銀行から“住宅ローン変動金利”が「0.5%→1.0%に引き上げ」通知にショック!
「残債3000万円・30年返済」ですが“125%ルール”があれば、あまり増えないでしょうか?
銀行から「適用金利を0.5%から1.0%に引き上げます」という通知が届き、毎月の返済がどれだけ増えるのか不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、変動金利が見直される仕組みを整理したうえで、残債3000万円・残り30年(元利均等返済)のモデルケースで、金利上昇による返済額の変化を試算しました。
あわせて、負担の急増を抑える「5年ルール・125%ルール」の仕組みと注意点も解説します。
変動金利は半年ごとに見直される
変動金利型の住宅ローンは、原則として年2回、半年ごとに適用金利が見直されます。金利が上がれば、その分だけ支払う利息も増える仕組みです。
ただし、多くの銀行では「金利が上がっても毎月の返済額はすぐには変わらない」ルールを設けています。それが「5年ルール」と「125%ルール」です。
5年ルールは、金利が半年ごとに見直されても毎月の返済額は原則5年間変えないという仕組みです。
また125%ルールでは、5年ごとの返済額見直しの際、新しい返済額が従前の1.25倍を超えないよう上限が設けられています。いずれのルールも「変動金利かつ元利均等返済」の場合に適用され、元金均等返済は対象外です。
0.5%から1.0%で、毎月の返済額はいくら増えるのか
残債3000万円・残り返済期間30年・元利均等返済のモデルケースで試算します。
適用金利が0.5%の場合、毎月の返済額はおよそ8万9800円です。これが1.0%に上がると、毎月の返済額はおよそ9万6500円になります。
差額は月あたり約6700円、年間では約8万1000円の負担増です。仮にこの金利差が残り30年間続いたとすると、総返済額の差は約242万円にのぼります。
注意したいのは、5年ルールのある銀行では、金利が上がっても次の見直しまで毎月の返済額そのものは変わらない点です。この間は返済額に占める利息の割合が増え、元金が減りにくくなります。
上記の約6700円の負担増は、次の5年ごとの見直しのタイミングで反映されると考えておくとよいでしょう。
「5年ルール」は万能ではない
5年ルールと125%ルールは、急な負担増をやわらげてくれますが、落とし穴もあります。
金利が大きく上昇すると、新しい金利で計算した利息が毎月の返済額を上回り、返済額だけでは利息をまかないきれない「未払利息」が生じることがあります。
未払利息は翌月以降に繰り越され、返済期間の終わりまで残ってしまうと、最後に一括での支払いを求められることもあります。返済額が抑えられているように見えても、実際には負担が先送りされているだけ、というケースがある点には注意しておきたいところです。
また、これらのルールをそもそも採用していない金融機関もあります。主に一部のネット銀行では、金利の上昇が毎月の返済額にそのまま反映される仕組みをとっています。
この場合、未払利息は発生しにくい一方で、金利が上がると返済額がすぐに増えるため、契約中のローンにどのルールが適用されるかは、あらためて確認しておくとよいでしょう。
金利上昇への備えとしては、返済に余裕があるうちに繰り上げ返済で元金を減らしておく、固定金利型への借り換えを検討する、家計の予備費を厚めに確保しておくといった方法があります。
まずは自分のローンの金利タイプと適用ルールを把握することが、対策の第一歩になります。
まとめ
残債3000万円・残り30年のモデルケースでは、変動金利が0.5%から1.0%に上がると、毎月の返済額は約6700円、年間で約8万1000円増える計算になります。
5年ルール・125%ルールがある銀行ではこの負担増は次の見直し時に反映されますが、金利が大きく上がると未払利息が生じる可能性もあります。
まずは契約内容と適用ルールを確認し、余裕のあるうちに繰り上げ返済や借り換えを検討しておくとよいでしょう。
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士



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