スペインでインフルエンザが病院を圧倒。診察に14時間待ち、入院に3日待ちの状態
インフルエンザは医療システムを圧倒し始めている。廊下にベッドがあふれ、14時間待ち、病棟に入院するのに3日もかかる
毎年、呼吸器系ウイルスは保健所、救急診療所、救急外来の待合室を埋め尽くすが、今シーズンは、ますます逼迫する医療システムの中で、咳、発熱、全身倦怠感、そして患者の列の遅延といった光景が繰り返され、医療従事者はピーク時には崩壊寸前まで追い込まれるほどの需要の急増に対処しようと奮闘している。
今年は例年とは異なり、インフルエンザの流行が例年より数週間早く到来し、COVID-19、RSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)、そして消化器系ウイルスも同時に発生した。
例年であれば医療施設への逼迫は遅れて始まるものだが、今年は例年より早いため、スペイン全土の病院の救急科や、診療所と救急医療センターの両方におけるプライマリケアですでに患者が飽和状態に達していると、独立労働組合・公務員協会(CSIF)からの苦情が寄せられている。
具体的には、急性呼吸器感染症監視システム(SiVIRA)の報告によると、スペインではインフルエンザ症候群の発症率が 10万人あたり 75.3人に達し、感染者数は 1週間でほぼ倍増し、83.6%増加していることが今週木曜日 (12月4日)に明らかになった。
組合は「自治州の状況は憂慮すべき事態になりつつある」と指摘し、アンダルシア州の一部の病院では、すでに患者が廊下にあふれ、救急室のベッド確保に最大 14時間、病棟への入院に最 大3日間も待たされていると述べている。
プライマリケアの状況に関しては、カスティーリャ・ラ・マンチャ州では待機リストが 15日にも達している。「また、一部の自治州では、保健サービスにおける人員不足により、手術や診断検査が中断されることも珍しくない」と組合は付け加えている。



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