「AIの攻撃でインフラが崩壊?」「第三次大戦?」日本政府が突然“食料・水の備蓄”緊急要請で憶測広がる…その真相
「第三次世界大戦?」「ハッカーに脅されている?」ネットに広がる不安
「最低限3日、できれば私は1週間と申し上げたいと思うんですけれど、おうちで公助がなくても食べ物やトイレや水ですね。そういうものをしっかりと用意していただく」
こう語ったのは、細野豪志防災担当大臣だ。
10月27日、FNNプライムオンラインは、細野大臣が11月2日に全国民に対して災害への備えを進めるよう「緊急要請」を出す方針を明らかにしたと報じた。対象は国民だけではない。中央省庁や全国の自治体にも防災体制の強化を求めるという。
「全国民」「緊急要請」「1週間分の備蓄」。物々しい言葉が並ぶニュースに、ネット上では不安や憶測が広がった。SNSでは、
「第三次大戦だ!」
「ハッカーに脅されてるんか?」
「まぁ災害と今のハッキング騒ぎ合わさったらインフラ死んだらやばいしな」
といった反応が確認できる。こうした憶測が生まれる背景には、最近のサイバー攻撃に対する危機感もある。
国内では企業への不正アクセスや情報漏洩が相次ぎ、10月22日にはチームみらいの安野貴博党首が、AIを悪用したサイバー攻撃への対応を政府に求めた。安野氏は、今後は電力、水道、医療などの停止を伴う被害を想定する必要があると警鐘を鳴らしている。
実際、AIの進歩がサイバー攻撃の能力を高める可能性は、各国の情報セキュリティー機関も指摘している。
イギリスでも国民に「3日分の備蓄」を要請していた
憶測を呼ぶもう一つの要因となっているのが、海外でも同様の動きが相次いでいることだ。
イギリス政府は10月22日、「Be Ready(備えよう)」と名付けたキャンペーンを発表した。
国民に対して、少なくとも3日分の飲料水や保存食を自宅に用意するよう推奨。懐中電灯、予備の電池、携帯ラジオなども備えるよう呼びかけている。
イギリス政府が想定しているのは、暴風雨や洪水、山火事などの自然災害に加え、電力や水道、通信といった生活インフラが使えなくなる事態だ。
また、同国では「戦争」や「サイバー攻撃」も現実の安全保障上のリスクとして警戒されている。
イギリスの国家サイバーセキュリティセンターは2026年1月、重要インフラに対する深刻なサイバー攻撃への備えを企業などに求める指針を公表した。攻撃によって重要なサービスが長期間停止する可能性も想定している。
こうした状況を考えると、イギリスの備蓄政策が戦争やサイバー攻撃と無関係というわけではない。
ただし、今回のキャンペーンは、差し迫った特定の攻撃を予告するものではない。政府の公式発表では、冬の暴風雨や夏の山火事などを挙げ、日常生活に必要なサービスの停止に備えることを主な目的としている。
しかも、イギリス政府は2024年5月から家庭向けの緊急事態対策を案内しており、今回のキャンペーンもその取り組みを発展させたものだ。
同様の動きは、イギリスだけではない。
EUの欧州委員会は2025年3月、域内の住民が緊急時に最低72時間、自力で生活できるよう備えることを推奨した。
この方針では、自然災害や感染症だけでなく、地政学的緊張、武力紛争、サイバー攻撃なども想定されている。
フランスやオランダ、アイルランドでも3日分の備蓄を推奨する取り組みが進められている。
ヨーロッパでは、戦争も含む幅広い危機に備え、家庭の防災力を高める動きが進んでいるのだ。
日本政府がいま「緊急要請」を出す本当の理由は?
