【7月26日 AFP】米首都ワシントンでの会合でドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が演説した際、背後のスクリーンに映し出された米大統領紋章の米国鳥ハクトウワシの図柄が、ロシア国章の「双頭のワシ」に似たデザインに置き換えられていたことが分かった。

 本来の紋章でハクトウワシが握っている矢の束も、改ざんされた紋章ではゴルフクラブに変わっていた。

 問題の紋章は23日、トランプ氏が米右派学生団体「ターニング・ポイントUSA(Turning Point USA)」の会合に出席し、演説のため登壇した際に背後に映し出されたもの。だが、25日に米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が報じるまで、誰もこの改ざんに気付いていなかった。

 ロシア国章の「双頭のワシ」は、ワシの2つの頭がそれぞれ別の方向を向いている。このため、ロシアの介入で大統領に当選できたとのトランプ氏の疑惑をやゆする意図が改ざんにあったのではないかとの見方がある。

 また、鳥の左足に握られたゴルフクラブは、トランプ氏のゴルフ好きや、世界各地でゴルフコースを所有している事実を指しているとみられる。

 ポスト紙によると、学生団体側もホワイトハウス(White House)も、なぜ改ざんが起きたのか説明できていない。いたずらで意図的に改ざんしたか、あるいは反トランプ派のウェブサイト「ワンターム・ドニー(OneTermDonnie)」で販売されているパロディー紋章を気付かずに使ってしまっただけの可能性もあるという