値上げラッシュが家計を直撃! コロナ禍の1年で支出がこんなに増えていた(一覧表付き)

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値上げラッシュが家計を直撃! コロナ禍の1年で支出がこんなに増えていた(一覧表付き)

日本のエンゲル係数は27.5%、米国15%ドイツ18%と比べかなり高い

 コロナ禍は2年を経過し、サラリーマン生活は大きく変化した。リモートワークが定着し、アフター5の飲み会は激減。昼メシは自宅でカミさんや子どもたちと食べ、晩ごはんの食卓も家族で囲む。そんな日常は家計にどんな影響をもたらしたか。

■じゃがいも7%増、弁当9%増

 先週発表された2021年(1~12月)平均の家計調査(二人以上の世帯)を見ると、生活の変化がよく分かる。消費支出は1世帯あたり月に27万9024円。前年より実質で0.7%増加した。

「近所のスーパーに行くと、さまざまな商品が値上がりしているのに驚きます。昨年はパンやパスタ類、食用油、マーガリンなど生活に欠かせない商品が高くなった。支出が増えるのは仕方ありません」(50代の会社員)

 家計調査には品目別の支出額が出ている。20年に比べ支出額が増えた品目をピックアップすると、コロナ禍生活の苦労が見えてくる。カレーライス、シチュー、肉じゃが……家庭料理の定番に必要なじゃがいもは7.0%増加。たまねぎも2.0%増えた。

「外食が減った分、家で料理をつくる機会は増えました。じゃがいも、たまねぎは常にストックしてあります」(40代主婦)

 スーパーやコンビニでの弁当類や総菜の購入も急増だ。サンドイッチなどの調理パン(前年比10.7%増)、弁当(9.0%増)、すし(にぎりや巻物などの弁当、5.4%増)、おにぎり(4.9%増)のほか、ハンバーグ(7.8%増)やサラダ用のカット野菜(6.7%増)も売れている。

 食後のティータイムを楽しむ家庭が多くなったせいか、カステラ(前年比13.0%増)、ケーキ(7.9%増)、ビスケット(11.1%増)、チョコレート菓子(10.4%増)への出費は増加。紅茶(4.6%増)、コーヒー(3.4%増)も増えた。 

リモートワークで支出増の品目も

 リモートワークの日常化で支出額が増えたものも多い。パソコンを通じて相手に見える自分の顔を意識してか、整髪・養毛剤は8.8%増加。理美容サービス(4.7%増)、理美容用電気器具(ドライヤーや電気カミソリなど、10.4%増)、化粧水(5.6%増)がグッと伸びた。

 趣味の充実もうかがえる。楽器(ピアノ、ギター、電子楽器、ハーモニカなど)は何と71.1%の増加だ。カメラ・ビデオカメラ(55.2%増)への出費額も伸びている。雑誌(2.0%増)、書籍(3.3%増)を読む時間も長くなっているようだ。

■ネクタイは16.6%の減少

 一方、外出自粛の影響をモロに受けた分野がある。出社は減り、ネクタイは16.6%の減少だった。婦人用ストッキング(17.8%減)、ファンデーション(11.4%減)、口紅(23.4%減)も減っている。

 スキ間時間の有効活用も見えてくる。歯科診療代は17.2%増。コロナ禍のうちに、気になっていた虫歯や歯周病を治そうというわけだ。リモートワークは案外、座りっぱなし。腰や肩のコリをほぐすため整骨・鍼灸院(10.4%増)やマッサージ(11.5%増)に通う。

 ただし、生活はどんどん苦しくなっていく。国税庁の調査によると、2020年の平均給与は433.1万円で前年比0.8%減。19年は1.0%減だった。給与は減少続きなのに、食料品の値上げラッシュは続く。しかも輸入品の値上がりは凄まじく、今年1月の輸入物価(飲食料品・食料用水産物)は26%の上昇だった(日銀、速報ベース)。生活防衛を強化するしかない。

エンゲル係数は急上昇

 食費への出費がかさみ、ここ数年、エンゲル係数が上昇している。


 第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏によると、食料品の価格は2014~21年に8.0%上昇した。果実24.6%、魚介類17.3%、菓子類13.4%、肉類11.5%などだ。同じ期間の全体の伸び率は2.4%。食料品がいかに値上がりしたかが分かる。

 消費支出に占める食料品の割合がエンゲル係数。2000年代はおおむね23%台(二人以上の世帯)で推移していたが、14年以降に上昇カーブを描くようになった。14年に24%を超え、15年は25%、16年は25.8%とアップ。17~19年は安定していたが、コロナ禍の20年に27.5%と再び急上昇した。

「新型コロナの感染拡大で旅行やレジャーへの出費が抑えられ、消費支出は減少傾向です。一方、自宅時間が長くなり、食材などを使って料理する機会は増えます。エンゲル係数を算出する際の分母となる消費支出が減り、分子の食料費は増加します。エンゲル係数が高くなる理由のひとつでしょう」(熊野英生氏)

 生活水準が低いとエンゲル係数は高くなる。戦後間もないころの日本のエンゲル係数は約66%に達していた。1950年代は42~57%、60年代に入り40%を切り、70年代の後半に20%台まで低下した。

 ところが再び上昇に転じたのだ。「輸入物価の上昇傾向もあり、しばらくエンゲル係数は高止まりだと思います」(熊野氏)。米国は15%台、ドイツは18%台だ。日本は後進国に戻ってしまうのか──。

マイコメント

現代の日本は先日紹介したように税金の占める割合が46%まで達しています。
それにエンゲル係数となる食費を加えると74%が生きていくために必要な経費として
取られていることになります。
残りの26%で電気光熱費、遊興費、旅費、住宅費、その他になるわけですが、かなり
生活が苦しくなってきているだろうと思います。

加えて、失われた30年間の間に給与がほとんど上がらず、むしろ下がっている状態で
日本人がこの先どうなるか不安があります。

それだけでなく、最近は農産業の衰退が進行していて食糧自給率も年々下がり続けて
います。さらに毎年上がり続ける社会保障費や税金が追い打ちをかけていくでしょう。

日本は明らかに社会保障費を含めた税金の比率が高いので、これを何とあしていか
ないといけないでしょう。

もし、コロナ課で負担した分を税金で賄うと政府が言い出し、消費税を15%上げら
れた日には日本経済は完全に沈没するでしょう。

そのときに財務省が責任を取るとは到底思えません。

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