では、日本政府はなぜ、突然「緊急要請」という強い言葉を使ったのか。その理由を知る手掛かりは、細野大臣が今回の報道より前に行った公式記者会見にある。
10月20日の会見で、細野大臣は11月2日に国民、自治体、中央省庁のそれぞれに対して緊急要請を出す方針を説明していた。
国民への要請については、食事やトイレの備え、建物の耐震化、家具の転倒防止などを挙げ、防災意識を改めて高めたいという考えを示している。
そして、11月2日という日付には明確な理由がある。
この日は、政府の防災対策の司令塔となる「防災庁」が発足する日なのだ。
つまり、今回の緊急要請は、防災庁の発足に合わせて国民や行政機関に防災対策の徹底を促すものとして、以前から準備されていたのである。
細野大臣は会見で、南海トラフ地震や首都直下地震などの巨大災害への対応にも言及。避難所の環境改善や、自治体の防災体制の強化が重要だとの考えを示していた。
少なくとも公表済みの説明では、AIによるサイバー攻撃や第三次世界大戦を理由に緊急要請を行うとはされていない。
そもそも、日本政府が国民に1週間分の備蓄を推奨するのは、今回が初めてではない。
2026年版の防災白書にも、各家庭で最低3日分、可能な限り1週間分程度の生活必需品を備蓄しておくことが重要だと明記されている。
農林水産省も以前から同様の備蓄を推奨しており、2019年には家庭備蓄に関するポータルサイトを開設している。
つまり、今回新たに1週間分の備蓄という基準が設けられたわけではない。従来から求めてきた防災対策を、新組織の発足に合わせて改めて呼びかけるということなのだ。
そもそも、日本に暮らしている以上、サイバー攻撃や戦争の危険性とは関係なく、日頃から備蓄をしておく必要がある。
南海トラフ巨大地震や首都直下地震に加え、全国各地で地震や台風、豪雨などの大規模災害が発生する可能性があるからだ。
農林水産省によれば、大規模災害ではライフラインの復旧に1週間以上かかるケースがあり、救援物資が届くまでに3日以上を要する場合もある。
実際、2016年の熊本地震では、発災後3日目の避難者が約18万4000人に達した一方、同日の食料供給量は約13万食と、十分な量を確保できていなかった。
政府が最低3日分、できれば1週間分の備蓄を推奨するのには、こうした過去の災害の教訓がある。
内閣府は飲料・調理用の水について、1人1日3リットルを目安としている。1週間分なら1人21リットル。さらに保存食、災害用トイレ、カセットコンロ、常備薬なども準備しておきたい。
もちろん、大量の食料を慌てて買い込む必要はない。普段食べる食品を少し多めに購入し、消費した分を買い足す「ローリングストック」でも備蓄は可能だ。
今回のニュースで注目すべきなのは、「第三次世界大戦が始まるのか」という根拠のない憶測ではない。
災害はもちろん、サイバー攻撃によって社会インフラが停止する可能性もある時代に、家庭がどれだけ備えられているかということだ。
「緊急要請」という言葉に驚く前に、自宅に1週間分の水や食料、災害用トイレがあるかを確認する。それこそが、今回のニュースを受けて最初にすべきことではないだろうか。
文/集英社オンライン編集部
マイコメント
現代の戦争は武器の打ち合いだけではない。
すでにAIを利用したインフラ破壊が可能になって来ている時代です。
今、日本中で起きているサイバー攻撃の様相を見れば、その対象が次は銀行などに
及び、それから電気、ガス、水道、交通機関などに広がる可能性があります。
GMOがサイバー攻撃の身代金要求を頑として撥ねつけた結果ある個人情報がネット
で公開され話題となっています。
しかし、それでもGMOは揺るがず、政府に対して能動的防衛策の発動を要請して
います。この流れからすると、いずれハッカーは政府を攻撃対象にしてくることが
予想されます。
従って、最悪の場合前述したインフラ攻撃が起きる可能性があり得ます。
国対国ではなく、世界中の国家に対する攻撃です。
しかし、私はそうした流れに対して、これは世界統一政府樹立への布石だろうと
見ています。
世界的危機を起こし、それに対して世界中の国が手を結び対策を取る。
この行動が世界的な政府樹立への足がかりとなるだろうと思うのです。
従って、今回の世界的な備蓄要請は計画的なものだということです。



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