新資本主義、人材流動化で成長促せ 三井物産・安永氏

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経団連副会長安永氏 政治・経済

新資本主義、人材流動化で成長促せ 三井物産・安永氏「新しい資本主義」を問う

人材の流動化が非正規を生み給与の低下を招いたことを忘れた?


――「新しい資本主義」に必要な論点は何だと考えますか。

「分配の前にまず成長ありきだが、今までのやり方を踏襲していては好循環にならない。成長するために何が足りなかったのかをしっかりと振り返る視点が欠かせない。日本はこの30年、すでに成長が止まっている」

「変えるのに必要なのは労働力の移動を促す仕組みの整備だ。デジタル化が進めばより少ない人数で既存の仕事を回せる。新しいことにトライする社員が出ない限り余剰人員が生まれてしまう。かつて日本は雇用をあまりに重視しすぎて、社会全体から見た最適の成長機会を追求しきれていなかった」

――終身雇用や定年制を含めた働き方の見直しも焦点です。

「終身雇用という仕組みがあるがゆえに、社員一人ひとりが若い時期から人生設計を描くことをしなくても済む社会になっていた。就職というより『就社』の感覚で、一度入ってしまえば後はその組織任せだった」

「社内外の垣根を低くし、中途採用を積極化すると常に競争環境が生まれる。社内の仕組みがよく分かっていることより、自分の生きがいややりたい仕事を見つけられるかどうかの方が大事になる。そういう世界になると社員の年齢や、どのタイミングで定年を区切るかといった議論はあまり意味がなくなっていく」


マイコメント

安永氏は経団連の副会長だったんですね。

道理で言うことは企業よりです。

雇用の流動化とは会社側の視点で見れば一番大きなのが人件費の削減です。そして
二番目が必要な人材をその時の必要度に合わせて採用できることです。三番目が
多様な人材を採用でき社内の活性化が期待できることです。

しかし、反面デメリットも存在し、それは技能職であった場合高度な熟練技術者が
育たず、長い目で見れば企業の成長力をそぎ落とすことです。
これを何とかしようとしたのが作業のロボット化やマニュアル化です。
こうなると、人は人材としてではなくロボットと同じようなモノとしか評価され
なくなり、仮に技能のある中途採用をしてもすぐにリストラされることが多く
なります。

結局は経営者に利益をもたらすか否かで判断される消費材と同じです。

これが経済の活性化を生むかと言えばそうではないのです。
中途採用者が増え、かつ企業の都合によるリストラが重なり、多くの労働者が
渡り鳥のような状態になると雇用の不安定さが増大し結果として収入の低下を
生むことになります。

労働者の収入の低下は物を購入する機会の損失を生み、回り回って企業の売り
上げを落とします。企業はそれを人件費を削ったりロボット化で省力化するこ
とで補いますが長くは続きません。

日本の賃金が30年間上がらなかった原因はまさに雇用の流動化にあります。
安永氏が雇用の流動化を提唱しているのは人件費を安く抑えようとする隠れた
狙いがあるからです。

政府が進めようとしている新資本主義も危ういものがあり、その実効性には
疑問が付きます。

一番いいのは政府が公共投資を増やすことです。建設業界への道路や住宅建設
への公共投資を増やすことで底辺にお金が回るようにすることです。
ただし、弊害があり、それは政府系企業の独占や二次卸しから酷い時には7次
卸しまで出て来ることです。公共投資の大部分が大企業に吸い取られ底辺に
回らないという問題点が存在します。

そのためこのような事態に対処する法整備が必要だろうと思います。
たとえば政府系機関の参加を禁じるとか請負企業は各自治体圏内の企業に限定
するなどです。

そうすれば数年後には経済の活性化が図られるでしょう。
同時に商法の大改正を行い株主の発言力を封じることです。
ただし、これをやると株価が半分まで下がる可能性があります。

しかし、難しい面があると思いますが、日本経済の活力を削いでいるのは外国
株主だからです。

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