ナフサ供給不安、企業の85%に影響 中小企業では3割超が在庫積み増し
政府の判断を支持するは23%、支持しないは20%だった。
ナフサやシンナーなど石油化学製品の原料不足が懸念される中、企業にどのような影響が出ているのだろうか。東京商工リサーチが2026年6月上旬に実施したナフサ供給に関する企業向け調査(有効回答6788社)によると、「調達量と価格のいずれか、または両方に支障がある」と回答した企業は85.0%に達した。
問題となっているナフサの目詰まりについては、30.7%の企業が在庫を積み増したと回答した。調査では、企業が供給の先行きへの不安や事業継続への備えとして、在庫の積み増しを進めていることが分かった。
石油化学製品の調達状況について尋ねたところ、最も多かったのは「調達量・価格ともに支障がある」(54.1%)だった。以下「調達量は問題ないが、価格は支障がある」(25.8%)、「調達量に支障をきたしているが、価格は問題ない」(5.1%)と続き、調達量・価格ともに問題ないと回答した企業は14.9%にとどまった。
「調達量に支障がある」と回答した企業を業種別で見ると、1位は「自動車整備業」(86.7%)。「価格に支障がある」の1位は「プラスチック製品製造業」と「非鉄金属製造業」(各100.0%)だった。
30.7%が在庫を積み残した
中東情勢が緊迫化した2026年2月末以降、石油化学製品の在庫を積み増したかを尋ねたところ、30.7%が「在庫を積み増した」と回答。内訳は「前年比1~20%程度増加させた」が22.2%、「同21~40%程度」が6.2%、「同41~60%程度」が13.0%だった。
規模別では、在庫を積み増した企業の割合は中小企業が31.2%で、大企業の24.0%を上回った。産業別では、製造業(40.4%)が最も高く、次いで小売業(37.3%)、卸売業(34.2%)と続いた。
ナフサなどの在庫を前年比で増加させた企業(業種別)の割合を見ると、最も高かったのは「非鉄金属製造業」(53.1%)。次いで「ゴム製品製造業」(50.0%)、「洗濯・理容・美容・浴場業」(47.3%)と続く。
一方、在庫を減少させた企業の割合が高かった業種は、「娯楽業」(13.3%)、「自動車整備業」(12.9%)だった。
政府判断の支持・不支持は分かれる
政府は5月、「6月に必要な原油を確保できる見通しが立つことから、第3弾の国家備蓄放出はしない」と公表したが、企業はどのように受け止めているのだろうか。
政府の判断に「ある程度支持する」(23.8%)、「あまり支持しない」(13.4%)、「全く支持しない」(8.7%)だったが、最多は「どちらともいえない」(47.4%)だった。
調査結果を受け、東京商工リサーチは「ナフサなど化学製品の供給不安は、幅広い産業に広がっている。政府は、ナフサ不足は『供給の偏り』や『流通の目詰まり』が原因と説明するが、(中略)特に、中小企業で在庫の積み増しに動いていることが分かった」とコメントした。
本調査は2026年6月1~8日、インターネットで実施。有効回答は6788社。資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業を含む)を中小企業と定義した。








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