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星間天体アトラスの大きさがおおむね判明。

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31ATLAS 宇宙
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星間天体アトラスの大きさがおおむね判明。

それは、直径5キロメートル以上、重量330億トン(!)以上の超重量級の物体である模様

アトラスは途方もなく巨大だった

他の恒星システムからやってきた、地球で観測された星間物質としては 3つ目となるアトラス(3I/ATLAS)の様子がさらに明らかになってきたようです。

彗星であることがほぼ確定的になっているアトラスですが、その大きさは当初はっきりとはしていなかったのですが、最近、米ハーバード大学の研究者たちから発表された論文で、

「直径が 5キロメートル以上、重さは 330億トン以上」

である可能性が出てきました。

330億トンと言われても、どの程度のものなのか、よくわからないですが、ものすごいものとはいえそうです。

以前に観測された恒星間天体オウムアムアの直径が、「 160メートルから 400メートルの間」だったということを考えますと、途方もない巨大な彗星が地球方向に向かっていることになります(地球に向かっているわけではなく、方向です)。

アトラスは、9月に入ってから、その光が突然「 40倍増加した」ことが伝えられていましたが、いろいろと話題のつきない天体ではあります。

最新のアトラスについての観測についての記事をご紹介します。



天体測定データによると、星間物体3I/ATLASは異常に大きいことが示唆されている

Astrometric data suggests interstellar object 3I/ATLAS is anomalously large
watchers.news 2025/09/25

ハーバード大学のアヴィ・ローブ教授が共同執筆し、9月24日に発表された研究によると、恒星間物体 3I/ATLAS は 2025年5月から 9月の間に測定可能な非重力加速度を示さなかった。これは、核質量が 330億トン以上、直径が 5キロメートル以上であることを示唆している。


2025年8月27日のアトラス彗星(3I/ATLAS)

2025年7月1日のアトラス(3I/ATLAS)の発見により、2017年の 1I/オウムアムア、2019年の 2I/ボリソフ (どちらも以前観測された他の恒星系からやってきた天体)に続き、既知の星間天体に 3 つ目の名前が加わった。

しかし、以前のものとは異なり、新たな観測結果からアトラスは異常に大きなことが示唆されている。

新たな研究では、小惑星センターが 5月15日から 9月23日まで収集した天体測定データにより、その軌道は純粋な重力運動と一致していることが明らかになった。

望遠鏡は、アトラスが宇宙空間を移動する際に物質を放出している様子をはっきりと捉えている。

ほとんどの彗星では、このガス放出は小型ロケットエンジンのように作用し、天体を予測された進路から押し出す。しかし、この彗星の場合、そのような押し出しは測定されていない。この静寂を説明する唯一の方法は、核が予想よりもはるかに大きく重く、反動をものともしないほどの質量を持っている場合だ。

ハーバード大学理学教授でガリレオ・プロジェクト (未確認空中現象を最新機器や AI 技術を駆使して解明するプロジェクト)の責任者であるアヴィ・ローブ氏は以下のように述べている。

「私たちの分析では、アトラスの観測された天空位置(赤経と赤緯)の推移を、重力のみから予想される軌道と比較しました。光学天文データは、世界 227か所の天文台から得られた 4,022の個別測定値に及びます」

予想される空の位置との比較により、2025年5月15日から 9月23日までの 4.5か月間の空の位置のシフトの正味の上限は 0.028秒角であることが示された。

8月6日のウェッブ宇宙望遠鏡による観測では、質量損失率が毎秒 150キログラム、流出速度が毎秒 440メートルであることが測定された。

もしこの物質が核を加速させるのに十分な量であれば、観測可能だったはずだ。しかし、そのような加速は発生しなかったため、この天体の質量は最低でも 330億トンであるはずだと研究者たちは主張している

彗星に典型的な密度で考えると、これは直径 5kmを超える核に相当する。この推定値は、ハッブル宇宙望遠鏡の画像から以前に導き出された 0.44~ 5.6kmというサイズ範囲の上限と一致している。

また、これは2I/ボリソフよりも 1桁大きく、オウムアムアの少なくとも 1000倍の大きさだ

ハッブル宇宙望遠鏡は 7月21日、光学的に薄い反尾を捉えた。太陽の方向を向くこのかすかな特徴は、7月から 8月の大部分の間持続した。その後、8月27日には、ジェミニ・サウス望遠鏡が太陽から遠ざかる方向に伸びるかすかな尾を検出した。

これらの変化にもかかわらず、最も明るい放射点は核の中心に留まり、重心の移動が天体測定に影響を及ぼす可能性は減少した。

これらの観測結果を総合すると、彗星は確かに質量を失っていることが分かる。しかし、この質量減少は速度の変化を検知できないため、核が異常に大きいことが示唆される

星間物体の放出モデルによれば、0.1キロメートル程度の小さな破片は、キロメートル規模の天体よりもはるかに多く存在するはずだと予測されている。この推定によれば、天文学者たちはアトラスほどの大きさの天体に遭遇する前に、オウムアムアに似たより小さな天体を数十万個も検出しているはずだ。

しかし、現在までに記録されている小さな星間物体は 2つだけだ。

今後 アトラスの本当の大きさが明らかになり、この天体が既知の物理学の範囲内で極端な外れ値なのか、それともそれ以上のものなのかが明らかになるかもしれない。

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