「買えなければ飢える」社会を終わらせる――今こそ「ローカル自給圏・権」の確立を
グローバル供給網の寸断や気候変動など、お金があっても食料やエネルギーが手に入らないリスクに私たちは直面している。この危機を乗り越え、命の主権を取り戻す鍵が、分散型の地域社会を創る「ローカル自給圏」の構築と、それを支える市民の権利「ローカル自給権」の確立だ。
単に食とエネが域内で循環する経済空間(=自給圏)を整備するだけでは足りない。その資源を誰がコントロールするのかという決定権(=自給権)を住民が持って初めて、地域は真に強靭(レジリエンス)になる。
ココがポイント
例えわずかでもサブシステムとして、ぬくもりある手渡し、ローカル自給圏が望まれる。
出典:Ameba 2023/1/2(月)
食とそれを支えている農の分野、もう少し広く捉えて一次産業分野が、地域の自立(自律)的な動きのコアになるだろう
出典:市民セクター政策機構 2021/1/4(月)
地域の種を守り、生産から消費まで「運命共同体」として地域循環的に農と食を支える「ローカル自給圏」(中略)づくりが有効
出典:月刊JA 2024/2/1(木)
エキスパートの補足・見解
この「圏」と「権」を一体で社会実装するために、政治は次の3つの政策を迅速に実行すべきである。
・「生産空間(圏)」への公共投資: 自治体主導で公的農地や分散型電源(太陽光・バイオマス等)を確保し、市民がアクセスできる「コモンズ(共有財)」として開放する。各個人が食料やエネルギーを自律的にもある程度確保する意識をもち、行動できるようにしていくことの支援も考慮すべきだろう。
・「域内循環(圏)」の制度化: 学校給食や公共施設の電力を100%地元産に変える。これにより、地域の生産者に安定した需要と所得を保証する。
・「市民参加(権)」の法制化: 地域の資源をどう管理・分配するかを、住民投票や市民議会で決定する「食料・エネルギー主権条例」を整備する。
資源が地域内で循環し、住民がそのルールを自ら決める。このガバナンスの転換こそが、富を域内に留め、新たな雇用とコミュニティを再生する地方創生の決定打となる。
生存の主導権を不安定なグローバル市場に預け続けるのか、自分たちの足元に引き戻すのか。私たちの未来を、私たちの手に。ローカル自給圏・権の確立は、持続可能な社会を築くための、最も新しく、最も切実な生存戦略である。



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