卵危機 : イギリスのスーパーの棚から「卵が消える」

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養鶏場 鳥インフルエンザ

卵危機 : イギリスのスーパーの棚から「卵が消える」

今後連鎖的に食料サプライが崩壊する危険を専門家たちが警告

さらに悪化する可能性

食料の問題は、世界的に少しずつ拡大・悪化し続けているようで、最近の米ブルームバーグは、

「英国のスーパーマーケットの棚から卵が消えた」

ことについて報じていました。

英国で食料品の著しい値上げが続いていたことは繰り返し報じられていたのですが、卵のような本当に基本的な食材料が、一部のスーパーにしても、「完全に消える」というのは、少なくとも、主要国では何十年も見られなかったことではないでしょうか。

理由は過度のインフレーションもあるのですが、同時に鳥インフルエンザの拡大もあるようで、鳥インフルエンザの感染拡大の時期は冬期のこれからですので、年末年始にかけて、少なくとも欧州などでの卵不足はさらに拡大する可能性があるようです。

まあ……現代の世界では、鳥インフルエンザへの根本的な対処が「殺処分オンリー」となっていることが問題だとは思うのですけれど、今年も先月の時点で、オランダやフランスで、鳥インフルエンザの発生による殺処分が報じられていました。

(報道) オランダが鳥インフルエンザを封じ込めるために25,000羽のニワトリを処分 (2022/10/18)

日本でも今月のはじめに、日本での鶏卵生産量が一位の茨城県で鳥インフルエンザが発生し、100万羽以上が殺処分されています。

(報道) 鶏卵生産量が全国1位の茨城県で鳥インフルエンザが発生。104万羽が殺処分 (2022/11/04)

 

来年は、トウモロコシなどの飼料がさらに高騰する可能性があり、それにより鶏や他の飼育動物を含めた畜産自体に問題が発生し始める可能性もあると思われ、卵や食肉といったこれまで手軽だったものの流通に国や地域によっては問題が出始めるかもしれません。

食料の問題は、現在の事態が解決しない限り、来年「から」が本番だと思われますので、見守りたいと思います。

ブルームバーグの報道をまとめていた RT の記事をご紹介します。


 


ブルームバーグ:鳥インフルエンザとインフレーションにより、英国の店舗に卵がなくなった

2022/11/25

英国の一部のスーパーマーケットの棚から卵が姿を消した。鳥インフルエンザの深刻な発生と高インフレによりサプライチェーンが混乱したとブルームバーグは報じている。専門家たちは、現在の状況ではあらゆる食品に混乱が生じる可能性があると警告しており、農家は国からの支援を求めている。

ブルームバーグの報道によると、英国では、鶏卵が現在の状況の犠牲となっており、一部の店舗の棚から卵が姿を消した。

現在、スーパーマーケットは卵の販売を制限しており、パン作りに卵が必須のパン屋たちは代替品を探し、農家は政府の行動を求めている。

直接的な結果に加えて、この危機は広い意味で、食品市場の組織を混乱させることがいかに簡単であるかを示しているとブルームバーグは述べている。

このような状況では、消費者は、事態の推移について単純な仮定に頼ることはできない。

今はまだ、朝食に卵を食べることができるが、1週間または 1か月などで、メインディッシュが変更されていく可能性がある。

シティ大学ロンドンの食品政策の名誉教授であるティム・ラング氏は、卵市場で今起こっていることは、果物、穀物、または肉の市場に波及する可能性があると考えていると述べる。

「経済の特定のセクターが機能麻痺するためには多くは必要ありません」とラング氏は主張する。

「私たちが現在見ているものがそれだと思います」

ブルームバーグの記事は、卵の供給の問題は英国が原因の現象ではないことを指摘している。

ウクライナでのロシアの特別作戦は、穀物、肥料、エネルギー資源の価格の急激な上昇をもたらした。肥料とエネルギーは農業における重要な生産手段だ。

そして、鶏肉の飼料価格の高騰により、農家の収入が減少し、さらに、鳥インフルエンザの発生がヨーロッパとアメリカの農場に大混乱をもたらしており、家禽の大規模な殺処分を余儀なくされている。

先月、米国では卵の価格が食品インフレのリストを上回り、ハンガリーでは政府が卵の価格に上限を設定した。しかし現状で、スーパーの棚から卵が消えたのはイギリスだけで、消費者はクリスマス前夜の在庫を心配している。

ブルームバーグが説明しているように、イギリスは何年もの間、スーパーマーケット間の熾烈な競争のために食品の比較的低い価格を維持してきた。

現在、慣れ親しんだこの安定した低価格システムがインフレの圧力の下で崩壊しつつあり、小売業者とその供給業者との間の脆弱な関係を示している。

農家は、食料品の価格が上昇しているのにも関わらず、自分たちの収入は上昇していないと不満を漏らしている。

英国の放し飼い鶏卵飼育者協会のメンバーを対象とした調査では、3分の1が養鶏の規模を縮小しているか、養鶏業を一時停止または完全に養鶏業をやめたことが判明した。

「残念ながら、すでにインフレが進行しています」と、レスターシャー州の卵生産者で全英農業組合家禽委員会の副委員長であるフィル・クロウリー氏はインタビューで語った。

「私たち農家は、英国のサプライチェーン全体の透明性と公平性を必要としています」

全国農業組合は政府に対し、「特別な市場条件」と農家への援助が必要かどうかを早急に調査するよう要請した。

労働組合のミネット・バターズ会長は、エネルギー価格の高騰、供給の混乱、鳥インフルエンザの大流行があるとしても、本来なら、それらの理由だけで、店舗の棚から卵が消えることになることはないと述べたとブルームバーグは報じている。

マイコメント

日本でも鳥インフルエンザの発生が確認されていて、これから冬を迎えどうなるか不明です。

・令和4年11月7日 伊達市で高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されました(2例目)

・令和4年10月28日 厚真町で高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されました(1例目)


私なんぞは鳥インフルエンザもどこかの研究施設で人工的に作成し定期的に冬を目標にバラ
撒いているのでは?と思っています。

食料危機が人為的に引き起こされているこの時期と妙に符合するからです。

もし、卵の供給が途絶えたら日本中大混乱に陥るでしょう。
その前に鳥インフルの拡大を未然に防止する措置が大事です。

現在は消毒と殺処分が主な対策ですが、その網をかいくぐって海外から飛来する野鳥などから
発生する可能性も十分にあります。

今後の注意が必要ですね。



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