アメリカ株に数世代で最悪の下落リスク」というニューズウィークの報道
バフェット指数が219%に達し、専門家は大幅調整リスクに警鐘を鳴らす。トランプが自慢する株高は張子の虎?
アメリカの株式市場は数世代ぶりの強気相場が続いている。株価は過去最高水準にあるが、一部の専門家は市場に急落の兆しがあると警告しており、ある指標が注目を集めている。
著名投資家ウォーレン・バフェットにちなんで名付けられた「バフェット指数」は、バフェットが2001年に提唱した投資指標で、アメリカの上場株式の時価総額を国内総生産(GDP)で割ったもの。株式市場が経済規模に対して割高か割安かを測る手段として使えるとされている。
バフェット指数の現在の値は219%で、金融分析プラットフォーム「マクロマイクロ」によれば、長期的な平均や、バフェット自身が「火遊び」だと表現した200%の閾値を上回っている。
この指数の予測精度に懐疑的な専門家もいるが、株価の急騰と実体経済の乖離の大きさを示す指標として、多くの市場関係者が注視している。この乖離は、近い将来に大きな調整局面が訪れる可能性を示唆している。
株価の大規模かつ広範な下落が起これば、投資家にとって損失となるだけでなく、アメリカ株の動向に連動している個人の貯蓄や年金資産にも打撃を与えることになる。
バフェットがこの指標の概念を初めて提唱したのは2001年で、当時彼はこの株式時価総額対GDPの比率を「その時点での株価評価の水準を示す最良の単一指標」と述べていた。
エリオット・ウェーブ・インターナショナルのチーフ・マーケット・アナリストであるスティーブン・ホックバーグは、この指標はタイミングの測定には向かないが、「リスクの度合いを非常によく示している」と語る。
「指標は歴史的な極端値にあり、将来的に株式市場のリターンが非常に低くなる確率が高い、つまり歴史的に見てもリスクが高い状態にある」と、ホックバーグは本誌に語った。
ドナルド・トランプ大統領は、2期目の最大の成果の一つとしてアメリカ株の上昇を挙げている。中でも注目のS&P500は、年初来で約13%上昇し、4月上旬に「相互関税」の発表を受けて一時暴落した後は、30%以上の上昇を見せている。
だがホックバーグは、バフェット指数およびエリオット・ウェーブ社の独自モデルの両方から判断して「現在の市場は上昇の最終局面にある」とし、「大規模な調整が差し迫っている可能性が高い」と述べる。
「差し迫る弱気相場が暴落から始まるとは限らない。しかし、ある時点では暴落を含む可能性が高いと見ているし、われわれのモデルではこれは数世代ぶりに最大規模の弱気相場になると予測している」とホックバーグは語った。
以下は、オリジナル記事からどうぞ。
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