「反撃能力」長射程ミサイル 静岡・富士駐屯地に31日配備
イラン情勢長期化による中国の動向を見据え、防衛力強化のためか?
防衛省は10日、有事の際の「反撃能力」(敵基地攻撃能力)になり得る新型の長射程ミサイルを、31日に陸上自衛隊富士駐屯地(静岡県)の特科教導隊へ配備すると発表した。地元住民向けの説明会や装備品展示は予定していないという。
配備されるのは、地上発射型の「高速滑空弾」。グライダーのように変則的な軌道を描き、迎撃されにくいとされる。射程圏は数百キロに及ぶ。富士駐屯地で試験が進められていた。
陸自にとって全く新しい装備品となるため、火力戦闘の教育部隊である教導隊で実践的な運用を図るとともに、効果的な教育方法も検討していく。防衛省は2026年度に陸自の上富良野駐屯地(北海道)と、えびの駐屯地(宮崎県)にも配備する方針だ。
敵の射程圏外からミサイル発射拠点などを攻撃する長射程ミサイルを巡っては、防衛省が国産と海外製の計8種類の取得を計画している。このうち国産の「12式地対艦誘導弾」を改良した「能力向上型」(射程圏約1000キロ)についても31日に初配備し、配備先は陸自健軍駐屯地(熊本市)を予定している。【松浦吉剛】
イラン、ホルムズ海峡に機雷敷設か 米報道 トランプ氏「報告ない」
米CNNテレビは10日、関係者の話として、米軍などの攻撃を受けるイランが、原油輸送の要衝ホルムズ海峡で機雷の敷設を始めたと報じた。ここ数日で数十個が敷設されたが、まだ広範囲には及んでいない模様だという。
ホルムズ海峡は事実上封鎖されているが、実際に機雷が敷設されれば、航行がさらに困難になる恐れがある。
一方、トランプ米大統領は10日、自身のソーシャルメディアで、現時点ではそうした報告は受けていないとしたうえで、機雷が敷設されたり、速やかに撤去されなかったりした場合、「前例のない規模」の軍事的対応を取ると警告。その後の投稿では、イランの機雷敷設艦など10隻を攻撃し、「完全に破壊した」と明らかにした。
イランによる機雷設置の兆候については、米CBSテレビも10日に報じた。ニューヨーク原油先物市場では指標となる米国産標準油種(WTI)が、9日にトランプ氏が作戦の早期完了を示唆した発言を受けて1バレル=80ドル程度で推移していたが、この報道後に原油の供給不安が再び高まり、一時87ドル台まで上昇した。【ワシントン松井聡、浅川大樹】
引用→https://mainichi.jp/articles/20260311/k00/00m/030/007000c
米軍、対イランでトマホークなど高額兵器を大量使用-在庫減少に懸念
米国は、生産が容易で高精度の空中投下爆弾を大量に備蓄している。トランプ大統領が今週、ソーシャルメディアへの投稿で示唆した通りだ。しかし、イランへの攻撃では、高額で保有数も限られるスタンドオフ兵器を使用しており、より手ごわい敵に備えて確保してきた在庫を減らしている。
例えば、戦闘の初期段階では長距離巡航ミサイル「トマホーク」が投入された。低速ながら高い精度を持ち、射程は1000マイル(約1600キロメートル)超に及び、厳重に防御された地域の奥深くにある目標を攻撃するよう設計されている。
1発あたり数百万ドルの費用がかかり、米国の備蓄は約4000発残っていると、シンクタンク「スティムソン・センター」の上級研究員、ケリー・グリエコ氏は述べた。同氏によれば、今回の軍事作戦「エピック・フューリー(壮絶な怒り)」ですでに数百発が発射されている。
しかし、生産数は年間100発未満にとどまっている。これは米国にとっての重要な問題を浮き彫りにしている。比較的弱い敵に対して高性能兵器を使用することで、中国のような超大国と戦う能力を損ないかねないという点だ。
トランプ大統領も3日のソーシャルメディア投稿でこの不足に言及し、「中級および中上級クラスの弾薬は事実上無制限に供給できる」と指摘。「最上級の兵器については十分な備蓄があるが、望んでいる水準には達していない」と語った。
トマホークは過去の多くの米軍作戦で初動攻撃に用いられてきたが、追加調達と在庫補充を怠れば、より高度な敵との将来の紛争でこの戦術が維持できなくなる恐れがあると、ブルームバーグ・エコノミクスの防衛担当責任者、ベッカ・ワッサー氏は指摘する。
米中央軍はこれまでに各種兵器をそれぞれ何発使用したかについて明らかにしていない。ただ、使用を確認できる画像や動画は公開している。ブルームバーグ・エコノミクスは、米国が2024-25年の中東における比較的小規模な作戦や、25年のナイジェリアでの攻撃で、少なくとも265発のトマホークを使用した可能性が高いと推計している。
トランプ大統領は、ロッキード・マーチンやRTXなど米主要防衛企業に対し、生産拡大を求めてきた。同氏は、これら企業が研究開発よりも自社株買いや配当といった株主還元に過度に資金を振り向けていると批判している。
