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米国中毒情報センターへの「肝障害」の報告件数が2000年以降400%の増加。主な原因はアセトアミノフェン

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違法薬物 社会問題

米国中毒情報センターへの「肝障害」の報告件数が2000年以降400%の増加。主な原因はアセトアミノフェン

アセトアミノフェンによる肝障害が著しく増加中

米バージニア大学の中毒情報センターが中心となって、アメリカの 25年間の「肝障害」についての調査結果が論文として発表されています。

その結果、2000年からの 25年間で、中毒情報センターへの肝障害の報告件数は 400%近く増加していることがわかりました。

論文概要の図より(日本語化)

cghjournal.org

その中で最も大きな要因となっているのが、

「アセトアミノフェン」

であることが判明しています。

アセトアミノフェンは、日本でも日常的に処方されている解熱鎮痛剤で「カロナール」とも呼ばれる薬剤です。

2番目はアルコールですが、薬剤とアルコールが異なるのは、一般的にアルコールは「常飲」している中で肝臓が疲弊していくということが多いと思われますが(私などもそうですが)、アセトアミノフェンなどの薬剤の場合、

「非常に短期の過剰摂取で肝障害に陥りやすい」

という面があります。

もともと、アセトアミノフェンが含まれている薬は多く、市販薬でも「かぜ薬」とされるものにも多数含まれています。それと共に単品のアセトアミノフェンを服用すると、わりとあっという間に過剰摂取に陥りやすいようです。

これについては、以下の記事で詳しく書いています。

解熱剤アセトアミノフェンの「気づかない中で陥ってしまう過剰摂取」について米国の大学が警告を発する
2025年1月19日

この記事でご紹介した米ラトガース大学の専門家の声明では、以下のように述べられていました。

2025年1月のラトガース大学ダイアン・カレロ氏の声明より

風邪やインフルエンザの季節は、インフルエンザのような症状を緩和するためにアセトアミノフェンを過剰に使用したという理由で中毒管理センターに寄せられる電話が増加する時期です。

ほとんどの人は、アセトアミノフェンを過剰に使用しているリスクに気づいていません。なぜなら、この成分が多くの薬に含まれていることを知らないからです。市場にはアセトアミノフェンを含む製品が 600種類以上あります。

偶発的な(アセトアミノフェンの)過剰摂取は肝臓毒性、肝臓損傷、あるいは不全を含む重大な健康問題につながる可能性があります。

コロナの頃もそうでしたけれど、日本では、アセトアミノフェン(カロナール)はかなり安易に処方されていたもので、それによる肝障害も少なからず発生していた可能性があります。

発熱に関しては、いろいろな考えがあるでしょうが、基本的には無理に下げることはあまりよくないという部分があります (子どもがみんな解熱剤でやられてしまう)。

今回の論文に関して、医学メディアのメディカル・エクスプレスの記事です。

 


中毒情報センターへの肝障害の報告件数は2000年以降400%近く増加しており、アセトアミノフェンがその主な原因となっている

Poison center reports of liver injuries rise nearly 400% since 2000, with acetaminophen as a top driver
Medical Xpress 2026/08/13

臨床消化器病学・肝臓病学誌に掲載されたバージニア大学が運営する総合学術医療システムUVAヘルスによる新しい研究によると、医薬品、サプリメント、アルコール、その他の物質によって引き起こされる肝臓障害に関する中毒センターへの電話件数は、2000年から 2024年の間に約 400%増加した。

米バージニア大学のクリストファー・P・ホルステッジ医師率いる研究チームは、人体に本来存在しない異物である「異種物質」によって引き起こされる肝臓障害について調査した。

このカテゴリーには、医薬品、食品添加物、アルコール、環境汚染物質などが含まれる。

肝障害の 80%以上が入院治療を必要とし、その大半は薬剤に起因するものであった。最も頻繁に原因物質として挙げられたのはアセトアミノフェンであった

中毒情報センター所長のホルステッジ氏は以下のように述べた。

「米国中毒情報センターに報告される異物による肝障害の症例数は着実に増加しています。消費者が容易に入手できる様々な物質による肝障害の可能性について、一般の人々は認識しておくべきです」

 

肝臓損傷の原因

ホルステッジ氏らは、調査対象とした 24年間で合計 220,160件の異物性肝障害症例を特定した。人口調整後の曝露率は、100万人あたり 10.9件から 52.9件へと急上昇した

研究者たちは、アメリカ食品医薬品局(FDA)が配合処方薬におけるアセトアミノフェンの含有量に上限を設けた後、アセトアミノフェン含有薬への曝露が 60~ 85%も大幅に減少したことを発見した。

対照的に、アセトアミノフェン単独への潜在的に有害な曝露は 24年間で着実に増加しており、規制措置によって配合薬による肝障害は効果的に減少したものの、アセトアミノフェン単独は依然として中毒情報センターに報告される肝障害の主要な原因となっていることを示している。

研究によると、アセトアミノフェン関連の肝障害は女性の方が男性よりも発生率が高く、男女ともに自殺が最も一般的な曝露理由であった

「過去 25年間で、中毒情報センターに報告される肝臓障害は大幅に増加しており、アセトアミノフェンがますますその原因の一つとして浮上しています」とホルステッジ氏は述べた。「今回の研究結果は、中毒情報センターが毒性監視において果たす重要な役割を浮き彫りにしています」

アルコールは、肝臓障害の主な原因の中で 2番目に多かった。これは女性よりも男性に多く見られたが、COVID-19 のパンデミック期間中は男女ともに肝臓障害が増加した

研究者たちはまた、覚醒剤や違法薬物、ハーブや栄養補助食品、環境毒素によって引き起こされる肝臓障害の増加も確認したが、これらはアセトアミノフェンやアルコールによって引き起こされる障害よりもはるかに少なかった。

 

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