ベトナム、アフリカ豚コレラの蔓延で食糧供給の混乱を警告
ベトナム政府は 7月18日、アフリカ豚コレラ(アフリカ豚熱)の発生がベトナムで拡大しており、同国の食糧供給に支障が出る恐れがあると警告した。
ベトナム政府は声明で、今年に入って全国 34市・省のうち 28市・省で 514件の発生が確認されたと述べ、当局は感染した豚 3万頭以上を殺処分したと付け加えた。
政府は「アフリカ豚コレラのリスクは増加傾向にあり、養豚産業、食料供給、環境に悪影響を及ぼしている」と述べた。
アフリカ豚コレラは長年にわたり世界の豚肉市場に混乱をもたらしてきた。2018年から 2019年にかけて発生した最悪の流行では、世界最大の豚生産国である中国で国内の豚の約半数が死に、1,000億ドルを超える損失が発生したと推定されている。
ベトナムでの最近の感染拡大を受け、ファム・ミン・チン首相は今週、各省および政府機関に対し、病気抑制策を展開するよう緊急指令を出した。
ベトナムは 2023年に初めて国産のアフリカ豚コレラワクチンの国内商業利用を承認したが、当局はワクチン接種を受けた豚の割合が依然として低いと述べた。
「私の省では豚の 30%程度しかワクチン接種を受けていない」と、ここ数週間感染が報告されているクアンガイ省の動物衛生当局者は語った。
「なぜ接種率が低いのかは不明だ。ワクチンの入手性、効率、あるいはコストの問題かもしれない」と、別の省当局者は語った。この当局者はメディアに話す権限がないとして、名前を伏せた。
農業省動物衛生局はロイターのコメント要請に応じなかった。同国の主要なアフリカ豚コレラワクチン製造業者であるAVACベトナム株式会社に電話をかけたが、応答はなかった。
AVACは先月、国内市場で 300万回分のワクチンを販売し、フィリピンとインドネシアに 60万回分を輸出したと発表した。
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