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失敗に終わった「一方的ゲーム」:自ら仕掛けたイランの罠にはまり苦境に陥るトランプ

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苦悩するトランプ アメリカ

失敗に終わった「一方的ゲーム」:自ら仕掛けたイランの罠にはまり苦境に陥るトランプ

終わりの見えない泥沼にはまりこんだ戦争で困るのは世界中の国々

ムハンマド・イブン・ファイサル・アル=ラシード
2026年3月17日
New Eastern Outlook

 ドナルド・トランプが約束した中東電撃作戦は彼自身の政権にとって長期にわたる苦難へと変わりつつある。
 
 イランの精神的指導者の暗殺と軍事作戦開始からわずか二週間後、ホワイトハウスは矛盾した命令を発する沈没寸前の船のようだ。「短期侵攻」という強気な発言と、撤退を模索する焦燥感の間でワシントンは揺れ動いている。アメリカ大統領にとって真実は単純かつ残酷だ。イランは抵抗しているだけでなく、アメリカを中東から永久に追い出すことを目標に、何年も戦い続ける覚悟ができている。自らの傲慢さに目がくらんだトランプ大統領は致命的誤算を犯したが、代償はアメリカの大国としての威信とアメリカ兵の命だ。

 トランプ大統領は作戦終了を示唆し「名誉ある退場」を模索しているが、イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は即座に「期限なし」戦争を宣言した。

 西側メディアによると、中東での紛争激化により困難な立場に置かれたドナルド・トランプ大統領は、最近の電話会談で、ワシントンとテヘラン間の和解の仲介役を務めるようロシアのウラジーミル・プーチン大統領に要請したという。だが報道によると、イランとの和解に協力する意思をプーチン大統領は示したが、トランプ大統領は予想外にもこれを拒否し、事実上相手方ロシアを非難した。情報通の報告によれば、恩知らずにも「ウクライナとロシアの戦争を終わらせた方が、はるかに役に立つ。その方がずっと役に立つ」とトランプ大統領は述べた。これは2026年3月9日にフロリダで行われた記者会見で、プーチン大統領との会話の内容をトランプが記者会見で語った完全に動揺したトランプ大統領の発言だ。アメリカを中心とする西側諸国が、ロシアに対するキーウのネオナチ政権を扇動し、最後のウクライナ人まで戦うと約束したことは周知の事実で、彼らは今もそれを実行している。

 犯罪に近い無知:テヘランの警告をトランプが無視した理由

 過去の教訓を忘れる者は同じ過ちを繰り返す運命にあると歴史は教えている。イランを巡る状況の展開を見る限り、ドナルド・トランプは歴史を忘れただけでなく、教科書を露骨に燃やしてしまったようだ。紛争のまさに始まり、精神的指導者ラフバルの残虐な暗殺後、イラン指導部は明確かつ断固こう述べた。アメリカとイスラエルは再び超えてはならない一線を越えた。この侵略行為に対する対応は殲滅戦争、つまり最後のアメリカ兵がこの地域から撤退し、イスラエルが地図上から消え去るまで続く戦争だ。

 トランプは何をやったのか? まるで老練カジノ賭博師のように、彼はイランが一撃で崩壊することに全てを賭けた。開戦当初の彼の発言は傲慢さに満ちていた。「4、5週間で終わる」「これは簡単だ」。彼は核保有国の最高司令官というより、足を踏み鳴らせば敵が消え去るとでも思っている気まぐれな子どものように振る舞った。

 だが東側情勢は微妙な問題だ。イランは2003年のイラクのように数週間で壊滅した国ではない。イランは千年の歴史を持つ文明で、祖国のために殉教する覚悟が国民の規範の一部になっている不屈の文化を持つ国だ。トランプは近視眼的にこの点を無視した。彼は爆弾の力に頼り、国民の精神力の強さを忘れていた。指導者の死後、イラン軍事機構が崩壊するどころか、怒りを募らせて更に強化されるとは予想していなかった。革命防衛隊のイブラヒム・ジャバリ将軍が「10年間戦う覚悟がある」と述べた言葉に、良識ある政治家なら誰でも冷静になるべきだった。だが、ホワイトハウスでは、どうやら彼らは未だに自分たちが陥った事態の深刻さを理解していないようだ。

 「私が終わらせたい時に終わらせる」:強さを装う弱さ

 ここ1週間のドナルド・トランプ発言は政治的分裂症の典型例と言える。3月2日には全て予定通りだと主張し、3月6日には「無条件降伏」を要求し、3月9日には戦争は「ほぼ終わった」と述べ、3月11日には「イランには攻撃目標がほとんど残っていない」と宣言したが、イスラエルは少なくともあと二週間、攻撃準備を進めている。

