軍事利用者、及び日本の軍事力の向上に関与する、全てのエンドユーサーへの輸出を禁止する」

中国政府は今週、軍事用・民間用の両方に使われる品目について輸出規制を強化すると発表。公表されているリストには、レアアースも含まれ、懸念されていたなか、米ウォールストリートジャーナルは8日、レアアースの一部について、日本に対する中国の輸出規制の強化がすでに始まっていると報じました。

木原稔官房長官(7日)
「わが国のみをターゲットにした今般の措置というものは、決して許容できず極めて遺憾です」

高市総理の台湾有事をめぐる発言への対抗措置とみられ、日本への渡航自粛の呼びかけや、日本産水産物に対する事実上の輸入停止に続き、更なる追い打ちをかけてきた形です。

 

海底6000mのレアアースどう掘削?世界初の試み

一層、“国産レアアース”への期待が高まりますが、海底6000メートルという深海から、どのようにレアアースを採掘するのでしょうか。プロジェクトの責任者を直撃しました。

内閣府プログラムディレクター 石井正一氏
「1本が30メートルで、200本のパイプを順次つないで、6000メートルのパイプを海底面を目指して下ろしていく。船にぶら下がった状態で、6キロ先を点で突くわけです」。

何と6000mのパイプは、船からぶら下がっているだけ。その先端には、採鉱機という、海底の泥を混ぜる装置が取り付けられています。海水と混ぜることで泥がパイプの中を通りやすくし、船まで“連続”して汲み上げることが出来るといいます。今回はレアアースを採掘する機械などが無事に動くかどうかの確認作業が中心で、来年からが本番だといいます。

内閣府プログラムディレクター 石井正一氏
「来年の2月以降だと、大量のレアアース泥を取ってくることができますので、生産プロセスを確立することができます。本格的に産業的利用が南鳥島で展開できるのではないか」

来年は、南鳥島でレアアースを含む泥を脱水処理し、本土に輸送。実際にレアアースを採り出す試験を進める予定です。

内閣府プログラムディレクター 石井正一氏
「(Q 2030年代の実現をイメージしていい?)もう少し早くやらないと、今の国際情勢にはなかなかマッチングした形での、いわゆる政府政策にはならないんじゃないかと思いますので。まずは緊急時にレアアースの供給途絶が起こらないような調達源の多様化、特定国に依存しないレアアース供給にやはり移行していくべき」

 

調達先の多様化へ 進むリサイクル技術開発

そうしたなか、総合商社の双日は、オーストラリアで採掘されたレアアースの輸入を始めたと発表しました。重レアアースとよばれる、特に貴重な種類で、中国以外からの輸入は、日本で初めてです。

さらに、レアアースをリサイクルする技術開発も進んでいます。

日産自動車材料技術部 小川和宏氏
「これで電動車1台が運転できるという形になる。マグネットの重量の約30%がレアアースです」。

日産自動車では、廃車となった電気自動車などのモーターから、レアアースを取り出す技術の実用化を早稲田大学と共同で進めています。

日産自動車材料技術部 小川和宏氏
「このモーターの(回転部分)ローターというものですが、これ一台を、丸ごと溶解させています」

モーターには、1.5キロほどのレアアース磁石が使われています。その3割ほどがレアアースです。従来は、磁石を手などで取り出す必要がありましたが、特殊な物質と一緒に丸ごと溶かすことで、レアアースを分離させ、取り出す技術を開発しました。

日産自動車材料技術部 小川和宏氏
「あれがレアアース含有物が溶けたものです。1400度くらいの高温になっています」

ドロドロに溶けたモーターを、数回に分けて型に流し込んでいきます。すると…。

日産自動車材料技術部 小川和宏氏
「こちらが青白く見えますが、レアアースが多く含まれた物質になります。青白く見えたり、あと緑色だったり」

この段階では、3種類のレア―アースが混ざった状態。この後、分離させる工程を経て、再利用できるレアアースを取り出します。

日産自動車材料技術部 小川和宏氏
「これが今日の実験で取り出したレアアース化合物を含有する化合物です。電気自動車1台にこれくらいのレアアースが必要になってきます」

技術的にはすでに目途がたっているといいますが、実用化は電気自動車の廃車が進む、数年後になると考えられています。

日産自動車材料技術部 小川和宏氏
「販売してから約15年、20年ぐらいで廃車が発生するので、2030年頃の実用化を目指して、今、研究を進めています」

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