こうした批判は1月に先鋭化し、RTXが「米軍の必要としていることや要求よりも株主を優先している」として、関係を断つ可能性に言及した。
米国は防空網を回避するために設計されたステルス性の高い統合空対地スタンドオフミサイル(JASSM)も使用したとみられるほか、新型の短距離精密攻撃ミサイル「PrSM(プリズム)」を実戦で初めて発射した。PrSMは米国が保有する唯一の短距離弾道ミサイルで、射程は300マイル超。小型目標を攻撃でき、1発あたりのコストは約160万ドル(約2億5000万円)とされる。
イランの主な攻撃手段が弾道ミサイルと一方向攻撃型ドローンであることから、米国と同盟国は地対空誘導弾パトリオット「PAC-3」、高高度防衛ミサイル「THAAD」、迎撃ミサイル「SM-3ブロックIIA」など大量の防空兵器を消費している。このうちSM-3は3種類の中で群を抜いて高価で、1発あたり約1400万ドルに上る。
特に防空システムは重大な問題とみられており、現在の使用ペースが続けば、ミサイル在庫が数日から数週間のうちに危険な水準まで減少するとの試算もある。イランは主に一方向攻撃型ドローン「シャヘド136」を中心とする数百発の飛翔(ひしょう)体で地域一帯を攻撃しており、防空体制に負担をかけている。
一部の推計では90%超が迎撃されているものの、とりわけPAC-3の使用が増えているため、米国や地域の同盟国が在庫を補うため、インド太平洋軍を含む他地域からの転用を余儀なくされるのではないかとの懸念が出ている。
米国は2025年に約600発のPAC-3を生産したが、国防総省は1月、2030年までに生産量を約2000発へと3倍超に引き上げることを目指す契約をロッキード・マーチンと締結した。2月にはRTXも、トマホーク地上攻撃ミサイルやSM-3、別の防空ミサイルであるSM-6の生産加速で同様の合意に達した。
オーストラリア戦略政策研究所のユアン・グラハム氏は「トマホーク地上攻撃ミサイルの使用は、弾薬庫の枯渇を象徴する典型例のようだ」と述べた。「中央軍がインド太平洋軍のリソースを奪ってきたのは何十年も前からで、目新しいことではない。だが、今回は規模が桁違いだ」と指摘した。
もっとも、今回の作戦では、イランのシャヘド136に相当する無人戦闘攻撃システム(LUCAS)ドローンのような、低コストの兵器も多数使用されている。精密誘導爆弾「JDAM」も投入されている。
完全な制空権を確保し、地対空ミサイルの脅威がなくなれば、1発2万5000ドルのJDAMやその他の誘導爆弾の使用へと切り替えることが可能になる。そうなれば在庫への負担は大幅に軽減される。JDAMは50万個余りが備蓄されているが、過去の中東での米軍作戦では他地域の在庫から移転が行われたこともあると、ワッサー氏は指摘した。
ヘグセス国防長官は4日、戦闘継続に問題はなく、長距離兵器からの転換を進める考えを示した。
戦略国際問題研究所(CSIS)のトム・カラコ氏は空中投下兵器について、「重力爆弾に切り替えられれば極めて望ましい」と述べた。
戦況はすでにその方向へ動いている可能性がある。1950年代に初飛行し、その後数十年にわたり近代化が重ねられてきたB52爆撃機を用い、イランに対するJDAM投下を実施したことを認めている。同機は危険な空域での運用を想定していないことから、イランの防空網の脅威は排除されたか、あるいはそれに近い状態にある可能性を示唆している。
スティムソン・センターのグリエコ氏は「米国はより安価な兵器の使用へと軸足を移し、その規模を拡大している」と述べ、「状況は2001年11月のアフガニスタンや2003年4月のイラクのようだ」と指摘した。
原題:US Use of Costly Weapons Against Iran Tests Limits of Inventory(抜粋)
引用→https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-03-04/TBDV84KGCTH100
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イランは米国の武器在庫の減少を見据えてホルムズ海峡封鎖のために機雷敷設を行う
可能性がありそうです。
そうなると困るのはアメリカであり、トランプが早期終了を口にしているのも兵器の
枯渇に陥る前に戦勝を終結させたいからだろう。
もっとも兵器の枯渇するのは精密兵器のようです。
しかし、問題は中国がどう出るかです。
兵器の枯渇はアジア情勢を不安定にさせ、中国からすれば今台湾侵攻に動けばアメリ
カが動けないので最大の好機と見ることだろう。
そうなると、日本としては台湾有事を見据えて防衛力を強化しなければならず、それ
が今回の静岡への長距離ミサイル配備となったのではないかと思われます。



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