ナフサショック】モノによっては5割近い値上げも…中東情勢の悪化で広がる先行き不安 住宅建設への影響は?
中東情勢の悪化で広がる「ナフサショック」。原油からつくられ生活に欠かせないさまざまな製品の原料となる「ナフサ」の供給不安は県内の建設業界にも影響を及ぼしています。

茅野市の工務店「エルハウス」が手掛ける、新築住宅。
エルハウス 池原純一社長:「ここにある白いものが断熱材。こういう感じのところに断熱材をこうやって入れて、この黄色い石膏ボードをここに張っていくっていう、こういう感じです。(今、この断熱材が?)そうです、今この断熱材が非常に品薄になっていて、物件によっては、この断熱材がまだ入荷できない。見込みが立たないっていうことが起きています」

壁や床下、天井の中に必ず入れる断熱材が、4月から品薄状態だといいます。
2月に着工したこちらの現場は、すでに業者に発注していた分で作業を終えられましたが…。
エルハウス 池原純一社長:「先週、上棟を迎えた家の断熱材が、納期がこの2~3日で出るか出ないか」
断熱材は、ウレタンやポリスチレンなどナフサ由来のものの生産が調整される中、グラスウールなど別素材のものへ需要が集中し、全般で品薄になっているといいます。
断熱材がないと…
断熱材がなければ壁や床が張れず、風呂やキッチンなどの設備も入れられないため、家づくりの作業全体がストップ。完成は見通せなくなります。

エルハウス 池原純一社長:「もの作りって、私が頼んだものはいつできるんですかというところがお金の次に出てくる問題なので、その約束したものについての納期に応えてあげられないっていうところが、お互いに不安でしょうがない。非常にもどかしい」

中東情勢の悪化による「ナフサショック」の影響はほかにも。
エルハウス 池原純一社長:「これがコンセントで下からの外気を止めるようにビニールが入っているんですけど、この塩ビ系がなくなるんじゃないか。そして、この気密テープっていうテープも、これも塩ビ系なんで」

エルハウス 池原純一社長:「フローリングの中とかこの(窓枠の)素材の中に『MDF』っていうチップを固めた板があるんですけど(ナフサが原料の)接着剤を使っているのでMDFが作れない。というと、この枠も作れないしフローリング自体も作れないし、フローリングを張る下の接着剤も品薄ということなんで、なんかこう、見える範囲…ほぼできない」

物によっては価格の値上げも…
屋根裏に入れる防水シートや隙間を埋めるための補修材、ユニットバスなども、メーカーの生産調整で確保が困難に。

物によっては5割近い値上げも起きているといいます。
エルハウス 池原純一社長:「何十%アップで来ます。それがまた?また?というくらい情報が入ってきます。今まで値上げに耐えてるメーカーさんや物がもう限界なので値上げをしている。当然それはもう下がらない」
この工務店では、契約済みの工事についてはコストアップ分を店側で負担。ただ、新たな見積もりに関しては価格転嫁を検討しています。

エルハウス 池原純一社長:「パーセンテージでいけば5%から10%ぐらいの感じになるんじゃないかと思う。状況は…良くなることは物が手に入るだけです。だけど、価格面でいくと多分状況は悪くなると思います。高くなると思います。(待った分だけ安くなるってことは?)ないですよね」
一方で、過去のウッドショックなどの経験から業界全体で冷静な対応も必要とし、顧客には、こまめに状況を説明しています。

エルハウス 池原純一社長:「普段だったら1か月先の注文をすればいいけど、3か月先までの予定を伝えてあげる。流通問屋とメーカーとお互いに情報を共有して、いつ、どのくらいの量が必要なのかっていうことを話し合っていく。それと間に合うもの間に合わないものを整理して、それを家作りをしているお客様に、なるべく早くアナウンスしてあげるっていうところが、過去の経験上(必要なこと)です」

政府はきのう4月30日、中東情勢に関する関係閣僚会議を開き、ナフサの供給について「これまで半年以上と伝えていたところが、年を越えて継続出来る見込みとなった」と明らかにしました。
調達難の状況については「流通の目詰まりが原因」などと説明していて、解消に取り組むよう指示。ただ、先行きへの不安も含め幅広い産業で混乱が起きているのが現状です。
マイコメント
政府は流通の目詰まりが原因と言っているが、今になって解消するとは思えない。
すでに、先買いして確保しているところは放出するはずはないからです。



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