イギリスの救急車待ちが地域的に「2日以上」になっている模様。その中で、コロナとインフルエンザが同時に急増中

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コロナワクチン接種 インフルエンザ

イギリスの救急車待ちが地域的に「2日以上」になっている模様。その中で、コロナとインフルエンザが同時に急増中

これは来年以降の日本の姿?!

イングランド東部の救急車の平均待ち時間は 24時間41分

英テレグラフなどが、英国の救急搬送サービスに大幅な遅れが出ていることを報じています。

場合によっては、

「最大2日半かかる場合がある」

ことが英国国民保健サービスのデータでわかったようです。

データにある最大の待ち時間は「 59時間」だったそうで、イングランド東部での待ち時間の平均は、24時間41分とありました。

原因は、主に医療従事スタッフの不足と国民保険サービス自体の予算不足から来ているもののようですが、救急車を呼んで到着が2日後では、あまり良いとはいえない状態といえるかもしれません。

そのテレグラフの記事をまとめていたものをご紹介しようと思いますが、このような一種の救急医療危機の中で、今、冬に向かっています。

つまり、これからが感染症が流行するシーズンとなります。

実際、すでに英国では、新型コロナの再流行も始まっており、また、インフルエンザが異例に早い時期からの流行となっています。

以下は、インフルエンザに関しての 10月24日のニュースリリースの冒頭部分です。この時期からすでに流行していたようです。

インフルエンザの早期発生により、イギリスで入院患者が増加

haringey.gov.uk 2022/10/24

イングランドでは、先週からインフルエンザの症例が急増しており、例年より早くシーズンが始まったことを示唆しています。過去 2年間の COVID-19 パンデミックの間、インフルエンザの循環が低かったため、人々はインフルエンザに対する免疫をほぼ持っていない可能性があります。

英国保健安全保障局 (UKHSA) によると、呼吸器疾患による病院と ICU への入院は 5歳未満の子供で最も急速に増加しており、85歳以上の成人でも入院率が上昇しています。

オーストラリアやニュージーランドなど南半球の多くの国では、ここ数年で最も深刻なインフルエンザの季節が到来したばかりであり、当局は、英国もインフルエンザの大規模な初期の波に備える必要があると警告しています。

ちなみに、コロナですが、「コロナ死者数」が以下のような不思議なグラフとなっています(何日分かまとめて報告するようになったのだと思います)。

イギリスの過去12ヵ月の新たなコロナ死者数の推移

ourworldindata.org

細かい数字はともかくとしても、これでわかるのは「コロナ死者は連綿と発生し続けている」ということであり、この1年、特別何かが変化しているということではなさそうです。

このような状態の中、英国では深刻な医療危機にあるわけで、そして、医療スタッフの不足と資金不足は他の多くの欧米の主要国でも同じことになっていまして、この冬は懸念されるところです。

英国の救急に関しての記事です。



英国の患者たちは、救急車が来るまで最大2日半待たなければならない

InoTV 2022/11/07

イギリス全土の人たちは救急車を何時間も待たなければならず、場合によっては待ち時間が数日に及ぶこともあるとデイリー・テレグラフ紙が報じている。報道によれば主にスタッフと資金の不足によるものだが、この医療提供の「容認できない」遅延は、患者の死に結びつく可能性が高いと警告している。

英デイリー・テレグラフによると、英国国民保健サービスの悪化する危機を背景に、現在の英国では、緊急医療を要請しても最大 2日半待たされることを余儀なくされている。

 

情報公開法に基づいて公開されたデータによると、心臓発作や脳卒中の場合、救急車が到着するまでに 24時間以上かかる場合もあれば、それ以上かかる場合もある。

データによると、心臓発作と脳卒中の疑いのある患者を含む「カテゴリー2」の患者たちが最も長く待たされていたのはイングランド東部で、患者たちは、平均で 24時間41分待たなければならなかった。カテゴリー2の救急車到着の目標応答時間は 18分とされているので、これは 82倍だ

英国でコロナウイルスのパンデミックが始まって以来、5万人以上が心臓発作や脳卒中で死亡している。しかし、専門家たちによると、これらの死亡者の中には、救急車を待つ「容認できない」遅延に関連していた事例が多い。

この危機の最も衝撃的なケースは、イングランドの南西部で記録されたもので、救急要請をした 1人の患者が 59時間半も救急車を待たされた

イングランド東部での最長の遅延は、平均ほぼ 40時間となっており、北西部では平均 29時間だった。5年前の同様の調査では、最長の待ち時間は 5時間だった可能性がある。

救急車が 7分以内に到着しなければならない緊急の場合でも、非常に長い遅延が見られる。イングランド北西部の 1人の患者は、この状況で 3時間 26分待機した。

さらに、英国の緊急サービスでは、「救急の電話の応答そのものが遅延している」ことが判明した。7月には合計 370万件の通話に 7分以上かかり、目標を大幅に上回った。一部の患者たちでは、999 (日本の119番)への電話に応答するまで平均 50分以上待たされた

英国保健財団の調査によると、7月には、患者を乗せた救急車の 10台に 1台は、少なくとも 1時間は病院の外で立ち往生していた。パンデミック前は、この数字は 50台に 1台だった。

保健福祉省副長官は、この状況について以下のように述べる。

「患者の方々は、今では、救急車の到着や、 999への呼び出しが応答されることさえ、もはや信頼していません。脳卒中や心臓発作の場合、一秒一秒が重要ですが、実際には患者たちは何時間も待たされています」

彼は、この理由として、過去 12年間の保守党の政策による国民保健サービスのスタッフ不足を挙げた。

デイリー・テレグラフが指摘しているように、国民保健サービスは現在 70 億ポンド (約 1兆2000億円)の資金ギャップを埋めようとしているが、国民保健サービスによると、2010年 4月以降、救急隊員とサポートスタッフの数はほぼ 40%増加したという。

同局は、患者の退院と病床の解放を加速するために、さらに 5億ポンド (約 850億円)を割り当てることを強調した。さらに、救急電話の呼び出し処理スペシャリストの数を増やすために取り組んでおり、また 7,000床のベッドを追加する予定だという。

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