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原油代替調達率 来月は「100%」の見通し アメリカ産など確保

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7月の原油代替え調達100%に達する エネルギー

原油代替調達率 来月は「100%」の見通し アメリカ産など確保

高市総理が夕方の中東情勢関係閣僚会議で表明へ

原油代替調達率 来月は「100%」の見通し アメリカ産など確保 高市総理が夕方の中東情勢関係閣僚会議で表明へ

代替え輸入の多いアメリカ産原油は果たして日本で役に立つのか?

原油の3つのタイプと日本の製油所のミスマッチ

原油は、その粘度や密度(軽質から重質)、そして含まれる硫黄分や重金属の量によって大きく3つのタイプに分類されます。それぞれの特徴と、日本の精製設備との相性を以下の表にまとめました。

原油のタイプ主な産地特徴と日本の設備との相性
中質・硫黄多め
(日本に最適化)
中東
(サウジアラビア、UAEなど)
日本の製油所が巨額の投資を行って最適化してきた原油です。高度な脱硫装置を用いて硫黄をきれいに取り除きつつ、ガソリン、灯油、軽油を国内の需要バランスに合わせた最適な比率で抽出できます。
超軽質・硫黄少なめ
(極めてサラサラ)
アメリカ
(シェールオイル)
不純物が少なく高品質に見えますが、日本の既存設備にかけると軽質ガソリンばかりが大量に生成され、物流に必要な軽油や冬場に不可欠な灯油がほとんど採取できないというミスマッチが生じます。また、製油所のガス処理能力を超えてしまい、稼働率低下を招きます。
超重質・金属大量
(極めてドロドロ)
ベネズエラ非常に高粘度で、精製設備や触媒を急速に劣化させる重金属(バナジウムやニッケルなど)や高濃度の硫黄が詰まっています。これを処理するには「コーカー」と呼ばれる特殊な巨大熱分解設備が必要ですが、日本国内にはこの設備がほとんどなく、そのまま投入すると設備が稼働停止します。

このように、日本の製油所はいわば「中東産の原油という特定の食材を最も美味しく調理できるように設計された専門レストラン」のような状態であり、食材が変わると厨房が機能しなくなるというジレンマを抱えているのです。

設備改造に立ちはだかる時間と費用のリスク

「それならば、アメリカ産やベネズエラ産の原油に合わせて工場をリフォームすれば解決するのではないか」という意見も上がります。しかし、ここには経営上および地政学上の非常に高い壁が存在します。

第一に、産地の異なる原油に対応できるよう設備を大規模改修するには、1つの製油所あたり数百億円規模の巨額投資と、数年単位の長い工期が必要となります。第二に、引き返せないリスクがあります。もし莫大な資金を投じてアメリカ産原油向けに大改造を行った後、中東の情勢が安定し「やはり安価でバランスの良い中東産に戻そう」となった場合、今度は中東原油を処理できなくなってしまうのです。エネルギーの安全保障と工場の生産基盤の維持という、非常に難しいバランスが問われています。

石油元売り各社が進める高度な防衛策

このような厳しいジレンマの中で、国内の石油元売り会社はただ手をこまねいているわけではありません。現在、現場の技術者たちは以下のような高度なアプローチを駆使して状況を打開しようとしています。

  • 独自のブレンド「カクテル精製」作戦:
    ベースとなる中東産原油に対し、精製設備に深刻な悪影響を及ぼさない絶妙な黄金比率を計算し、アメリカ産などの軽質油を少しずつ「混ぜて薄める」ことで、既存の設備をストップさせることなく精製を継続しています。
  • 地政学リスクの低い新ルートの開拓:
    中東産原油と性質が近く、大規模な設備改造を行わなくてもそのまま処理できる原油を求めて、中央アジア(カザフスタンなど)や東南アジア諸国からの調達比率を必死に引き上げています。

マイコメント

原油の代替え調達が100%になったとしても上記のように課題が残り、特にエンジンオイルに
必要な鉱物油の生産が激減するという問題を抱えています。

アメリカ産の原油は全体の3~5%であり、これが10倍ということは約4割がアメリカ産になる
ということであり、軽質油が多いアメリカ産の原油はエンジンオイル生産には適さないので
自動車や産業用機械 に欠かせない潤滑油が不足し、機械の摩耗や焼き付きが起こりやすくなり、
工場や物流に遅延が発生します。
また、エンジンオイルの不足による物流の停滞、医療用機材の不足などが続く可能性があります。

従って、楽観視は出来ず、これまでの需要を抑えた運用が必要になると思われます。


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