国民を苦しめるガソリン高! 「もう我慢の限界!?」 ガソリン1Lに53.8円の税金!? 「暫定税率の廃止」約束は守られるのか?
仮に暫定税率が廃止されても別の形で増税される可能性はある。
■ガソリンが高すぎる!注目される「ガソリン減税」とは? 暫定税率の廃止の現状と今後の見通し
「ガソリンが高すぎる…」そんな声が全国で広がっています。
【画像】「えっ…?こんな搾取されてるの?」 これが国民を苦しめる「ガソリン税の仕組み」です。画像で見る
とくにクルマが生活必需品の地方では、ガソリン価格の高騰は家計に大きな打撃を与えます。
そんななかで注目されているのが、政府や野党から提案されている「ガソリン減税(暫定税率の廃止)」です。
暫定税率の廃止については、参院選投票日が7月20日に控えているため、各政党の主張が注目されています。
● そもそもガソリン減税とは?
現在言われている「ガソリン減税」とは、主にガソリン税に含まれる「暫定税率の廃止」を指しています。
ガソリン税の内訳としては、「揮発油税(国税):24.3円、「地方揮発油税(地方税):4.4円」、「暫定税率:25.1円」で合計53.8円のガソリン税が課されています。
揮発油税(きはつゆぜい)とは、国が徴収する税金で道路整備や交通インフラの整備に使われており、地方揮発油税とは、地方自治体の財源とされる税金です。
そして暫定税率は、1974年に道路整備の財源不足を補うために導入された後、オイルショックなどの影響もあり、現在まで25.1円が課税されています。
なお2009年以降、ガソリン税の暫定税率は「一般財源」に組み込まれ、用途が限定されない税金になっています。
さらに、1989年の消費税導入以降、ガソリン価格にガソリン税と消費税が課される「二重課税」が発生しています。
ガソリン価格が高騰し、多くの国民の生活が逼迫するなか、税金の使い道が不明確な状況は、国民の不満を招く要因となっています。
●ガソリン税のトリガー条項とは
なおガソリン税の暫定税率の話になると出てくる話題のひとつに「ガソリン税のトリガー条項」があります・
トリガー条項とは、2010年に当時の民主党政権が導入した「ガソリン価格が高騰したら一時的に減税する制度」です。
トリガー条項は、全国のガソリン平均価格が3カ月連続で160円/Lを超えたときに発動され、暫定税率の上乗せ分(25.1円)の課税が一時停止します。これにより、ガソリン価格は約25円/L安くなります。
一時的な減税は、全国のガソリン平均価格が3カ月連続で130円/Lを下回ると解除されます。
国民の負担軽減につながる制度ですが、過去に発動されたことはありません。
2011年の東日本大震災後、復興財源を確保するため、トリガー条項は凍結されています。
自公国3党は2022年から凍結解除を協議し、通常国会に法案を提出しましたが、廃案となり、現在もトリガー条項は凍結されたままです。
●暫定税率の廃止は可能?現状は?
暫定税率の廃止に多くの国民が関心を寄せていますが、国の重要な財源として定着しているため、実現は容易ではありません。
2010年度の税制改正で、ガソリン税(1Lあたり53.8円)が「当分の間は維持」されることが決定しました。
しかし、2024年12月に自民党・公明党・国民民主党の幹事長が会談し、暫定税率廃止の方針で合意。「令和7年度与党税制改正大綱」に「ガソリン税率は廃止する」と明記されました。
その後、2025年7月4日に自民党の森山裕・幹事長はガソリンの暫定税率について「今年度で終えるためには、12月に税制調査会でしっかり決めることが大事」と発言しています。
一方、2025年7月15日、石破茂自民党総裁は四国中央市での街頭演説で、ガソリン減税(暫定税率の廃止)に否定的な意見を表明しました。
石破氏は「ガソリン暫定税率は、愛媛県で57億円の財源。廃止すれば道路やトンネルの整備、最近多発する道路陥没の修繕費が賄えなくなる」と述べ、「暫定税率廃止で失われる57億円(愛媛県の場合)をどうするのか。政府が考えるという話では済まない」と、暫定税率の重要性を強調しました。
この発言に対し、国民からは「暫定税率という『一時的な』財源をあてにするのはおかしい」「数字で脅している」などの反響が寄せられています。
一方、自民党広報の公式Xでは、物価高対策として「ガソリン暫定税率廃止」を掲げており、石破氏の発言と党の方針に矛盾が生じています。
●今後の見通しは?
暫定税率の廃止が実現する場合、早くても2026年4月以降になるでしょう。2025年7月20日の参院選で与党が勝利した場合、早期の廃止は難しいと予想されます。
しかし、与党が苦戦し大敗した場合、野党7党が結束すれば、暫定税率の早期廃止の可能性も出てきます。ただし、野党の足並みが揃わなければ、実現は困難かもしれません。
暫定税率の廃止時期は現時点で不明です。仮に廃止されたとしても、中東情勢の緊迫による原油価格の高騰が続けば、「期待したほどガソリン価格が安くならない」可能性もあります。
その場合、国は今年5月からの「定額10円/L引き下げ」よりも効果的な補助制度を検討する必要もあります。
果たして国民の家計に大きな影響を与える「ガソリン価格」がどのように変わっていくのか、注目です。(マツ)
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来年から車の税金が大きく変わることが決まっていますが、その内容はいまだに明らかに
されてはいませんが、その中でも大きくささやかれているのが走行距離税です。
車の走った距離に応じて税金をかけるというものです、これが今の自動車税の代わりに
なると言われていますが、欧州では1kmあたり5~7.5円とされているようです。
年間に1万㌔走る場合には年額5~7.5万円になり、今より負担が増す可能性があります。
特に地方では走行距離が多くかなりの負担になるでしょう。
そのため、㎞当たりいくらになるのかが注目されます。
そして、これは最近のEV車がエネルギー政策から負担軽減がなされていて、このまま
EV車が増え続けると税収の減少に繋がるので車体重量に応じた走行距離税になるのでは
ないだろうかと言うのが筆者の見解です。
まだ内容が発表されていませんが、政府は決して今の税収を下げることは考えないこと
は明らかなので、新たな制度導入で今より負担感が増すのではないかと思われます。
例えば非難の多い年式の古い車程自動車税や重量税が多くなるのを廃止する代わりに
重量税を全体的に押し上げることとか、車台数の多い軽自動車にも重量税が普通車と
同じように課税されるなどが考えられます。
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