ニュージャージー州で「人間堆肥化」が合法化。環境保護主義の旗印のもと、死そのものが産業化されつつある
ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事(民主党)は9月11日、「自然な有機物の減少」、通称「人間の堆肥化」を合法化する法案に署名した。
この法律は「人間の遺体の自然な有機還元と管理された監督下での分解を認める」ものである。
ガーデンステート (ニュージャージー州) は現在、人体を土壌に管理下で分解することを認可した 14番目の州だ。
この法案の支持者たちは、州の「スペースが不足している」ことを理由にこの恐ろしい慣習を正当化している。
マーフィー知事事務所は、「規制され監督されたプロセスを確立することにより、遺体の堆肥化はニュージャージー州の家族に、それぞれが配慮した環境に配慮した終末期の選択肢を提供する」と述べた。
死体を土に変える
その工程は、聞こえは不気味だが、人間の死体を鋼鉄の容器に入れ、藁や木のチップ、あるいはアルファルファで覆い、暖かい空気を循環させながら内部に密封するというものだ。
その後 45日から 60日かけて、死骸は分解され、推進派が「栄養豊富な土」と呼ぶものの山となる。
家族はそれを灰のように撒くか、庭に捨てるか、観葉植物の肥料として使うか選択できる。
これは比喩ではない。
これは文字通り、肥料と区別がつかなくなるまで人体をすり減らす行為だ。
気候政策としての「グリーン」な死
ニュージャージー州の新しい法律は、単に死のケアに関するものではなく、政治に関するものだ。
支持者たちは、人間の堆肥化は二酸化炭素排出量を削減し、墓地の土地利用を減らし、防腐剤の使用を避けることができるとして、これを「環境に優しい」埋葬方法として位置づけている。
ニューヨーク州は 2022年に人間の堆肥化を合法化し、2050年までに排出量を削減するという州の炭素除去目標と結び付けて、この関連性を明確にした。
同様の論調がアメリカ全土に広がりつつある。
気候活動家たちは現在、堆肥の山で死体を分解することが「地球を救う」ために必要なステップだと主張している。
葬儀業界団体は、伝統的な埋葬や火葬が環境破壊をもたらすと考えられていることを避けたい家族にとって、罪悪感を感じずに済む代替手段として、これを売り込み始めている。
憂慮すべき傾向
ここに不気味な皮肉がある。
かつてはゴミの山、家畜、庭の廃棄物のために確保されていた場所が、今では人間の遺体のための「持続可能な」未来として位置づけられつつある。
環境保護主義の旗印のもと、死そのものが産業化されつつある。
支持者たちはそれを「穏やかな変化」「栄養豊富な土壌」「死からの生」といった穏やかな言葉で表現する。
しかし、マーケティング上の華やかさを取り除いてみれば、人間の堆肥化は死者に対する崇敬というよりは、むしろ死体の商品化のように見えてくる。
宗教的および倫理的な懸念
多くの宗教指導者は、この慣習は人間の尊厳を貶めるものであり、身体を神聖視する伝統とは相容れないものだと非難している。
反対派は、人間を肥料に貶めることは、死後も尊重に値する器としてではなく、人間の体を原材料として扱うことになると警告している。
ニューアーク大司教区は新法に反対する声明を発表した。
ワシントン州が 2019年にこの行為を合法化した。
それ以来、わずか 6年で、今では、コロラド州、オレゴン州、バーモント州、カリフォルニア州、ニューヨーク州、ネバダ州、アリゾナ州、デラウェア州、メリーランド州、ミネソタ州、メイン州、ジョージア州、そしてニュージャージー州の 14州がこれに続いている。
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