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首都圏の賃貸で進む異変…「中途解約できない」「家賃交渉も不可能」な”訳あり物件”の実態《渋谷区では5件に1件》

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アパート 社会問題

首都圏の賃貸で進む異変…「中途解約できない」「家賃交渉も不可能」な”訳あり物件”の実態《渋谷区では5件に1件》

かっては当たり前に出来た中途解約が出来ないとなると・・・

そろそろ引っ越しシーズン。「いい物件がないかな」と検索サイトを眺めていて、ふと違和感を覚えたことはありませんか? 「条件はいいけど、また『定期借家』だ……」

これは気のせいではありません。Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトでも、「気に入った物件が定期借家ばかり」といった戸惑いの声が増えています。

定期借家契約とは、契約期間をあらかじめ定めて締結する賃貸借契約です。期間満了により契約は終了し、更新および途中解約は原則としてありません。継続して住む場合は、あらためて再契約を結ぶ必要があります。

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データを見てもその傾向は明らかです。LIFULL HOME’Sの調査(2022年1月~2025年11月)によると、都内の定期借家募集シェアは9.3%に到達。特に衝撃的なのが渋谷区です。なんと掲載物件の18.1%、つまり「5件に1件」が定期借家という状態。さらに、港区15.8%、品川区15.3%、中央区13.7%、千代田区12.7%といった人気エリアで高い割合を示しており、シェアが10%を超える区は都内で12区にのぼります。

また、周辺3県の上昇ペースにも注目すべきです。神奈川県(8.5%)は3年間で4.1ポイント増、埼玉県(6.6%)は同3.8ポイント増と、いずれも東京都を上回る伸び幅を記録しました。

もはや特殊な契約形態だからと無視して通ることはできないレベルにまで浸透しはじめているのです。

「定期借家」急増の背景とは

なぜ今、これほどまでに増えているのか? 背景にあるのは、建物の老朽化とオーナー側の「リスク回避」です。

築年数が経過したマンションを持つオーナーにとって、将来的な建て替えは避けられない課題。しかし、一度普通借家契約で貸してしまうと、日本の法律では入居者の権利が強力に守られるため、いざという時に立ち退いてもらうのが困難です。そこで、「期間が来れば確実に追い出せる」定期借家をあえて選ぶ動きが加速しているのです。

さらに厄介なのが、「定期借家=家賃が安い」という常識の崩壊です。 同調査によると、都内の定期借家の平均掲載賃料は2022年比で約17%も上昇しています。つまり、かつてのような「契約期間が限定されている分、安く借りられる」というのは過去の話。

定期借家契約は普通借家と異なり、借り手側にとって多くのデメリットが存在します。一体どんな問題があるのでしょうか?

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「更新」ができない…2年後に強制退去の可能性も

まず普通の賃貸契約なら、2年ごとの更新時期が来ても、更新料さえ払えば当然のように住み続けられます。これは、「借地借家法」という強力な法律が、入居者を守ってくれているからです。大家さんが「出て行ってくれ」と言うには、よほどの正当な事由が必要になります。

しかし、定期借家は違います。その名のとおり”期間が決まっている”契約です。契約期間が満了した瞬間、契約は確定的に終了します。更新という概念そのものが存在しないのです。

ネットの知恵袋などでも「2年経ったら追い出されるんですか?」「気に入ってるのに住み続けられないの?」という悲痛な叫びが散見されますが、答えは「YES」です。たとえ「子供の学校があと半年で卒業なのに…」という事情があっても考慮されません。これが定期借家の絶対ルールなのです。

「再契約できるか」は大家の胸三寸で決まる

不動産屋の中には、「定期借家ですけど、大家さんと合意すれば『再契約』できますよ~」なんて軽く言う人もいます。しかし、これを通常の更新と同じようなものと勘違いすると痛い目を見ます。

「再契約」とは、あくまで「一度契約を終わらせて、新しく契約を結び直す」こと。つまり、大家さんが「再契約してもいいよ」と言ってくれなければ、それまでです。

普通の更新なら借主が「住み続けたい」と言えばそのまま住める権利がありますが、再契約はあくまで大家の胸三寸。「君、ちょっとクレーム多かったから再契約しないわ」と言われたら、反論の余地なく追い出されます。

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「立ち退き料」は1円も出ない

普通借家で、大家さんの都合(建て替えなど)で退去を求められた場合、通常は「立ち退き料」がもらえます。その場合、引っ越し代や次の家の初期費用くらいは補償されるのが相場です。

しかし、定期借家契約の場合、立ち退き料は原則として1円も出ません。なぜなら、最初から「この期間で終わりますよ」と合意して借りているから。

期間満了で追い出されるのに、引っ越し費用は全額自腹。たとえ普通借家より家賃が多少安くても、2年ごとに敷金・礼金・引っ越し代を払っていたら、トータルでは「安物買いの銭失い」になりかねません。

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