サウナによく入る人は健康状態がよくエネルギーや幸福度が高いという研究結果

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サウナ 健康問題

サウナによく入る人は健康状態がよくエネルギーや幸福度が高いという研究結果

加えて、サウナへの入浴が心血管の健康にいい影響を及ぼす


サウナはフィンランドが発祥とされる蒸気浴の一種であり、日本でも2020年頃からサウナブームが起きるなど、今日では世界各国で親しまれています。スウェーデンで行われた研究では、サウナによく入る人は健康状態がよく、エネルギーレベルが高く、幸福度が高いという結果が明らかになりました。

Full article: Sauna bathing in northern Sweden: results from the MONICA study 2022
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/22423982.2024.2419698


Regular sauna users report better health, more energy, and greater happiness
https://www.psypost.org/regular-sauna-users-report-better-health-more-energy-and-greater-happiness/


これまでの研究で、「サウナに入ることが突然の心停止リスクを下げる」という結果や、「頻繁にサウナへ入ると致命的な心血管疾患のリスクが下がる」という結果が示されています。しかし、サウナの使用と健康に関する研究結果の多くは、サウナ文化が深く根付いているフィンランドで行われたものだそうで、他の地域でも同様の関連がみられるのかはよくわかっていませんでした。

そこでスウェーデンの研究チームは、フィンランドと同様にサウナ文化が根強いスウェーデン北部の人々を対象に、サウナの使用と健康や幸福度などの関連性を調査しました。研究には、一般集団の心血管疾患リスクを監視する健康調査・The Northern Sweden MONICA Studyのデータが用いられました。

論文の筆頭著者であり、スウェーデンのルレオ工科大学で看護学教授を務めるÅsa Engström氏は、「サウナへの入浴が心血管の健康にいい影響を及ぼすといったサウナの利点について読んだことがありました。その後、The Northern Sweden MONICA Studyにサウナの入浴習慣についての質問を含める機会が得られたので、サウナに入る人とそうでない人の間でさまざまな健康パラメーターを比較することができました」と述べています。


研究に用いられた回のデータ収集は2022年春に行われ、スウェーデン北部のノールボッテン県ヴェステルボッテン県に住む25~74歳の成人から無作為に抽出された1180人に対し、サウナの習慣や健康状態、生活習慣、メンタルヘルスといった幅広い項目にわたり質問を行いました。なお、回答した971人のうち、月に1回以上サウナに入ると回答した「サウナ入浴者」の割合は66%だったとのことです。

質問には「サウナを利用する頻度」「サウナの滞在時間」「サウナの温度」「1人でサウナに入ったのか、それとも複数人で入ったのか」など、サウナに関する具体的な質問が含まれたとのこと。また、身体活動のレベルや飲酒・喫煙習慣、睡眠の満足度、痛み・不安・うつ病の経験、一般的な健康状態、エネルギーのレベル、幸福度などについてのデータも収集されました。


分析の結果、サウナ入浴者は一般的に若く、男性が多く、身体的に活動的である傾向が強いことがわかりました。また、喫煙量は少ない一方でアルコールを摂取する頻度は高く、通常は週2~3回ほど飲酒する傾向がみられました。

加えて、サウナ入浴者は全体的に健康状態がいいと回答しており、高血圧と診断される割合が低く、身体的な苦痛も少なかったと報告されています。さらにサウナ入浴者は不安や抑うつのレベルが低く、エネルギーのレベルや幸福度が高く、睡眠パターンにも満足していました。


これらのメリットは月に1~4回ほどサウナに入る人で最も顕著であり、それ以上頻繁にサウナに入っても、メンタルヘルスやエネルギーのさらなる改善にはつながっていませんでした。なお、サウナ入浴者の大多数は「一度に15~20分間サウナに入るセッションを1~2回繰り返す」という方法でサウナに入っており、サウナの温度はセ氏60~80度が多かったとのことです。ほとんどのサウナ入浴者は1人ではなく誰かと一緒に入っており、サウナの後に冷水や氷に入る人は比較的少数でした。


また、サウナの使用と健康状態の改善との関連性が、社会経済的地位とそれほど強く結びついていないことも示されました。サウナによく入る人とそうでない人は、教育や住んでいる場所に大きな違いがなかったそうで、サウナ入浴者にみられるメリットは、経済状況や生活環境だけでは説明できないことが示唆されています。

今回の研究はあくまで一時点に収集されたデータのみに基づいているため、サウナの使用が健康増進につながるのか、それとも健康な人だけがサウナに入っているのかは特定できませんでした。加えて、サウナ入浴者に比較的若年層や男性が多かったという点も、結果に影響を及ぼした可能性があるとのことです。

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