イランが戦争終結に向け新たな要求 ホルムズ海峡通航料は1隻3億円超か
3億円+船舶保険料+輸送料+原油代でいくらになるのか?相当高い!
(CNN) イラン当局者が先週、米国とイスラエルが始めた戦争を終わらせるための要求の一覧を示した際、これまで要求してこなかった項目を加えた。それはホルムズ海峡に対するイランの主権の承認だ。
世界の石油と液化天然ガス(LNG)の5分の1が通過する同海峡は、イランにとって最も強力な武器として浮上した。イランは今、この海峡を年間で数十億ドルを生み出し得る収入源と、世界経済への圧点に変えようとしている。
イランは攻撃を受けることがあれば海峡を封鎖すると長年警告してきたが、おおかた実行するとはみられていなかった。世界貿易の流れをこれほど効果的に混乱させるとも。その影響の大きさは、イランの野心を拡大させたようだ。イランの新たな要求は、その力をより持続的なものへと変えようとしていることをうかがわせる。
米国はそのリスクを強く認識している。ルビオ米国務長官は27日、終戦後の直近の課題の一つは、イランがホルムズ海峡で通航料制度を確立しようとする試みだと警告した。
米海軍大学校のジェームズ・クラスカ教授(国際海洋法)は、「通航料を課すことは通過通航の規則に違反している」と指摘する。ホルムズ海峡のような国際海峡で沿岸国が料金を徴収する法的根拠は国際法の下では存在しないという。
国際海峡の通航に対して国家が料金徴収に成功した前例はほとんどない。クラスカ氏によれば、19世紀にはデンマークがデンマーク海峡で通航料を課したが、複数の国の抗議を受け、恒久的に廃止した。
スエズ運河に匹敵
専門家らはイランが国際的に受け入れられる通航料制度を確立できるか疑問視している。一方でCNNが試算したところによると、もし成功すれば、その収益はエジプトのスエズ運河が生み出す収益に匹敵し得る。
ホルムズ海峡は通常1日あたり約2000万バレルの原油と石油製品が通過しており、その量はいわゆる超大型原油タンカー(VLCC)約10隻分に相当する。以前に報じられた、タンカー1隻あたり200万ドルという料金で計算すると、原油だけで1日約2000万ドル(約32億円)、1カ月で約6億ドルにも達する。
LNG輸送を含めれば、その額は月8億ドル超にのぼる可能性があり、2024年のイランの月間原油輸出収益の約15~20%に相当する規模となる。
イランはホルムズ海峡は開かれたままだと繰り返し発言してきたが、それは無条件ではない。当局者らは、「敵対的でない」船舶はイラン当局と調整することを条件に通航できるとしている。ロイター通信によると、イラン外務省はその立場を国連安保理と国際海事機関宛てに書簡で伝えた。
同時にイランは、実際に管理された通航制度がどのようなものになるかを試しているように見える。船舶追跡データによると、一部のタンカーはイラン沿岸により近い航路を使っており、特定の運航会社が安全な通航のために料金を支払った可能性があると報じられている。
国や輸入業者、船舶運航会社のいずれも、料金を支払ったことを公には認めておらず、取り決めの詳細も不明。しかし海運情報会社ロイズ・リストは23日、20隻を超える船舶が同社の言う新たな回廊を使って海峡を通航しており、少なくとも2隻がそのために料金を支払ったことを把握していると伝えた。そのうち1隻が支払った額が約200万ドルだったという。



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