信念なき岸田総理の「大迷走」ついに麻生・茂木が「次の政権」に向けて動き始めた…!

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岸田・麻生・茂木 政治・経済

信念なき岸田総理の「大迷走」ついに麻生・茂木が「次の政権」に向けて動き始めた…!

次の総理は俺だ!?

 支持率が発足以来最低の30%台前半まで下がった岸田政権。【岸田総理に異変「スーツの肩に…」気力はもう限界、自民党では「次の総理」選びが始まった】では、岸田総理の心身の状態が限界に達しつつあること、それを受けて閣僚や自民党議員らの人心も離れ始めたことを報じた。そんな中、政権の中枢を担ってきた大物の間では「ポスト岸田」を見据えた動きが表面化しつつある。

 総理である岸田をもっとも近くで支える立場でありながら、「次」を狙って動き回り始めた者がいる。そう、自民党幹事長の茂木敏充だ。

 「岸田さん、麻生(太郎)さん、そして私。総裁、副総裁、幹事長という立場にあり、またそれぞれ政策グループの長でもあるわけです。古代ローマのですね、政治体制になぞらえて『三頭政治』と言う人もいるようですけれども……」

 笑みを浮かべ、こう語る茂木の様子が自民党内で物議を醸した。10月23日のBSテレ東の番組「NIKKEI 日曜サロン」に出演した際の発言である。

 「三頭政治というのは、3人が同格ということだろう。いくら何でも、幹事長の茂木が自分を岸田総理や麻生さんと並べるのは先走りすぎだ」(前出の自民党閣僚経験者)

 だが茂木が自信満々にこう語るのには、それなりの理由がある。岸田を総理の座に押し上げた「キングメーカー」麻生と、茂木が密約を交わしたから――こう見る者も自民党内には少なくないのだ。

茂木・麻生の「立ち話」

 その見方を裏付ける動きがあったのが、11月8日のことである。全国紙政治部デスクが言う。

 「まず昼の衆議院本会議直前に、議場近くのエレベーターの前で麻生氏と茂木氏が数分間、記者も全て遠ざけて何やら話し込んだ。さらにその夜、茂木氏は大家敏志参議院議員の政治資金パーティに出席。大家氏は麻生氏の最側近の一人として知られていますが、そこでも茂木氏は麻生氏、さらに萩生田氏と長時間話しているのを目撃された」

 ほぼ時を同じくして、党内で「麻生さんは『岸田が辞めることになれば次は茂木だ』と言っている」との噂が流れ出した。

 「この頃を境として一気に『岸田さんの次をどうするか』という空気になったわけです。実際、松野さんや高木さんが機能せず、統一教会の件では茂木さんが矢面に立って公明党や野党と調整するようになった。茂木さんは今、『岸田の代わりはオレしかいない』という自負でいっぱいですよ。

 茂木さんは昔からジジ殺しで、麻生さんからの評価も高いし、麻生さんは(自派の総理候補である)河野太郎さんを嫌っている。混乱に乗じて、茂木さんが麻生さんの後ろ盾を取り付けていても不思議じゃない」(前出と別の自民党中堅議員)

 

「もう再生できる感じじゃないねえ」

 官房長官が離れ、幹事長が離れ、後見人にも見放された。手詰まりとなった岸田は、これまでに輪をかけて「根回しなし」「調整なし」で思いつきを口にするばかりになってしまった。

 「岸田さんは『何としても統一教会被害者救済法をこの国会で成立させないと、年末には岸田下ろしが始まりかねない』と必死の様子で、突然『被害者と面会する』なんて言い出した。与野党協議や国対委員長会談で中身を慎重に詰めようという時に、総理がなりふり構わずパフォーマンスに走るものだから、萩生田さんや茂木さんは『今さらどういうつもりなんだ』と呆れていましたよ。

 辞めた山際(大志郎・前経済再生担当大臣)さんの後任になった後藤茂之(前厚生労働大臣)さんも、総理から連絡があった後『受けざるを得ないか……』といかにもイヤそうだったし、加藤勝信(厚労大臣)さんは『この支持率の下がり方は、もう再生できる感じじゃないねえ』と人ごとみたいに言っていた。閣内にさえ、完全に諦めムードが漂っている」(前出と別の自民党閣僚経験者)

 山際の馘首が遅れたことに懲りたのだろう。岸田は失言で炎上した法務大臣の葉梨康弘を即座に更迭したが、政権末期の様相をますます印象づけただけだった。

 ある自民党重鎮によれば、かつて安倍は、内輪の会合で岸田をこう論評したという。

 「岸田にはパッション、気持ちがないから(周囲や国民から、ポジティブな反応が)はね返ってこないんだ。オレはこれを絶対にやり遂げたいとか、これだけは守りたいんだという気持ちがない。だから、総理になっても誰にも支持されないと思うよ」

 安倍は昨年の総裁選で直前になって岸田支持を取りやめ、現・経済安保担当大臣の高市早苗を担いだ。いっとき岸田に目をかけたはずの安倍が翻意した背景には、「岸田は誰にも嫌われていないが、愛されてもいない」という洞察があったのだろう。確かに、毀誉褒貶あれど安倍や高市を熱狂的に支持する有権者は少なからずいるが、岸田にはほとんどいない。

 

「統一教会解散」しかない

 もっとも、ダッチロールの真っただ中にいる岸田に、そんな省察ができるはずもない。それどころか、ここにきて以前本誌が報じた通り、破れかぶれの解散総選挙を画策している。自民党ベテラン議員が明かす。

 「岸田さんは『ネガティブ解散』になるのを承知でやりそうですよ。というのも、党選対が大急ぎで情勢調査をやっている。明らかに突発的な解散総選挙に備えた動きです。

 調査によれば今のところは、政権交代になるほどの議席減は起こらない。争点に据えるのは、統一教会に対する質問権行使の是非。つまり『統一教会を潰すべきか否か、国民の審判を仰ぎたい』と言えば、勝てると踏んでいるわけです。

 来年にずれ込めば小選挙区の区割り改定が影響してくるから、遅くとも12月の臨時国会終盤までに解散を打つしかありません。しかし問題は岸田さんを『顔』にしたまま、どこまで戦えるか。むりやり総選挙を断行すれば、来春の統一地方選に悪影響が出る可能性も大きい。やはり岸田さんではダメだとなれば、その前に麻生さんが引導を渡すでしょうね」

 8月31日以降、岸田がメガネの修理や調整に出かけた形跡はない。日に日に追い込まれ神経を昂らせる岸田にとって、溜まった歪みや汚れ、曇りはもはや我慢の限界に達していることだろう。

 失意の中で政権を追われ、膝をつく岸田の顔からメガネがずり落ち、地面へと転がる。それを無残に踏み割るのは、いったい誰なのだろうか。 (文中一部敬称略)

 「週刊現代」2022年11月19・26日号より

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