ついに日本国内からもイベルメクチンが癌治療に有効であるという論文が発表されました。
イベルメクチンの癌治療への応用はPubMedで論文検索すると300件以上がヒットします。
ほぼ全てが海外の論文なのですが、ついに日本国内からもイベルメクチンが癌治療に有効であるという論文が発表されました。
https://www.nms.ac.jp/var/rev0/0058/3110/125324144437.pdf
Ivermectin Enhances Paclitaxel Efficacy by Overcoming Resistance Through Modulation of ABCB1 in Non-small Cell Lung Cancer
非小細胞肺癌におけるABCB1の調節を介したパクリタキセル耐性克服への イベルメクチンの有効性
日本医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学分野 大学院生 林杏奈
Anticancer Research 2024 Dec;44(12): 5271-5282 掲載
文字起こしをしました↓
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論文内容の要旨
Ivermectin Enhances Paclitaxel Efficacy by Overcoming Resistance
Through Modulation of ABCB1 in Non-small Cell Lung Cancer
非小細胞肺癌における ABCB1 の調節を介したパクリタキセル耐性克服へのイベルメクチンの有効性
日本医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学分野
大学院生 林杏奈
Anticancer Research 2024 Dec;44(12): 5271-5282 掲載
【背景】
イベルメクチンは寄生虫に対する抗寄生虫薬として開発されたが、近年ヒト癌細胞の増殖を阻害することが報告されている。
タキサン系微小管阻害薬であるパクリタキセルに対する薬剤耐性は、進行期非小細胞肺癌患者の治療効果を著しく低下させる要因となっている。
薬剤耐性に寄与する重要なメカニズムの 1 つは、薬剤排出ポンプを介したパクリタキセルの排泄である。
【目的】
本研究では、パクリタキセルとイベルメクチンを併用した治療の可能性を評価し、イベルメクチンによるパクリタキセル耐性化抑制の分子メカニズムを解明することを目的とした。
【方法】
肺癌細胞株 A549 を用いて、パクリタキセルへのイベルメクチン併用の抗腫瘍効果を評価した。
また step-wise 法による A549 細胞のパクリタキセル耐性細胞の樹立やゲノム編集による ABCB1 過剰発現細胞の作製により、イベルメクチンの P-glycoprotein (P-gp) への影響とパクリタキセルの感受性について検討した。
【結果】
A549 細胞におけるパクリタキセルとイベルメクチンの併用療法は、パクリタキセル単剤やイベルメクチン単剤と比較して、細胞増殖抑制およびアポトーシス活性能を増強させた。
イベルメクチンは、複数の固形癌および血液腫瘍細胞株において P-gp 発現を阻害することが示されており、A549 細胞においても、P-gp 発現の阻害が確認された。
ウエスタンブロット解析では、イベルメクチン投与により、リン酸化 EGFR、ERK 、Akt、さらにNF-κB が低下することを明らかにした。
さらに、A549 細胞を用いてパクリタキセル耐性細胞株を樹立した。
耐性細胞においては、定量的 RT-PCR で ABCB1 mRNA の増加と、耐性細胞内のパクリタキセル濃度の低下を認めた。
ABCB1 を安定的に過剰発現させた細胞株を作製し、パクリタキセルの感受性を確認したところ、親株と比較して、パクリタキセル耐性が示された。
A549 細胞において、パクリタキセルの 16 週までの長期投与中に、イベルメクチンを同時投与した際の影響を検証した。
イベルメクチンの併用により、P-gp の発現増加の抑制とパクリタキセル感受性の維持が確認された。
細胞内パクリタキセル濃度も、イベルメクチン併用により高くなることが示された。
イベルメクチンを併用した細胞では、EGFR の活性化が阻害され、リン酸化 ERK、Akt、さらに NF-κB が低下することが確認された。
【考察】
本研究にて、パクリタキセルの長期曝露による薬剤耐性化は、P-gp の過剰発現を伴うABCB1 の上方制御によるものであることを明らかにした。
したがって、P-gp を標的とすることは、パクリタキセルの薬剤感受性を回復させる治療戦略の一つとして考えられる。
これまでに P-gp 阻害薬が開発され、いくつかの臨床試験が行われてきたが、有害事象発生などの問題にて臨床応用には至っていない。
イベルメクチンは、A549 細胞において、EGFR/ERK/Akt/NF-κB 経路を介して P-gp の発現を阻害することで抗腫瘍効果を示すことが示唆された。
また、パクリタキセルにイベルメクチンを同時投与することにより、P-gp の発現が抑制され、細胞内パクリタキセル濃度が上昇し、パクリタキセルに対する感受性が維持されることが示唆された。
