関税は否決され、DOGEは失敗し、巨額法案は危機に瀕している – トランプは一体何をするつもりなのか?
判事三人で構成される審理部は「争われている関税命令は無効で運用は永久禁止される」と判決を下した。トランプ大統領の「一つの大きな美しい法案」を軸とした国内経済戦略は経済的基盤を失った
Moon of Alabama
昨夜、ドナルド・トランプ大統領の主要政策の一つが法廷で否決された。
トランプ大統領の「解放記念日」関税が国際貿易裁判所により停止された(アーカイブ) -ワシントンポスト
大統領の代表的な貿易戦争政策への厳しい叱責として、トランプ大統領関税の大半は、水曜遅く、アメリカ貿易裁判所により停止された。
水曜日、ドナルド・トランプ大統領関税の大半(中国製品への関税を含む)は違法だとニューヨークの専門連邦裁判所が判決を下した。
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全ての輸入品に関税を課すトランプ大統領は権限を超えたとする貿易裁判所判決により、おそらく一時的ではあるものの大統領の持ち味たる貿易戦争政策は即時停止された。判事三人で構成される審理部は「争われている関税命令は無効で運用は永久禁止される」と判決を下した。
これでトランプ大統領の関税は終わりだ。
政権は全力で、この判決に対抗するだろう。だが判決の法的根拠は強力で、上級裁判所も判決に従う可能性が高い。エコノミストは以下のように説明している。(アーカイブ)
フェンタニル関税と相互課税を課す[トランプ大統領]命令は、1977年の国際緊急経済権限法(IEEPA)を引用していた。この法律は、1917年にアメリカが第一次世界大戦に参戦した後に可決された敵国通商法に由来し、国家非常事態の際、大統領に国際経済取引への介入の余地を与えている。
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行政府は重大な措置を講じるために、曖昧な権限委譲には依拠できないと、近年裁判所は主張しており、この原則は「重大問題の法理」(major questions doctrine)として知られている。IEEPAは関税には触れていないが、輸入を「規制」する権限を大統領に与えている。世界的関税のように「無制限のものを認可」するため、この法律に依拠するのは、「重大問題の法理」にも、議会は大統領に権限を丸ごと委譲できないという定説にも反すると裁判所は述べた。… これら論争は最高裁判所に持ち込まれる可能性が高いと思われる。その時点で、「重大問題の法理」を強く支持してきた判事が主に裁判長を務めることになる。
Naked CapitalismのYves Smithがいくつか情報源を引用して見解をほぼ裏付けている。
トランプ大統領はこれまで課してきた関税を撤回しなければならない。異なる法的規定に基づき、新たな関税を直ちに再導入することは可能だが、これら関税には期限が設けられ、規模も法的に制限される。
従って、途方もなく高い関税を使ってアメリカに有利な貿易協定を交渉するというトランプ大統領の「勝利の日」戦略全体が崩壊した。
トランプ大統領が圧力をかける手段を失ったため、主要問題で譲歩する意思はどの外国「パートナー」も示すまい。更なる貿易協定交渉は減速あるいは停止するだろう。
関税による数十億ドル規模の政府歳入増が期待されていたものの、関税が消滅すれば、それも失われることになる。トランプ大統領の「一つの大きな美しい法案」を軸とした国内経済戦略は経済的基盤を失ったのだ。関税による歳入増がなければ、法案可決に必要な巨額財政赤字を負うリスクを冒すのを上院は躊躇するだろう。
だが政権の中核プロジェクトで、トランプは敗北を認めるつもりはない。
より不安定な法的根拠に基づき、更なる関税が彼に課される可能性が高い。
これら全てが、経済に更なる不確実性をもたらすだろう。
裁判所判決の結果、貿易をめぐる不確実性は減少するどころか、むしろ増大しているとゴールドマン・サックスの専門家は警告している。トランプ自身がひらめきを得ない限り、アメリカの輸入業者は暗闇の中で事業を続けることになるだろう。
トランプ政権のもう一つの主要プロジェクトは、政府機関廃止による支出削減だった。だが、DOGEはそれを実現できなかった。
NewsWire @NewsWire_US – 2025年5月28日 21:04 UdTC マスクのDOGEが発見した1750億ドルの削減額のうち、90億ドルの歳出削減をホワイトハウスは議会に求める予定だ — ブルームバーグ
イーロン・マスクは政権を去り、既に政権批判を始めている。
24時間でウクライナにをもたらすトランプ大統領の和平プロジェクトも失敗した。
これら全て、トランプにとって大惨事だ。
これまでの彼の「プロジェクト」が残した瓦礫から人々の目をそらすために、今や新たな「プロジェクト」をトランプが探し求めるのではないかというのが私の懸念だ。
彼に簡単に勝利をもたらせるものが、戦争以外にあるだろうか?
マイコメント
世界で最も大きな権力を持つとされるアメリカ大統領さえも法廷には勝てなかった。
かって、ジョン・F・ケネディが似たようなことを行い、最終的には彼は暗殺によって
排除され、彼の行った国家による通貨発行権は取り消された。
いかにDSの力が大きいかわかろうというものです。
この世界はすでに狂気の中にあり、誰であっても逆らうものには容赦ない仕打ちが
待っているという事です。
あのテスラでさえ、全米でマスコミの攻撃に遭い、テスラ車の販売も凋落し、彼は
テスラの立て直しに政権を退くしかなかったようです。
つまるところ、日本の財務省も安泰だという事ですね。
もはや、この世界を去るしか道は残されていないようです。
今のところ、懸命に戦っているのはRFK・ジュニアのみだということです。
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