「マイナ保険証」のせいで、医療費が「全額自腹」になりかねない怖すぎる理由

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マイナ保険証 マイナンバーカード

「マイナ保険証」のせいで、医療費が「全額自腹」になりかねない怖すぎる理由

病気と治療によっては2千万円の請求が来る!

 「メリットいっぱい! マイナンバーカード」。軽佻浮薄な政府の宣伝文句の裏側には、恐ろしいリスクが隠されていた。あなたの手元にあるプラスチック製カードのせいで情報も資産も命も奪われる。

「ゴリ押し」の代償

 「マイナンバーカードを取得することで、個人情報が流出するリスクが高まることはありません!」

 河野太郎デジタル大臣は、これまで何度となくこう宣言し、マイナンバーカードの安全性を強調してきた。しかし絶対安全どころか、たった一枚のカードが日常生活に致命的な大ダメージをもたらしかねないことに、ほとんどの人は気づいていない。

 政府はいま、マイナンバーカードと健康保険証を一体化させた「マイナ保険証」の普及を急ピッチで進めている。’24年秋からは原則として健康保険証が廃止され、患者は診療を受ける際、病院の受付でマイナ保険証を提示しなければならなくなるのだ。

 「申請者には最大2万円分のポイントを付与する」というゴリ押しのキャンペーンを行った結果、マイナンバーカードの有効申請受付数は約9670万人、人口の76.8%に上った。

 だが、メリットばかりが強調される一方で、その問題点についてはほとんどが包み隠されている。国民に丁寧な説明をすることなく、すべてを拙速に進めていった結果、あらゆる部分にゆがみが生じているのだ。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏は「政府は『マイナ保険証を病院の機械に読み込ませれば、受付で待たされることがなくなったり、過去に処方された薬剤のデータが自動的に医師に伝わるので、より正確で迅速な治療・診療が可能になる』などとマイナ保険証の利便性を強調していますが、実態はその掛け声とは程遠いものと言わざるを得ません」と指摘する。

 「病院で長時間待たされるのは、受付のせいではなく、医師不足で一人一人の診療に時間がかかるためです。マイナ保険証によって受付が自動化されたところで、短縮されるのはせいぜい1~2分でしょう。

 そもそも今年3月の時点で、マイナ保険証の利用に対応していない医療機関が4割もありました。しかもそのほとんどが、地域住民と密接につながっている中小の開業医。診療を受けようと思ってマイナ保険証を持って近所の病院に行っても、利用できない可能性があります」

 これだけでも下手をすれば患者の命に関わるが、さらに危惧されているのは、マイナ保険証が義務化されることで、無保険者が続出する恐ろしい事態だという。

 一体なぜ、そのような大惨事が起こるのか。

 

自腹で医療費数千万円!?

 荻原氏は続ける。

 「マイナ保険証を継続的に利用するには、5年に一度、原則として役所で更新手続きをしなければなりません。これを忘れてしまうと、保険料を支払っていたとしても一時的に無保険者と同じ扱いになってしまうのです。

 つまり、この状態で病院に治療を受けに行くと、保険が効かず患者の10割負担となってしまう。大きな病気や大けがをしたときに、莫大な医療費を支払えないという人が出てきます」

 たとえばうっ血性の心不全で倒れた場合、治療を受けると2000万円以上の医療費がかかる場合がある。健康保険に加入していれば負担額を3割以下に抑えられるし、高額療養費制度を使えば一定以上の金額は支払わなくともよい。これが「日本の医療制度は世界最高レベル」と言われるゆえんだ。

 ところが、マイナ保険証の更新を忘れて無保険状態になっていると、一時的にこの数千万円もの治療費を請求されかねないのだ。大半の人の生活は一瞬で破綻する。

 「更新忘れなどしない」と思うかもしれないが、従来の健康保険証と比較すればそのリスクの高さに気づくはずだ。

 「健康保険証の場合は、利用期限が来ると自動的に行政から新しい保険証が送られてきました。ところがマイナ保険証の場合、『もうすぐ期限が切れますよ』という通知こそ来ますが、通知が来た後に、更新作業を行うために役所に行かなければなりません。

 単身で暮らす高齢者や、体が不自由な方だと、『更新を忘れた』あるいは『通知の意味がよくわからず放置してしまった』ということが起こり得ます。そして、そのまま無保険状態になる人が続出する恐れがあるのです」(荻原氏)

 マイナンバーカードはその利便性の裏にさまざまな問題を抱えている。

さらなる問題点は、後編記事「このまま「マイナ保険証」が普及すると、日本社会が「壊滅」しかねない理由」で引き続き紹介する。

 

 「週刊現代」2023年5月27日号より

マイコメント

これまでは自治体から1年ごとに期限が切れる前に健康保険証が送られてくるのでそのまま
切り替えが可能だったはずです。

この勘違いがマイナ保険証でも起こりえます。

自治体からマイナ保険証の切り替えを督促する案内状が5年に一度届くとは言え、それが
従来の保険証と同じように送られてくると勘違いして更新手続きをしなかったり、あるいは
5年に一度のことなので、5年間無更新だったことからしなくとも大丈夫と勘違いするケース
だってあり得ることです。

これは今後一体化されると言われている運転免許証でも起こり得ます。
現在の免許証と同じように3年あるいは5年に一度の講習を受け免許更新される制度は残さ
れるとは思いますが、それがマイナカードの更新と同じという保証はありません。
これだって更新を忘れれば免許証が失効し無更新のままだと無免許で検挙されます。
もちろん前科が付き就職に不利になります。

現在健康保険証も運転免許証もそれぞれ別々に更新されるのでこうした問題は起きないが
マイナ保険証と一体化されると起こり得ることです。

それ以外に紛失した場合には健康保険証も運転免許証もなくなり大変困ります。
この場合再発行に申請してから1か月から2か月かかるというとんでもないものです。

こうした弊害を置き去りにして一体化の便利さだけPRされていることをどう思うのでしょうか?

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