中国広東省でチクングニア熱の流行が拡大し続ける中、PCR検査が開始され、ロックダウンの懸念が広がる
チクングニア熱とは蚊を媒介とするウイルスの伝染病で日本にその蚊が入ってくれば日本も危ない。
またも無意味なPCR検査が
中国の広東省などで、チクングニア熱という「蚊」が媒介する感染症が、わりと急速に拡大していまして、中国当局が、「レベルIIIの公衆衛生緊急対応を開始した」と伝えられています。
レベル lll は、上から番目、というか、下から 2番目の緊急対応で、それほどのものではないのですが、しかし、流行が拡大している広東省の仏山市というところでは、
「市民への PCR 検査が実施されている」
と報じられています。
そして、市民たちのあいだには、「コロナの頃のようにロックダウンに至るのではないか」という不安が広がっているようです。
ちなみに、チクングニア熱というのは、
「蚊のみが媒介し、人から人へは感染しない感染症」
であり、また、
「有効な治療薬も予防薬もない」
ということから、たとえば、PCR 検査で陽性となったとしても、「陽性だったら、どうしろというんだ」という世界なのです。
蚊だけです。媒介するのは。
ロックダウンへの懸念などという話も出ていますが、これも同じであり、家にいようが何だろうが、この暑い中、窓から蚊が入ってきたり、ベランダで蚊にさされる可能性は常にあるわけです。
ですので、「検査をしたり、人と人との交流を断絶する」ことには、ほとんど何の意味もありません。
蚊に刺されないようにするしかないわけですが、それとても完ぺきな手段があるわけでもないです(異常なほど防御すれば出来るかもしれないですが、むしろ体に悪い方法になりそうです)。
中国共産党は面子を重んじますから、「疫病が流行していて、政府は何もしなかった」という状態を嫌うというだけの PCR 検査や、場合によってはロックダウンなのでしょうけれど、新型コロナの時から続く「無意味」がはびこる世の中は困りますね。
米エポックタイムズの報道です。
中国共産党が仏山市でチクングニアウイルス検査を開始、都市封鎖の懸念が広がる
CCP Launches Chikungunya Virus Testing in Foshan, Sparking Fears of Lockdown
Epoch Times 2025/08/03
チクングニア熱ウイルスの流行が急速に拡大し続けていることを受け、アメリカ疾病対策センターは 8月1日、中国に対してレベル2の渡航警報を発令した。
中国広東省でチクングニア熱の流行が拡大し続ける中、中国当局は COVID-19 のパンデミックの際に採用したものと同様の抑制措置を採用し、都市全体のロックダウンが再び実施されるのではないかと国民の間で不安が生じている。
中国国営メディアによると、7月31日現在、広東省仏山市で公式に確認されたチクングニア熱の症例数は 6,000件を超えている。最初の症例は 7月8日に報告された。8月1日、仏山市当局は 1日で 333人の新規感染者を確認したと報告した。
チクングニア熱は、主に蚊を介してヒトに感染するウイルス性疾患だ。症状はデング熱に似ており、発熱、激しい関節痛、筋肉痛、頭痛、倦怠感、発疹などの症状が現れることが多い。
チクングニア熱には特効薬となる抗ウイルス薬はない。この病気による死亡はまれだが、特に基礎疾患のある人々など、感染リスクの高い集団では死亡例が報告されている。
広東省疾病予防管理センターによると、広東省の 10以上の都市で感染が確認されたという。
7月31日、中国国家衛生健康委員会医療応急対策部はチクングニア熱の流行に対する診断と治療計画について全国緊急通知を出した。
中央当局は通知の中で、現在中国ではチクングニアウイルスワクチンが入手できないと述べ、疑い例および確定例に対して「検疫措置を講じる必要がある」としている。
一方、チクングニア熱の被害が最も大きい仏山市の地方当局は 7月29日にレベルIIIの公衆衛生緊急対応を開始した。
中国では、レベル I (極めて深刻)、レベル II (深刻)、レベル III (重大)、レベル IV (一般) の 4つの公式対応レベルがある。
