なぜワクチンを接種してもマスクをつけ続けなければならないのか【小林よしのり氏×井上正康氏対談】

スポンサーリンク
小林よしのり氏 コロナワクチン

なぜワクチンを接種してもマスクをつけ続けなければならないのか【小林よしのり氏×井上正康氏対談】

成功するよりも失敗しないことを目指す民族性がある

 ワクチンを接種したら、もうマスクはいらないし、宴会も解禁に向かうと思っていた人は少なくない。なぜ今もマスクをして自粛し続けなければならないのか。

 小林よしのり氏(漫画家)と井上正康氏(大阪市立大学名誉教授・医学者)の対談本『コロナとワクチンの全貌』(小学館新書)より、日本人の根深い問題について論じた部分を抜粋・再構成して掲載する。

 * * *
小林:なぜ世間一般でマスクの評価が変わったかというと、欧米の人たちは流行初期の頃、全然マスクをしていなくて、日本人は几帳面に、マスクや手洗い、うがいをしていて、欧米と日本で被害が桁違いだということがわかってきたら、「マスクのおかげだ」と思い込んだからですよね。だけど、欧米人がマスクをし始めても、全然減らなかったじゃないですか。日本並みにまで下がったかといったら、全然そんなことない。

 日本人にしても、ウレタンマスクという、何もかも素通しの“なんちゃってマスク”をしている人がけっこういて、こういう人たちはマスクをしていないも同然なんですよ。マスクをしているように見えるだけで、していないも同然。そういうのはOKなのに、マスクせずに店に入ろうとしたら、やいのやいの言われる。なんなんだよ、それ。

井上:科学的に効果があるかないかではなく、日本人が気にするのは“人の目”ですからね。

小林:しかも、ワクチンを打ったら、もうマスクしなくていい、みんなマスクをはずすにはワクチン打つしかないって言っていたのに、いざワクチン接種が始まったら、「ワクチン打ってもマスクははずすな」と言い出す始末ですよ。

井上:いや、本当に今回のコロナ騒動は根深いですね。これはね、日本人の遺伝子ですよ。ずっと変わらない日本人の遺伝子。

小林:遺伝子ですか。それはちょっとがっかり。

井上:日本人は失敗しないことを目標にする人生なんです。成功を目指さない。だから、人目を気にして右にならえをする。

小林:なるほどね。アメリカなんて1日数万人単位で新規感染者が出ているのに、「コロナを克服した」「マスクもはずしていい」って言って、大谷翔平が出たオールスターの試合でも観客を5万人くらい入れて、ワーワーやっていたわけですからね。

 この本が出るのは9月末で、今の段階では想像がつかないけど、ワクチン接種がそれなりに進んでも、日本人はみんなまだマスクをつけてそうな気がする。

井上:そもそもマスクは、発症して咳とくしゃみがある人だけすればいいんですよ。

小林:それが普通ですもんね。風邪ひいたらマスクぐらいしなさいよって話。エチケットとして。熱が出ているやつは家から出てくるなよっていう、ただそれだけのこと。

井上:昔は「熱ごときで休むとは何事だ」と言われて、それが僕らの時代だったんです。今は「熱があるのに来るとは何事か」と。むしろ非常に働きやすくなった。それでいいんですよ。

小林:コロナ時代のニューノーマルなんてクソ食らえですよ。元気なら電車に乗って会社に行けよ(笑)。仕事が終わったら飲み屋でウサを晴らせよ。

井上:常識を取り戻そうと。

小林:そうそう。常識ですよ。

*『コロナとワクチンの全貌』(小学館新書)を一部抜粋、再構成

【プロフィール】
小林よしのり(こばやし・よしのり)/1953年福岡県生まれ。漫画家。『東大一直線』でデビュー。『おぼっちゃまくん』でギャグ漫画に旋風を巻き起こす。1992年スタートの「ゴーマニズム宣言」は新しい社会派漫画、思想漫画として話題に。近著に、『コロナ論』など。

井上正康(いのうえ・まさやす)/1945年広島県生まれ。1974年岡山大学大学院 修了(病理学、医学博士)。1992年大阪市立大学医学部教授(分子病態学)。2011年大阪市立大学名誉教授。宮城大学副学長等を歴任。現在、健康科学研究所所長、現代適塾塾長。

マイコメント

昨日市内のイオン(結構大きい)に買い物に行きましたが、気になって私以外にマスクをつけて
いない人を探したらゼロでした(笑)。

特に周りからジロジロ見られることもなくレジに並ぶ時も普通にしてましたが、意外にもスンナリ
溶け込んでしまっている自分にも驚きました。また、最近はみなさんソーシャルディスタンスには
かってのような神経質さはなくなっているようです。

それにしても、ワクチン接種率が7割を超えているのにマスクを絶対外さないというのはマスクの
目的を完全に逸脱していて、もはやファッション化してしまっているということですね。

だからマスクは必要に迫られてというより、周囲の空気に同化しようとする傾向が強いということ
です。カメレオンが周囲の景色に合わせて自分の肌色を似たようなものにするというのと同じです。
それだけ日本人の同化意識が強く、少しでも違うと仲間外れにされるのと自分でもそれを強く意識
するのでそれが当たり前ということです。

この日本人の習性は治せないかもしれません。
学校教育自体が同一化教育であり、少しでも違うとはじかれてしまうことから子供のころからその
ような習性を身につけさせられているということです。

他人と違う意見を持たない。違う考え方を求めない。テストの解答もすべて同じでないとまるを
もらえない。運動会では必ず同じ体操着。100m競争で差をつけるのはけしからんとみんな一緒に
ゴールさせるという笑えない話もありました。

それだけ学校教育では同一化教育がなされているということです。
そのため周りと同じでないと強い不安を覚えるという心理が形成されているのでしょう。



コメント

タイトルとURLをコピーしました