脳がなくとも意識は存在しうるのか? 実例が科学的認識に疑問を投げかける
意識は本当に脳に頼って存在する必要があるのだろうか? この問いは多くの映画監督や哲学者を魅了してきた。なぜなら、脳がほとんどないにもかかわらず、明晰な意識と優れた IQ を持つ人々がいるという驚くべき実例が数多くあるからだ。
たとえば、象を見ると、光が目に入り、電気信号に変換されて脳に送られる。これが視覚を生み出し、思考や感情を引き起こす。「わあ、あの象は大きい!」というように。
しかし、これらの脈拍信号はどのようにして私たちの内なる感情や思考へと変化するのだろうか? これはまさに、オーストラリアの認知科学者デイビッド・チャーマーズ氏が「意識の問題」と呼んでいるものだ。
脳は意識の必須条件ではないかもしれないことが判明している。ランセット誌はかつて、あるフランス人男性の症例を掲載した。
彼は生後 6ヶ月から水頭症を患っており、44歳になって初めて、偶然の診察で脳スキャンを受けた。スキャンの結果は医師を驚かせた。彼の脳空洞はほぼ完全に液体で満たされており、脳組織は薄い層しか残っていませんでした。
つまり、彼には脳がほとんど存在していなかったのだ。
しかし驚くべきことに、彼はまったく普通の生活と仕事を送っており、結婚して二人の子どもがいる。この 44年間、感覚や認知に問題を抱えたことは一度もない。
イギリスの神経学者ジョン・ローバー氏は、600例以上の同様の症例を研究した。
最も重度の水頭症を患う子どもたちの半数は IQ が 100を超え、通常の生活を送っていた。そのうちの一人は大学で優秀な成績を収め、IQ は 126で、数学で一級優等学位を取得した。しかし、彼の脳組織の厚さはわずか 1mmだった。一方、正常人の脳組織の厚さは約 4.5cmだ。なんと 44倍もの差となる。
ローバー氏の研究結果は、1980年に「あなたの脳は本当に必要ですか?」というタイトルでサイエンス誌に掲載された。
では、意識はどこから来るのだろうか? 科学者の中には、その答えは微小管など、私たちがまだ見ていない場所に隠されているかもしれないと考える人もいる。
簡単に言えば、微小管は量子の世界と人間の意識をつなぐ橋渡しの役割を果たす。量子信号を受信し、増幅し、再構成し、そして私たちがまだ完全には理解していない方法で、それを私たちの意識を構成する感情、知覚、そして思考へと変換する。
科学者たちは脳を、ニューラルコンピュータというよりも量子交響曲に例えている。そこには様々な周波数の共鳴、和音、交響曲が存在する。
実際、私たちの宇宙と人生にはあまりにも多くの秘密が隠されている。
マイコメント
これはとても信じられない話のように思えるが、このことは意識が脳の中には無いことを
示していて、意識は私たちの体外もしくは身体の周囲、あるいは体内の微小機関を媒介と
して通信のような形で存在するようです。
以前から書いているように脳はあくまでも意識と私たちの思考を送受信しているレシー
バ―として考えてもらうと分かると思います。
その通信の媒介となっているのはおそらく人体の各器官のDNAそれ自体だろうという
のが私の考えです。
今回のケースは脳の代わりとなるものが存在していることであり、最初から脳が通信の
媒介となるレシーバーの役割を果たしている場合には脳の機能障害が起これば当然の
ことながらその機能が失われるので十分な思考活動が不可能となる。
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