このことから、パクリタキセルを投与する非小細胞肺癌患者における治療効果の向上と薬剤耐性獲得の予防を目的としたイベルメクチンを用いた臨床試験が考慮される。
さらに、NF-κB は炎症性疾患や腫瘍などの多くの疾患と密接に関連していることから、間質性肺炎合併肺癌患者においても、イベルメクチンが新たな治療の一つとなる可能性が示唆される。
【結論】
非小細胞肺癌患者に対するパクリタキセルとイベルメクチンの同時投与は、P-gp 過剰発現によるパクリタキセル耐性化に有効である可能性がある。
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肺がん(非小細胞肺がん)の治療では、抗がん剤の一つ「パクリタキセル」が使われます。
ところが治療を続けるうちに、だんだん薬が効きにくくなる“薬剤耐性”が問題になることがあります。
なぜ耐性が起きるのでしょうか。
理由はいくつもありますが、重要な仕組みの一つが「がん細胞が薬を外へ追い出してしまう」ことです。
がん細胞の中には、薬を排出する“ポンプ”のような仕組みがあり、それが強く働くと、せっかく投与した薬が細胞の中に残らず効果が落ちてしまいます。
この代表が P-gp(P-glycoprotein) で、設計図にあたる遺伝子が ABCB1 です。
今回紹介する研究は、寄生虫の薬として知られる「イベルメクチン」に注目しています。
イベルメクチンは本来、抗寄生虫薬として開発された薬ですが、近年「がん細胞の増殖を抑える可能性」が報告されてきました。
そこで研究者たちは、パクリタキセルにイベルメクチンを併用すると、耐性を抑えられるのではないか を、肺がん細胞を使って調べました。
結果は興味深いものでした。
肺がん細胞(A549)に対して、パクリタキセル単独よりも、イベルメクチンを併用した方が細胞の増殖がより抑えられ、細胞死(アポトーシス)も増える ことが示されました。
さらに、研究チームはパクリタキセルに慣らして「耐性を獲得した細胞」も作り、何が起きているかを調べました。
すると耐性細胞では、ABCB1が増え、細胞内のパクリタキセル濃度が下がっていました。
つまり、薬を追い出すポンプ(P-gp)が強化されて、薬が効きにくくなる構図です。
ではイベルメクチンはここにどう関わるのか。
パクリタキセルを長期間与える状況でも、イベルメクチンを同時に加えると、P-gpの増加が抑えられ、パクリタキセルの効きが保たれ、細胞内の薬の量も高めに維持される ことが示されました。
研究では、細胞内のスイッチ(EGFR/ERK/Akt/NF-κBなど)が弱まることも示され、イベルメクチンが「耐性を作る方向のシグナル」を抑える可能性が示唆されています。
この研究が示すメッセージはシンプルです。
“薬を追い出す仕組み”が原因の耐性に対して、イベルメクチン併用が耐性を起こしにくくする可能性がある——ということです。
ただし大事な注意点があります。
これは主に培養細胞(細胞実験)での結果です。
人で同じ効果が得られるか、安全性はどうか、最適な用量はどうか、併用したときの副作用や相互作用はどうか、などは臨床試験で確認が必要です。
「がんに効くから飲もう」という話ではなく、“可能性が見えた段階”の研究成果として捉えるのが安全です。
それでも、すでに別の用途で使われてきた薬を新しい目的に活かす研究は、治療の選択肢を広げる可能性があります。
今後、臨床での検証がどのように進むのか注目したいところです。
既に日本国内でも癌治療にイベルメクチンが使われています。
私も末期癌の患者さんを中心にイベルメクチン癌治療を行っていますが、転移巣を含め画像上、癌が縮小あるいは消失している症例や、腫瘍マーカーが著しく減少している症例、そして何よりも患者さん自身が元気になっていくので、臨床上、手応えを感じています。
ただ高容量、連日投与となるため、添加物や有害金属などの問題をクリアーしなければなりません。
その点だけ以前から気になっていたので、現在は純正のイベルメクチンを癌治療で使っています。
どれくらいの量を投与するのかは患者さんの病状、ステージ、肝機能によって異なります。
必ず血液検査で確認し慎重に投与しています。
現在の所、体重1キロあたり1mgなら副作用なく使えています。
2mgになると傾眠・下痢傾向など副作用が出てくるので注意が必要です。
ネット上の情報を鵜呑みにして個人輸入でイベルメクチンを服用されている患者さんも来られるのですが、その場合の服用は「自己責任」となりますので、十分調べた上で慎重に検討して下さいね。
やはり命に関わる治療になりますので私は医療機関を受診して治療された方がいいと思います。
イベルメクチンを処方している医師は意外と多いので調べてみて下さい。
イベルメクチンが癌治療に使われたら治療費を随分抑えられるでしょうね。
患者さんにとってはメリットだと思います。
また抗癌剤治療と併用できるのも嬉しいですね。
抗癌剤単独よりも、イベルメクチン単独よりも、併用の方が効果があったという結果ですので、抗癌剤全否定ではなく補完治療として広まれば救われる患者さんが大勢いると思います。









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