「人間に投与された抗生物質の3分の1は川に流れ込んでいる」という研究

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住宅街の川 健康問題

「人間に投与された抗生物質の3分の1は川に流れ込んでいる」という研究

抗生物質の3回分のうち1回分は川に流れ込む

調査によると、世界中で使用されている抗生物質の約3分の1が河川に流れ込んでいる。合計すると、世界中で 600万キロメートルの河川に過剰な濃度の抗生物質が含まれていると推定される。

PNAS Nexus に掲載されたこの研究は、世界中の水路における抗生物質汚染の程度を地図上に表した。

これは、最も一般的に使用されている 40種類の抗生物質に注目し、約 900の河川地点からの現場データで検証された地球規模のモデルを使用して行われた。

抗生物質を使用すると、その一部は体内で分解されるが、残留物は尿とともに排水に流れ出る。カナダのマギル大学の研究者たちは、そこから下水処理場、河川を経て最終的に海までさらに広がる可能性があると指摘している。

数千トンが自然界に流れ込んでいる

研究者たちは、毎年世界中の河川に約 8,500トン(人間が年間に消費する量のほぼ 3分の1)の抗生物質が流れ込んでいると推定した。大部分が下水道を通過しているにもかかわらず、このような状況になっている。

さらに、11%、3,300トンが海に到達する。人間が使用する抗生物質の年間消費量は 29,200トンと推定されている。

この問題はすべての大陸で発生しているが、東南アジアで最悪だと考えられている。抗生物質の使用頻度が高く、下水処理が限られているため、問題がさらに深刻化している。

研究者たちは、水路中の抗生物質は有毒であり、抗生物質耐性の発達にも寄与する可能性があるため、環境と人間の両方に危険をもたらすと警告している。合計すると、600万の河川で抗生物質の濃度が過度に高いと推定される。

「我々の研究結果は、人間の摂取による河川の抗生物質汚染が重大な問題であり、獣医や産業由来の関連化合物によってさらに悪化する可能性が高いことを示している」とマギル大学のジム・ナイセル教授は Phys.org に語った

この研究結果は、環境汚染の主因となっている家畜や製薬工場からの抗生物質を考慮に入れず、人間の摂取のみに焦点を当てているため、特に注目に値する。最大の原因は、アモキシシリン、セフトリアキソン、セフィ​​キシムという物質だ。

そのため、特に私たちのモデルが危険であると予測する地域では、水路中の抗生物質やその他の化学汚染物質を検出するための監視プログラムが必要だ。

 

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