「タマキニイメ」のビジョン


いいね、相乗効果。で、播州織ってどんなの?

播州織(ばんしゅうおり)は、兵庫県(旧飾磨県)西脇市を中心とした地域で生産される綿織物。先染めによる平織りが有名で、主にシャツ地として利用される。かつては欧米をはじめ中東やアフリカにまで輸出されたが、中華人民共和国からの廉価品の流入で、生産量自体は減少傾向である。

 

播州織のハンカチ
Author:Bio06940[CC BY-SA]

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播州織ついでに、「タマキニイメ」を紹介しよう。


タマキニイメ?

玉木新雌と書く。社長のペンネームらしい。

変わった人だね。

と言うより、彼女の著書「きもちいいはうつくしい」を読むと、はっきりしたビジョンを持った人だとわかる。というのも、彼女のブランドは、ただデザインして縫うだけでなく、自社で糸から布を織っているんだよ。

織るところからやってる? 実家が織物工場なの?

いや、彼女はアパレル企業に勤めていたが、独立して、播州織の職人と出会い、織り方を教わった。そして、自社工場に力織機(機械動力式織機)を設置して、自分で織り始めた。本当は、糸を染めるところからやりたいそうだが。

播州織職人・西角さんに(中略)…播州織の歴史を教えてもらって、昔自分(西角さん)がちっちゃかった頃は親が糸の染めもやってたし、それを乾かして織って、それを大阪まで売りに行って、それの繰り返しだったんだよという話をしてくれて。えーっ!それってできるんだ!と思って。(中略)…時代に応じて業態が変化したのが現在の産地の姿であって、元からそうではなかったってわかったのは、全部自分たちでできるんだと、すごくワクワクした。(きもちいいはうつくしい 109p)

 

播州織に使用されていた力織機
Author:松岡明芳[CC BY-SA]

なにも、そこまでやらなくても。

彼女のビジョンを知ったら、その意味がよくわかる。

自給自足が私の夢だから。それが完璧にできたとしたら、そんなに愉しいことないよねって思う。それが理想だと思ってる。(中略)…私、倉庫に力織機を置いて自分で織り始めた頃、戦争が起こると本当に思ったんですよね。戦争が起こる気がすると思って。別に何の確信もないし、可能性としてね、(中略)…絶対今の資本主義の「当たり前」が当たり前じゃなくなる日が近い将来来る、っていう危機感を、急に持ったんですよね。(きもちいいはうつくしい 135p)

スゴい! 戦争の危機感を感じながら、仕事している?

さらに、いざと言う時に、自社工場が地域の支えになることまで考えている。

これからの世の中、何が起こるかわかんないっていう意味で(中略)…「駆け込み寺」みたいになりたいっていうビジョンはずっとある。(中略)…いざってときに、ああ、あってよかった、と思ってもらえる存在と言うか。ブランド・会社自体がそういう存在でなければいけないから。(中略)…究極いざというときに、どんだけ人を助けられるかがすごい大事だろうと思う。(きもちいいはうつくしい136p 〜137p)

すごいなあ。ぼくなんて、自分が助かることしか考えてないのに。

だろ? カネ儲けで服を作ってるんじゃないのよ。

アパレル関係に、こんな進んだ人がいるんだ。日本製を残すためにがんばっている人には、意識高い系が多いね。


Writer

ぴょんぴょんDr.

ぴょんぴょん

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)