アメリカ産米 輸入量2000倍に 民間輸入が急増
農水省のまとめによると7月の米国産米の輸入量は昨年の1か月平均の約2000倍になっている。
国家貿易による米のミニマム・アクセス枠以外の”枠外輸入”をするには1kg341円の関税を支払わなければならない。高関税のため財務省の貿易統計によると、インド産やタイ産の長粒種など、年間600tから800t程度が輸入されていた。
しかし、2024年度から25年度にかけては、国産米の高騰を受けて24年度はSBS輸入枠10万tが全量が落札され、SBSで落札できなかった事業者が枠外関税を支払って主食用米を輸入する動きが拡大した。2024年度は3011tまで増えた。
その後も増え続け、7月の輸入数量は2万6397tで昨年1年間の1か月平均の約85tと比べて約300倍となった。
このうち米国産米は2万2983tとなり、昨年1年間の1か月平均11tの約2000倍となった。
1月から7月までの合計輸入量は6万7004tでこのうち5万2619tが米国産で78.6%を占める。
枠外輸入米が増加していることについて、19日の食糧部会で委員の山形川西産直センターの平田社長は米価水準が上がっていても「枠外輸入が入ってくる水準は喜べない」と話し、需給への影響を懸念した。
これに対して農水省は「枠外輸入の影響はしっかり見ていく必要がある。危機感は持っている」と話した。
また、輸入米の急増について安全性を不安視する声も聞かれる。
コメント