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世界の「肥料の3分の1」がホルムズ海峡を通過していることが判明

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農業政策 戦争

世界の「肥料の3分の1」がホルムズ海峡を通過していることが判明

必ず起きる肥料危機が、今度こそ日本の農業を終焉に導くかも

ホルムズ海峡の封鎖はストレートに肥料価格の高騰と食料インフレにつながる

イランがホルムズ海峡を封鎖しています。

原油や天然ガスの流通に大きな問題が起きることが指摘されていますが、もうひとつの大きな問題に、

「肥料の流通」

があります。

実は、ホルムズ海峡は、世界の肥料の3分の1の流通経路なのです。

ホルムズ海峡を通過する肥料材料やエネルギー関係の商品の割合

intellinews.com

これが「停止する」のですから、肥料の流通に大きな影響が出ると見られます。

日本の場合、中東からの直接の輸入は少ないですが、世界中の肥料価格が上昇すれば、日本の肥料価格にも当然影響を与えます。

2020-2021年のデータでは、日本の肥料原料の輸入先は以下となっています。

・窒素肥料の47%をマレーシアから輸入
・窒素肥料の37%を中国から輸入
・リン酸肥料の90%を中国から輸入
・カリウム肥料の59%をカナダから輸入
・カリウム肥料の16%をロシアから輸入

ロシアのウクライナ侵攻の際には、世界の肥料価格は 50%以上も上昇して(ロシアは重要な肥料原料の輸出国)、市場は混乱しました。

特に、肥料の原料となるカリの価格は、ロシアのウクライナ侵攻の際、国によっては以前の 5倍から 6倍に値上がりしました

米国、カナダ、ブラジルのカリ価格の推移(2020年1月 – 2022年3月)

earthreview.net

当時の肥料危機については、以下のような記事で書きました。

肥料の原料「硝酸アンモニウム」の世界最大の輸出国であるロシアが、輸出を停止
投稿日:2022年2月28日 更新日

 

天然ガス価格高騰で次々と肥料の生産が停止…
投稿日:2022年8月28日

 

肥料を生産するには大量の天然ガスが必要なのですが、その天然ガスの価格もすでに異常な高騰を示していて、さらに、

「農業自体に多くのエネルギーが必要」

ということから、今後、農家への経済的負担が過去にないほど大きくなることが予想されます。

ただでさえ、日本は農業の倒産が過去最多となっているなど(報道「農業の2025年の倒産件数は過去最多」)、厳しい状況ですので、今後の日本の農業の状況は気になります。

今後の肥料の状況の予測について、メディア記事をご紹介します。


ホルムズ海峡の閉鎖は世界の肥料市場に影響を与える

Strait of Hormuz closure to impact global fertiliser markets
intellinews.com 2026/03/03

ホルムズ海峡の閉鎖は、国際市場に向かう途中で炭化水素よりも多くの肥料がホルムズ海峡を通過するため、世界の肥料市場に影響を及ぼすだろう。

ホルムズ海峡は 3月2日にイラン革命防衛隊によって閉鎖され、世界中のエネルギーや物資の大部分が世界中の顧客に届けられるこの狭いこの海峡では現在船舶が航行していないと報じられている。

世界の硫黄流量のほぼ半分と尿素輸送のほぼ 3分の1がホルムズ海峡を通過するため、この紛争の影響は世界中に波及するだろう。

リン酸肥料の重要な原料である硫黄は、世界貿易量の約 44%がこの海峡を通過する。業界の推計によると、この航路は尿素輸送量の約 31%、アンモニア輸送量の 18%、リン酸塩輸送量の 15%も扱っている。

この海峡における海上交通のいかなる混乱も、あらゆる場所の肥料サプライチェーンと農業投入資材コストに直ちに影響を及ぼす。

硫黄は主に湾岸諸国における石油・ガス処理の副産物として生産されるため、輸出は途切れることのないエネルギー生産と輸送に大きく依存している。

尿素とアンモニアはどちらも窒素肥料であり、小麦、トウモロコシ、米などの主要作物の生産に広く利用されている。一方、リン酸は土壌の肥沃度維持に不可欠だ。

これらの輸出は湾岸地域に集中しているため、ホルムズ海峡経由の輸出が停止すれば、価格が急速に変動する可能性がある。

天然ガスはアンモニアや尿素の生産に不可欠な原料であるため、肥料市場はすでにエネルギー価格の影響を受けやすくなっている。輸送ルートの混乱は、更なるリスク要因となる。

南アジア、サハラ以南アフリカ、ラテンアメリカの一部といった主要輸入地域の農業生産者は、作物の収穫量を維持するために、安定した肥料供給に依存している。肥料価格の上昇は、特に輸入に依存している国において、食料インフレにつながる可能性がある。

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