メラトニンの長期使用は「心不全を含めた死亡リスクがほぼ2倍になる」ことが研究で判明

メラトニンは無害だという評判は再考する価値があると、ある医師は語った。

天然ホルモンであるメラトニンは、心臓に良い睡眠補助剤としてよく知られています。しかし、新たな大規模な研究では、常用者は時間の経過とともに心不全、入院、さらには死亡のリスクが高まることが示唆されています。

メラトニンを 1年以上使用した慢性不眠症の成人は、使用しなかった人に比べて 5年以内に心不全を発症するリスクが 90％高かった。

月曜日 （11月3日）にアメリカ心臓協会2025年学術会議で発表された予備分析では、不眠症と診断された 13万人以上の成人を追跡調査した。メラトニンを 1年以上服用した人のうち、心不全を発症した人の割合は 4.6%だったのに対し、服用しなかった人では 2.7%だった。

メラトニン使用者は、心不全による入院リスクが 3倍以上、あらゆる原因による死亡リスクもほぼ 2倍だった。それでも、両グループの絶対値での差はわずかで、長期メラトニン使用者の研究期間中の死亡率は 7.8%であったのに対し、非使用者では 4.3%だった。その差は約3.5ポイントだった。

メラトニンは、夜間に体内で自然に生成されるホルモンで、不眠症の安全で手軽な治療法としてよく知られており、睡眠に悩む人々が毎晩服用している。アメリカ人の約 12% が慢性的な不眠症と診断される中、数百万人が毎晩眠れずに苦しんでいる。メラトニンの使用量はこの 10年間で 2倍以上に増加している。

研究者のニューヨーク州立大学のエケネディリチュク・ンナディ博士は以下のように言う。

「メラトニンを時々、あるいは短期的に使用する人であれば、問題ないかもしれません。しかし、何年も毎晩服用している人、特に心臓病やそのリスク要因を抱えている人は、医師に相談する価値があります」

「サプリメントは、処方薬と同じように注意深く、疑いの目で見る必要があります」

「私たちの研究は、（サプリを服用する量が）多ければ多いほど良いとは限らないこと、そしてどんなサプリメントでも『心臓に良い』と断言する前にもっと強力な証拠が必要であることを思い出させてくれます」