仏山市の住民は地元メディアに対し、7月29日から 31日までの 3日間にわたる大規模検査の一環としてチクングニアウイルスの PCR 検査を実施するという公式通知を受けたと語った。
7月30日、仏山市順徳区楽聯鎮沙辺村住民委員会は地元メディアに対し、7月29日から 7月31日にかけて町全体がチクングニアウイルスの集団 PCR 検査を実施する旨の通知を受けたと語った。
ソーシャルメディアで拡散されている動画に
は、広東省の住民が PCR 検査を受けるために列をなす様子や、防疫担当者が仏山市で蚊を駆除するために燻蒸消毒を行っている様子などが映っている。
広東省外への拡散
地元保健当局によると、チクングニア熱の流行は数日前にマカオと首都北京にも広がった。
7月29日、中国南東部の福建省福州市の保健当局は、WeChat の公開アカウントにチクングニア熱とデング熱に関する警告を投稿し、「仏山市から帰国した人は 14日間自宅で健康状態を監視する必要がある」と要求した。
アメリカ疾病対策センターは 8月1日、仏山市でのチクングニア熱ウイルスの大規模な流行を受け、中国への渡航を計画する人々に対し「強化された予防措置を講じる」よう勧告し、渡航警報をレベル2に引き上げた。
一方、世界保健機関(WHO)は、チクングニアウイルスの新たな流行を懸念している。WHOは、20年前に 500万人以上が感染した大規模な流行の前に見られたのと同じ早期警戒兆候に気づいていると述べた。
この流行はケニアで始まり、主にインド洋地域、南アジア、東南アジアの国々に広がり、その後、熱帯・亜熱帯ヨーロッパとアメリカ大陸の一部にも広がった。
「歴史を繰り返さないよう、緊急の対策を求める」と、WHO の医療担当官、ダイアナ・ロハス・アルバレス博士は 7月22日、記者団に語った。「チクングニア熱には特別な治療法がないため、蚊に刺されないようにする必要がある」
チクングニア熱は急速に広がる可能性がある。
「ネッタイシマカの生活習慣、その媒介動物、そしてヒトと蚊の両方におけるウイルスの活動性に基づくと、ネッタイシマカの個体数が多い地域では、感染者 1人が 30日以内に蚊に刺されて 2,400人以上にウイルスを感染させる可能性があると推定される」と、台湾・高雄市の尚文医院で感染症を専門とする程元宇医師は 8月2日、エポックタイムズに語った。
程元宇医師によると、感染拡大がさらに悪化した場合、各国が渡航警告を発令する可能性が高いという。
「しかし、この病気は死亡率も重症化率も低いため、渡航禁止となる可能性は低い」と彼は述べた。
「予防策としては、主に入国者の症状、特に体温の監視と追跡が含まれる」
飛天大学生物医学科学科助教授で元米陸軍微生物学者のショーン・リン氏も同様の評価を示し、渡航禁止令は必要ないと考えていると述べた。
同氏は「ウイルスは人から人へではなく、蚊を介して感染するため」中国政府が検疫措置を講じる必要はないと述べた。
同氏はさらに、チクングニア熱の PCR 検査に公費を費やすのは不必要だと付け加えた。「現時点ではこの病気を効果的に治療できる薬がないので、たとえ検査で陽性反応が出たとしてもどうすることもできない」
中国共産党の強制措置が恐怖を巻き起こす
多くの中国国民が、中国共産党によるチクングニア熱対策の経験をソーシャルメディアで共有している。3年間続いた COVID-19 パンデミックの際に共産党が実施した厳格なロックダウン措置が再び実施されるのではないかと懸念する声も上がっている。
チクングニア熱ウイルスに感染した仏山市在住の男性が、血液検査を受けた後、順徳区の龍江病院から退院を許されなかったと主張する動画をソーシャルメディアに投稿した。
別の住民は動画投稿で、4日間病院で強制隔離されており、医療スタッフに 24時間体制で監視されていると述べた。動画には隔離施設に警備員が配置されている様子が映っていた。他の人々はソーシャルメディア上で、仏山市の大量検査と「長蛇の列」についてコメントし、その光景は COVID-19 パンデミック時の長い検査待ち行列を彷彿とさせた。
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