致死率が最大で50%近くとなるハンタウイルスを、アメリカ国防総省が資金提供した研究により「空気中の粒子に変える実験」が実施される
彼らは世界的なパンデミックを発生させることに余念がない
米軍によるハンタウイルスのエアロゾル化実験
最近は、「哺乳類に対して 100%の致死性を持つ鳥インフルエンザが研究室で作製」されたり(過去記事)、「変異エボラウイルス」が作成されたり(過去記事)と物騒な機能獲得研究が世界各地で行われていますが、アメリカ国防総省が資金を提供した研究で、
「ハンタウイルスをエアロゾル(空気粒子)化する」
という実験をおこなったことが論文で発表されていました。
ハンタウイルスというのは、以下のようなものです。
> ウイルスを持ったげっ歯類の糞や尿が粘膜や傷口に直接触れたり、排泄物の含まれたほこりを吸いこんだり、直接げっ歯類に咬まれたりすることで感染します。ヒトからヒトへの感染例は報告されていません。 厚生労働省
つまり、本来は空気感染で人から人に感染するようなウイルスではないということなんですが、ただ、国立健康危機管理研究機構の感染症情報サイト JIHS によると、
北米のハンタウイルス感染症ではヒトからヒトへの感染が起こらないと考えられている。ところが1996年9月の南部アルゼンチンのケースでは住民と訪問者18例と、患者と関わったが当地を訪れていない2例のハンタウイルス肺症候群が発生し、死亡率は50%であった。ネズミとの接触が考えられず、患者と関わったケースでヒトからヒトへの感染が起こった例である。 JIHS
このようにあり、「潜在的な能力」には、ヒトからヒトへ感染する部分を持っているものでもあるようです。
ちなみに、致死率ですが、今回ご紹介する記事では、論文からの数値として 30%としていますが、データ的には、以下のような感じです。
・アメリカ (1993〜1997年) 致死率 47%
・カナダ(1994〜1999年) 致死率 38%
このようにかなり高い致死率となっていて、予防法も治療法もありません。
それだけに、こういうものの外部へのウイルスの流出は、勘弁してほしいところです。どんな実験施設でも、ウイルスの外部への漏洩の可能性はゼロではありません(というか、よく起きる)。
ちなみに、実験が行われたのは、ネブラスカ州オマハにあるネブラスカ大学メディカルセンターで、以下の位置にあります。
Google Map
オマハはアメリカの「ど真ん中」の場所でもあります。
そんなわけで、この論文について取り上げていた記事をご紹介します。
米軍がネブラスカ州で致死率30%のハンタウイルスをエアロゾル化した論文が医学誌に掲載された
U.S. Military Aerosolizes Hantavirus with 30% Fatality Rate in Nebraska: Journal ‘Pathogens’
Jon Fleetwood 2025/09/21
国防総省が資金提供した研究により、科学者らが空気中のハンタウイルス粒子を意図的に作り出し、その生存期間を延ばすために安定化試験を実施したことが確認された。
米軍は、7月に医学誌「パトゲンズ」に発表された研究に資金を提供した。
この研究で科学者たちは、感染者の約 30%の死因となるハンタウイルスの一種、シン・ノンブレウイルス(SNV)を意図的にエアロゾル化し、このウイルスが空気中でどのくらい生存できるか、またどのような条件下で感染力が維持されるかを研究した。
なぜ国防総省は、殺傷率 30%のげっ歯類媒介ウイルスを空気中の粒子に変える実験を委託しているのか? なぜ米国の防衛研究所は致死性エアロゾルを安定させる方法を研究しているのか?
この研究では、ハンタウイルスをエアロゾル化した理由として「シン・ノンブレウイルスのバイオエアロゾル減衰プロファイルに関する知見を得ることは、シン・ノンブレウイルス感染予防の基本である」としているが、より深刻な懸念は、このような作業によって偶発的な放出の危険が生じるのか、あるいはパンデミックを引き起こすために意図的に利用される可能性があるのか、ということだ。
この新たな研究は、同じ不穏なパターンに当てはまる。
つまり、「バイオ防衛」と将来の生物兵器の段階的なレシピとの境界を曖昧にする、納税者資金によるプロジェクトだ。
リチャード・バートレット博士は、国防総省が支援した、このハンタウイルスのエアロゾル実験について、言葉を濁さず、以下のように警鐘を鳴らした。
我々国民は、いつまで国民の税金を使って自国で致命的な実験を行う政府を容認し続けるのだろうか?
COVIDパンデミックの原因が実験室からの漏洩だったかもしれないという話を聞いたことがあと思われる。自国で新たな実験室からの漏洩が起こらないという保証はないのだ。
覚えておいてほしいのは、アンソニー・ファウチ博士と 2016年にアメリカ国立衛生研究所が主導したバイオセキュリティ報告書は、機能獲得研究における「最も可能性の高い」リスクとして「関係者による病原体の外部への漏洩」を特定している。
致死性のウイルス
今回の研究の著者たちは、この病原体の深刻さを前もって認めている。
後期症状には呼吸困難が伴い、直ちに医療処置が必要となり、死亡率は 30%だ。
つまり、これは軽いウイルスではない。
感染すると患者の 3人に1人が死亡し、承認された治療法やワクチンはない。
キラーウイルスをエアロゾル化する
研究者たちは、ウイルスをエアロゾルに変えた方法を次のように説明している。
懸濁液は、120kHzの超音波ノズルを介して 3lpmのキャリア空気とともにエアロゾル化された。
簡単に言えば、彼らは液体のハンタウイルスを、人間の肺の奥深くまで到達できるほど小さな空気中の粒子に意図的に変換したのだ。
このステップ(エアロゾル化)は、呼吸器系生物兵器製造の基礎でもある。
空中生存率の測定
次に、さまざまな条件下でこれらの粒子がどのくらいの期間感染力を維持するかを追跡した。
49.1 ± 0.8% RH で 1.0 ppm のオゾンを追加すると、シン・ノンブレウイルス減衰量が 2.6 ± 0.1 log/分で大幅に増加した。
つまり、通常の湿度では、ウイルスはオゾンによって破壊されない限り空気中で生き残った。
日光によりウイルスは弱まったが、感染力は完全には消えなかった。
これは、シン・ノンブレウイルスが納屋、小屋、屋根裏など、まさに人間の感染が発生することが知られている屋内で空気中に持続するほど安定していることを証明している。
他のパンデミックウイルスとの比較
研究者らはSNVを鳥インフルエンザやラッサウイルスと比較した。
この感染経路は、鳥インフルエンザ(例:H5N1)やラッサ熱ウイルスなど、環境感染経路を持つ他のウイルスと類似している。
これにより、このハンタウイルスは、パンデミックを引き起こす可能性があることが知られている病原体と同じカテゴリーに分類される。
その意味するところは明らかだ。もし、シン・ノンブレウイルスが、人から人への感染に適応することがあれば、その結果は壊滅的なものとなるだろう。
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