円は32年ぶり安値圏、介入警戒感が下支え-148円台後半

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円安 政治・経済

円は32年ぶり安値圏、介入警戒感が下支え-148円台後半

以前、記事として取り上げた150円台以上が現実になりそうです

東京外国為替市場の円相場は対ドルで32年ぶりの安値圏で推移。14日の海外市場では一時1ドル=148円86銭と1990年8月以来の安値を付けた。米ミシガン大学消費者マインド指数でインフレ期待が上昇したことを受け、米金融当局による一段の引き締めが意識された。鈴木俊一財務相や神田真人財務官の円安けん制発言を受けて、日本の通貨当局からの介入警戒感が相場を支えた。

 
  • 円は対ドルで午後3時5分現在、14日終値比ほぼ変わらずの148円72銭。ここまでのレンジは148円38銭から148円80銭
    • 14日は東京時間に147円06銭まで円が買われた後は、ニューヨーク時間午後に148円86銭を付けた
先週からの円相場の動き
 
 

  マネックス証券資産形成推進室の相馬勉債券・為替トレーダーは、17日の円相場について「少なくとも東京時間は介入警戒感がある中で、利益確定の動きでドルの上値が重く、円は下げ渋った。米消費者物価指数(CPI)などのイベントを通過して、月末月初まで大きなイベントがないことも利食いしやすい背景にあったのではないか」と述べた。そのうえで「バイデン米大統領がドル高を容認する発言をしており、海外勢はドル買いを選好しやすく、海外時間で149円台乗せや150円を試すような動きになる可能性は高い」とみる。

  スタンダードチャータード銀行の江沢福紘フィナンシャルマーケッツ本部長は、「米利上げの織り込みが一段と進み、さらに金利が上がるかもしれないという中で、ドル高・円安になりやすい。黒田東彦日銀総裁が緩和継続スタンスを維持していることも円の重しになっている」と指摘。「介入警戒感とファンダメンタルズ的なドル高・円安圧力に挟まれているのが今の状況だ」と述べた。  

  14日に発表された10月の米ミシガン大学消費者マインド指数の速報値では、1年先のインフレ期待が7カ月ぶりに上昇したほか、5-10年先のインフレ期待も小幅ながら上昇した。これを受けて米金融当局が12月に利上げペースを落とせなくなる可能性があることが意識された。17日の時間外取引では米10年国債利回りは4bp低下の3.97%付近で推移。

  りそなホールディングス市場企画部の梶田伸介チーフストラテジストは「米連銀高官の発言でもターミナルレートの5%が視野に入っており、市場とのかい離が無くなってきた。その意味では、金利をドライバーにしたドル高進行はしづらい局面に入ってきている」と言う。

米政策金利のピーク、より高くなる可能性-ジョージ総裁らが見解

  鈴木財務相は17日、円安の進行に関連し、「投機的な動きがあれば断固たる措置を取る」と述べた。財務省内で記者団に語った。神田財務官も「為替の過度な変動にしっかり対応していく」と話した。

鈴木財務相、投機的な動きあれば断固たる措置取る-円安進行

  梶田氏は「週末に黒田日銀総裁が緩和的な政策の継続を改めて表明していたが、こうした発言を手掛かりに一段と投機的な円安が進むかがポイントだ」と指摘。「円安のスピードもついてきており、149円を超えて150円に迫る中で、スピード調整を目的に再介入があってもおかしくない」と述べた。

  スタンダードチャータード銀の江沢氏は、「介入については、先週からの流れの中にあるものの、目下新規手掛かりに乏しい中で150円を試す間には実弾介入も含め何らかのけん制はあるだろう」とみている。

  マネックス証券の相馬氏も「150円を試す過程で、本邦当局から何らかのアクションがあるかどうか」が焦点とした上で「あからさまに150円を死守するようなやり方をすると、かえって海外短期勢の円売りを招きかねない。スムージング的な介入にならざるを得ないが、逆に水準やタイミングなどはわかりづらい状況が続きそう」と述べた。

  日本の黒田総裁は17日、現在はコロナ禍から回復途上にある経済を支え、賃金上昇を伴う形で2%物価目標を持続的・安定的に実現することが必要とした上で、「金融緩和を継続することが適当である」と述べた。衆院予算委員会で答弁した。

日銀総裁「金融緩和の継続適当」、賃金上昇伴う2%物価目標実現

マイコメント

毎度のことのように日本政府は強い警戒感を持っていると発言しているがもはや為替介入は
効果がないと判断したのだろうか?

これだけ上がってきても一向に動く気配なしです。
このままいくと200円が見えてきて、日本経済はとんでもない状態になります。

すでにスーパーでは軒並み物が値上がりしていて買えるものが減ってきているように思います。
豚肉も約3割上がっています。

いったい来年はどうなるのか?
心配ですね。

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