日本の食料自給率向上は「アメリカが絶対許さない」理由

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日米貿易摩擦 食糧問題

日本の食料自給率向上は「アメリカが絶対許さない」理由

なるほどね。アメリカが許さないわけだ!

竹元久了さん投稿より

🔵日本の食料自給率向上は「アメリカが絶対許さない」理由

 岸田文雄首相は414日の時点で、訪問先の石川県輪島市で「日本の農業に関して言えば、自給率を上げなければならない」と述べている。だが、日本の食料自給率は上がらない。上げることはできない。なぜなら、アメリカが許さないからだ。

余剰を解消するための新しい市場が日本だった

 だが、戦後も10年が経つと、欧州でも独自で食料が供給できるようになった。そうなると、アメリカが取り組んできた増産体制は、むしろ余剰を生む。それも年々増していく。そのためには、新しい市場が必要になる。

 そこへ現れたのが日本だった。小麦トウモロコシ大豆といった穀物はアメリカのほうが生産効率は遙かに高く、日本にとっても国内生産よりも安く手に入る。双方の利益が合致する。日本は食料自給率の低下と引き替えに、アメリカの余った穀物を買うことを約束した。それが日米新安保条約の持つもう1つの意味だった。

 そんなアメリカ農業にとっての確実な市場である日本を失うワケにはいかない。自給率を向上させてしまうと、市場を奪われることになる。そうはさせない。それは1980年代の日米貿易摩擦の顛末を見ればわかる。

 新たに構築された日米循環型の貿易構造のはずが、1980年代になるとアメリカが対日貿易赤字を抱えるようになる。貿易黒字で潤う日本に厳しく市場の開放を求めた。日本製の自動車を目の敵にして、アメリカの農産品をもっと買えと迫った。「どちらが戦勝国かわからない」と発言したアメリカ政府の関係者もいた。結果的に日本は1991年、それまで国内農家の保護を楯に規制していた牛肉と柑橘類の輸入自由化に踏み切っている。

幻に終わったアメリカとのTPP交渉にも、農産品の聖域を設けた。それでも牛・豚肉の関税は時間をかけて下げていくことで合意したはずだった。それをTPPからの離脱を宣言したトランプ政権が、日米貿2国間易交渉の末に結んだ「日米物品貿易協定(TAG)」に継承させている。

 そのトランプ政権下で米中貿易戦争が勃発すると、中国がアメリカの農産品に報復関税をかけて買い取りを拒むようになった。それを引き受けたのも日本だった。中国に向かうはずが、売れ残って余剰となったトウモロコシ約250万トンを当時の安倍政権が買い取っている。

 アメリカの農業にとって日本は欠くことのできない、そして便利な市場なのだ。そんな市場を手放すはずがない。



小麦は約9割が海外からの輸入品で、そのほとんどを政府が輸入して精麦業者に売り渡しています。政府は輸入価格より高い価格で民間業者(精麦業者)に売り渡し、差額分の利益(マークアップ)を国内産小麦産業の保護のために使っています。精麦業者はその小麦を小麦粉などに加工して、飲食店やスーパーに卸しています。小麦の輸入先はアメリカ、カナダ、オーストラリアです。ほぼこちらの3カ国から輸入しています。

穀物としてのとうもろこしは全量が輸入品で、主な用途は飼料用です。飼料用の割合は他の穀物と比較しても高く、輸入量全体の約75%を占めます。残りの24%がデンプンなどの加工用、1%がコーンフレークやポップコーンなどの食用となります。

なお、スーパー等の店頭に並んでいる食用のとうもろこしはスイートコーンという品種になりますが、こちらは野菜に分類されるため、穀物のとうもろこしには含まれません。

大豆は需要量全体の90%以上が海外からの輸入品を占めます。また、その用途は加工用(搾油)が約7割、豆腐や味噌等の食品用が約3割です。搾油後の大豆は大豆粕として飼料用に利用されています。また、国内生産大豆については、ほぼ全量が食品用です。

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