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オランダ月63万、デンマーク月86万 世界のうらやましすぎる年金事情と日本が「36位」の理由

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年金制度の落とし穴 政治・経済

オランダ月63万、デンマーク月86万 世界のうらやましすぎる年金事情と日本が「36位」の理由

ランキング上位の国々では公的年金が手厚いだけでなく、職域年金への加入がほぼ義務化されている。

日本の老後環境が厳しさを増すなか、海外の社会保障制度が注目を集めている。

世界各国の年金事情をひも解くと、日本の現役世代が将来受け取る金額の心細さがより際立つ。オランダでは老後の受給額が平均月額約63万円相当に達し、デンマークにいたっては基礎年金が充実しており月額86万円相当に達するケースもあるとされる。

これほどの支給を行う国々は当然、現役時代の重い負担が前提となっており、オランダで見ると月収40万円の公務員の場合、毎月の保険料として約8.4万円という高額な負担が給与から天引きされているのが実情。現役期に相応の資産を国に預け、その見返りとして老後の安定を担保してもらうという約束事の上に成り立っている。

さらにアジアでは、シンガポールのような独自の防衛策を講じる国も存在する。シンガポールでは国が個人の貯蓄を強制的に行わせる「中央積立基金(CPF)」制度を導入。自国の高齢者向けに、手厚いケアが施された公営マンションを格安で用意するなどの施策を展開している。

このように住宅と年金を一体化させて老後を守る国がある反面、財政危機の影響で年金が大幅にカットされたギリシャのように厳しい現実に直面している国もあり、世界の老後事情は様々だ。

2024年度の「グローバル年金指数ランキング」によると、世界1位はオランダであった。これに対し、日本は調査対象48カ国中36位という低位にとどまる。このランキングは、最低保障年金などから算出される「十分性」、出生率などから測る「持続性」、制度の「健全性」からなる。

日本は最高評価のAから最低のDまである中で「C」評価にとどまった。主な原因は「持続性」と「十分性」の低迷にある。

年金と資産運用を組み合わせるのが世界標準

ランキング上位の国々では公的年金が手厚いだけでなく、職域年金への加入がほぼ義務化されており、実に約9割の人々がこうした上乗せの年金制度に加入。そのため、最終的に老後に受け取れる総額が必然的に大きくなる仕組みが構築されているのだ。

一方で、日本の年金制度は、1階部分の「国民年金」と2階部分の「厚生年金」からなる2階建てを基本とするが、実際の受給額に目を向けると、2025年度の国民年金は満額でも月約6.9万円、2024年度の厚生年金の平均受給額を見ても月約15.1万円にとどまる。

「老後2000万円問題」を引き合いに出すまでもなく、現在の受給額だけで毎日の生活費や医療費をすべて賄うのは困難であるというのが現実ではないだろうか。

ネット上でも、海外の手厚い受給額と日本の現状のギャップに対して、「毎月決して安くない厚生年金保険料を引かれているのに、将来もらえる額が月十数万円程度では安心して老後を迎えられない」「日本の月15万円平均というのはあまりに生活の余裕がない」「投資や貯蓄で自ら備えよと言われても、物価高で現役世代にそんな余裕はない」といった悲痛な声が聞かれている。

年金をベースとしつつ、貯蓄や資産運用を組み合わせて老後を構築していくのが世界標準だが、日本におけるiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入率は現在約5%にとどまっており、海外の上位国における約90%という高い水準に比べると、個人の備えに対する意識や制度の浸透度には未だに大きな開きがあると言えよう。

公的年金の持続可能性に不透明感が漂うなか、一人ひとりが資産防衛を急がねばならない局面が来ている。

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