世界で3番目に危険な火山として知られる超火山カンピ・フレグレイで著しい数の群発地震が発生中

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エトナ山 世界の出来事

世界で3番目に危険な火山として知られる超火山カンピ・フレグレイで著しい数の群発地震が発生中

イタリア政府は「住民避難計画」を策定

群発地震が収まらないカンピ・フレグレイ

イタリアに「カンピ・フグレイ」という超火山(スーパーボルケーノ)があり、これは、「世界で最も危険な火山」で第3位にランキングされたことのある火山です。

2015年版 世界で最も危険な火山 10

1位:硫黄島(東京都)
2位:アポヤケ山(ニカラグア)
3位:カンピ・フレグレイ(イタリア)
4位:阿蘇山(熊本県)
5位:トランスメキシコ火山帯(メキシコ)
6位:アグン山(インドネシア)
7位:カメルーン山(カメルーン)
8位:タール山(フィリピン)
9位:マヨン山(フィリピン)
10位:ケルート山(インドネシア)

このカンピ・フレグレイが、仮に大噴火を起こした場合、どれだけの被害規模になる可能性があるのか等については以下の記事にあります。

(記事)広範な滅亡を導くとされるイタリアの超巨大火山カンピ・フレグレイの周辺状況が慌ただしい…。エトナ山の噴火の翌日にストロンボリ火山では史上最大規模の噴火が発生
 In Deep 2019年7月4日

 

イタリアには大きな火山が多いですが、特に頻繁に噴火を繰り返しているエトナ山、ストロンボリ、そして、カンピ・フレグレイの位置関係は以下のようになります。ナポリに近く、人口が密集している場所も数多くある位置です。

エトナ山、ストロンボリ島、カンピ・フレグレイの場所

Google Map

このカンピ・フレグレイで、1ヶ月で 1000回を超える激しい群発地震が続いており、イタリア政府が、「住民の避難計画」を策定していると報じられています。

以下が、最近のカンピ・フグレイでの地震発生の状況です。


quotidiano.net

イタリアでは、ストロンボリ火山が 2019年に最近では最大の噴火を起こしていたり、過去と比べて少しずつ地質活動が大きくなっています。

2019年7月3日のストロンボリ火山の噴火

Forbes

イタリアの地質学者たちは、この群発地震が噴火に結びつくことはないと述べていますが、ただ、「地面が 1ヵ月に 1.5センチずつ上昇している」のだそうです。

これについて報じていた英ガーディアンの記事をご紹介します。



 


スーパーボルケーノ周辺で地震が続く中、イタリアは大規模避難を計画

Italy plans for mass evacuation as quakes continue around supervolcano
Guardian 2023/10/05

ナポリ近郊のカンピ・フレグレイ地区は1カ月で1,100回以上の地震に見舞われている


カンピ・フレグレイの総人口は 50万人以上。

イタリア政府は、ナポリ近郊のカンピ・フレグレイ超火山周辺に住む数万人の住民の集団避難の可能性を計画している。

政府の声明によると、この新たな対策には、数か月にわたって地震が繰り返された後にその地域の建物の強度を検査する計画が含まれており、閣議で議論される予定だという。

カンピ・フレグレイはナポリの西に位置し、ポッツオーリ、アニャーノ、バーコリなどの町や村が点在しており、人口の合計は 50万人を超える。

このカルデラには 24個のクレーターが点在しており、西暦 79年に古代ローマの都市ポンペイを破壊した近くのヴェスヴィオ火山よりもはるかに大きな火山だ

先月だけで 1,100回以上の地震に見舞われており、その中には、マグニチュード 4.0の地震やマグニチュード 4.2の地震も含まれており、この地域では過去 40年間で最も強い地震となった。

専門家たちは、地震活動の増加はおそらく、地下のマグマだまりが満たされたり空になったりすることによって周期に応じて大地が上昇したり下降したりする「徐震」として知られる現象に関連していると述べている。

 

ほとんどの火山学者は、差し迫った噴火の危険はないと述べているが、現在地盤が月に 1.5センチずつ上昇しており、地元の建物への影響が懸念されている。

国民保護大臣ネロ・ムスシ氏は、避難は「極めて必要な場合」にのみ発動されると述べた。

内閣はまた、緊急事態に迅速に介入できるよう地元の国民保護機関により多くの資源を投入し、国民の意識を高めるためのコミュニケーションキャンペーンに資金を提供することが期待されているとムスシ氏は述べた。

地元メディアは、同地域の病院グループが、より強い地震や噴火に備えているかを確認するため、避難テストを開始すると報じた。

カンピ・フレグレイが最後に同様の突発的な地震に見舞われたのは 1980年代だった。その際、近くのポッツオーリから 4万人が一時的に避難した。

最後に大きな噴火があったのは 1538年だった。

カンピ・フレグレイの最大規模の噴火の1つは 3万9000年前に起こり、ネアンデルタール人の絶滅につながった可能性があると研究者たちは述べている。この爆発によるマグマは、4,500キロ離れたグリーンランドで発見された。

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