【ワシントン=坂本幸信】トランプ米大統領は22日、軽油の輸出禁止を検討していると明らかにした。

 11月の中間選挙で物価高への対応が焦点となるなか、輸出分を国内に振り向け、高騰が続く軽油価格の抑制につなげる狙いとみられる。ただ、米国は軽油の輸出大国で、世界への供給量が減少すれば日本にも影響が及ぶ恐れがある。

 トランプ氏は、国連総会で訪問中のニューヨークで「(政権内で)軽油の輸出をやめようと言った」と記者団に述べた。同席したベッセント財務長官も「実現可能かどうか、また、全面禁止と一部禁止のどちらが有効かを検討している」と話した。

 軽油は、中東やロシア情勢の影響で世界的に需給が逼迫(ひっぱく)している。全米自動車協会によると、米国では連日のように最高値を更新し、22日時点では1ガロン=6・5ドル台となり、1年前から7割超高騰した。

 軽油はトラックや農業機械などに幅広く使われる。共和党が地盤とする地域は農業が盛んな地域が多い。対策を打てなければ、中間選に影響を及ぼしかねない状況になっている。

 一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、業界側は市場の混乱などを懸念して輸出禁止に反対しているという。