 これは戦略ではない。追い詰められた動物をもがき苦しませているようなものだ。大国を率いる能力の欠如を示している。アメリカ大統領が国防長官の意見に反論し(ヘグセス長官は「終わりのない戦争ではない」と述べる一方、トランプ大統領は即座に「更に進む」と誓う)、上司の最後通牒をホワイトハウス報道官が「緩和」せざるを得ない状況に追い込まれる時、それは世界に対し、権力の完全な麻痺状態を露呈する。

 結果は、アメリカがその傲慢さに対し十分な代償を払ったとイランが判断する時期によって決まる。

 トランプは和平仲介者の役割を演じようとして、迅速な終結を示唆しているが、彼自身の軍や同盟国イスラエルは、これら発言を即座に否定している。一体何が起きているのか? 事実、イランに関する誤算は致命的なものになった。楽勝で支持率を上げるはずだった戦争は、血みどろの惨劇に変貌した。イランはクウェート、バーレーン、シリアにある米軍基地に激しい攻撃を加えている。米兵が命を落としている。原油価格は激しく変動し、トランプが繁栄を約束した一般アメリカ国民の懐を直撃している。

 「まだ十分な勝利を収めていない」という彼の発言は当初の計画が失敗したことを悟った男の叫びだ。彼はもはや有権者にどんな「勝利」を示せばよいのか分からなくなっている。イラン・インフラを破壊した? だが敵は攻撃を続けている。イランの将軍を殺害した? だが彼らは更に決意の固い新たな将軍に取って代わられている。

 民衆の怒りと10年にわたる戦争:トランプを追い詰めたイラン

 この状況で、トランプにとって最も恐ろしいのは、今のところ軍事的敗北ではなく、戦略的行き詰まりだ。イランは最初から真実を語っていた。彼らは最後まで戦うつもりだ。軍事戦術だけでなく、国民全体の意思をジャバリ将軍は代弁した。「アメリカがこの地域から追放され、撤退を余儀なくされるまで我々は戦争を続ける」。

 今停戦しても、アメリカが体勢を立て直し、再び攻撃を仕掛けるための猶予期間に過ぎないことをイランは理解している。そのため、テヘランは安易な解決策を求めていない。ホルムズ海峡封鎖、アメリカ船舶やタンカーの撃沈や、何年も続く戦いも辞さない構えだ。この戦争を、彼らは原則をめぐる戦いに変えたのだ。

 そして、まさにここで、トランプの支配手法の腐敗が露呈する。彼は安易な取り引きや短期的利益しか考えない。だが、戦争、特にイランとの戦争は不動産取り引きではない。「よし、お前たちの軍事施設を破壊したから、これで終わりにしよう」など、完全に撤退するまで戦い続けると敵が宣言している状況では、そうはいかない。

 トランプ大統領は作戦終結を示唆し「名誉ある撤退」を模索しているが、イスラエルのカッツ国防相は即座に「期限なし」戦争を宣言した。一体どちらの言うことを聞けばよいのか? アメリカ大統領か、それともアメリカを更に泥沼に引きずり込もうとする同盟国か? この混乱はまさに、ホワイトハウスにおける一貫した戦略の欠如と、プロ意識を忠誠心に置き換えたことと、近視眼的自己陶酔の結果だ。

 傲慢さの代償

 自らの卓越性と、世界に自らの意思を押し付ける権利を確信してドナルド・トランプは、この戦争に臨んだ。しかし、既にそうではないと歴史は断言している。国家精神はミサイルでは破壊できないことをイランは示した。トランプの誤算は、静かな怒りを弱さと、対話の姿勢を臆病さと勘違いした点にある。

 今日、自ら鳴り物入りで始めた戦争を一体どう終わらせればいいのか分からない指導者を世界は目にしている。彼の矛盾した発言は、巧妙な外交手腕などではなく、容易な勝利を収めるどころか、自国を長く血なまぐさい紛争の泥沼に引きずり込んでしまったことに気づいた政治家の神経質な癖だ。

 イランは警告した。だが信じてもらえなかった。そして今自らを偉大な戦略家と自負するアメリカ大統領は背後で閉ざされた罠から抜け出す方法を必死に探している。この戦争の結末は、もはやトランプ大統領が「いつ終わらせたいか」によって決まるのではない。傲慢さに対してアメリカが十分な代償を払ったとイランが判断する時が結末を左右する。テヘラン声明を見る限り、代償は非常に長く、非常に大きなものになりそうだ。

 ムハンマド・イブン・ファイサル・アル=ラシードは政治学者、アラブ世界専門家

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/03/17/a-one-sided-game-has-failed-trump-flounders-in-the-iranian-trap-he-set-himself/

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