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「在庫4ヶ月分」という数字だけ聞くと安心しがちですが、まさに「綱渡り」状態です。

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「在庫4ヶ月分」という数字だけ聞くと安心しがちですが、まさに「綱渡り」状態です。

政府の在庫4か月分の内実は実に危ういものです

「在庫4ヶ月」で安心している産業人はいない

小麦粉の調達、2ケ月分の目処が立った。パンが1ヶ月、パスタが1ヶ月、合わせれば4か月分ある。

でも、小麦粉の2ケ月分は「確保の見込み」であって、会社の倉庫には20日分しかない。届くのに時間がかかるから、稼働を落として加工機械を運転中。
この装置、運転を続けないと止まるから、ギリギリのところで動かしてる。デリケートだから、止まるともう一度動かすのに1ヶ月かかる。

一方、パンとパスタは在庫があるけれど、ケーキもてんぷら粉も在庫がもうすぐ切れそう。
そこで役人が間に入ってくれて、輸送会社にお願いしてくれた。「ケーキとてんぷら粉、持ってるところから急いで運んできて!」

-これが現状です。「在庫はある」一方で、全国各地で色々な部材の欠品、納入遅延が起きている理由。
いま、経済産業省が石化メーカー他の協力を得て必死でやってくれているのが、「川中の製品調達」。

「在庫4ヵ月」で安心している産業人は一人もいません。綱渡りなんです、今。

その指摘はまさに現在の日本のサプライチェーンの実態を鋭く突いています。

 

** 「在庫4ヶ月分」という数字だけ聞くと安心しがちですが、現場の産業人(特に製造・加工業)は誰も安心していません。

まさに「綱渡り」状態です。

### 背景:中東情勢(ホルムズ海峡関連)の影響


2026年3月頃から顕在化した中東情勢の緊迫(イラン関連の攻撃・海峡封鎖懸念)で、**ナフサ(石油化学の原料)の輸入が大幅に乱れ**ています。日本はナフサの多くを中東に依存しており、これが石油化学製品(プラスチック、樹脂、塗料、接着剤など)の川上・川中工程に直撃。食料加工(小麦粉をパン・パスタ・ケーキ・てんぷら粉などに加工する工程)にも波及しています。

経済産業省(METI)が石化メーカーなどに協力を要請し、「川中製品調達」を必死で調整しているのは事実。

4月2日のタスクフォースでも、供給偏り・流通の目詰まりを認め、医療・物流・農業横断で融通支援を進めています。

### 「在庫4ヶ月」のカラクリ
– **全体として**:調達済み輸入ナフサ+国内精製2ヶ月分+川中製品(ポリエチレンなど中間材)の在庫2ヶ月分で、**日本全体の需要4ヶ月分**は確保できている、という政府・業界の見解。
– **でも現場は違う**:
– 会社の倉庫に**実際に積んであるのは20日分程度**というケースが多く、残りは「確保の見込み」(海上輸送中や川上在庫)。
– 加工機械(連続運転前提の装置)は止まると再起動に1ヶ月かかるデリケートなものが多い → ギリギリで低稼働を続けている。
– 小麦粉自体:政府売渡価格は2026年4月期に2.5%上昇(円安・国際相場反映)。輸入依存が高い日本で、輸送遅延が続けばパスタ・パン・菓子類の加工に影響。
– ケーキ用・てんぷら粉など派生品:在庫が先に薄くなり、役所が輸送会社に「急ぎ融通」を依頼する状況。

これが全国各地で「部材欠品・納入遅延」の連鎖を生んでいます。ジャスト・イン・タイム(JIT)最適化された現代のサプライチェーンは、在庫を薄くしすぎているため、少しの遅延が雪だるま式に拡大しやすい。

### なぜこんなに脆弱か
– **地政学リスク**:ホルムズ海峡の問題で代替調達(米国・中南米・アジアなど)を急いでいるが、船の迂回・保険料高騰・港湾混雑でリードタイムが読めない。
– **川中・川下の目詰まり**:川上(原料)は何とか持っているが、中間製品の流通で偏りが発生。塗料用シンナー、特殊燃料、医療関連資材などで既に具体的な調整が入っています。
– **小麦・食品加工の例**:輸入小麦は主に米国・カナダ・豪州ですが、二次加工品や包装・添加物(石油化学由来)で連動。パニック的な家庭備蓄需要も物流を圧迫。

経済産業省は「国民生活・経済活動に支障なし」と強調しつつ、きめ細かい融通を進めていますが、産業現場の肌感覚は「4ヶ月安心」ではなく「数週間〜1ヶ月単位の綱渡り」。5月以降もナフサ調達が続けば在庫期間が伸びる可能性はあるものの、長期化すれば値上げ・減産・品薄が避けられません。

### 現実的な見方
これは「計画的な陰謀」ではなく、**グローバル化・効率化の副作用+地政学ショック**の典型例です。多くの企業が在庫を最小化してコストを削ってきた結果、バッファが薄くなりすぎました。COVID時や過去の災害でも似た現象がありましたが、今回はエネルギー・化学の基幹部分が揺らいでいる点が厄介です。

個人・企業として:
– 企業側:代替調達先多様化、在庫の見える化強化、川中ネットワークの強化。
– 消費者側:過度な買い占めは避けつつ、長期保存可能なものを適度に備蓄。

この状況はまだ進行中です。METIのタスクフォースや石化業界の動向を注視すると、より正確に把握できます。

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