「がん検診」に異変 早期がんの発見が減り “すでに転移” 進行がんが増えている(富山)

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レントゲン写真 コロナワクチン

「がん検診」に異変 早期がんの発見が減り “すでに転移” 進行がんが増えている ワールドキャンサーデー2月4日に考える 富山

がん検診で異変が・・・早期がんが減って“進行がん”が増えている

2月4日はワールドキャンサーデーです。2020年にパリで開催された「がんサミット」から始まった取り組みで、世界中でがんに関する知識を深め、この病気に対して何ができるのかを考える日です。日本でも全国15か所でライトアップ点灯式などのイベントが行われました。

このうち富山県南砺市の世界遺産相倉合掌造り集落でもライトアップが行われ、伝統の合掌家屋が国際対がん連合(UICC)のテーマカラーであるブルーとオレンジの光に染まりました。

実はいま、がん検診で異変が起きているといいます。早期がんの発見が減って、すでに他の臓器などへの転移がある“進行がん”が増えているのです。そこで、長年がん検診を行っている医師に最前線の話を聞きました。

富山県健康増進センター所長 能登啓文医師:「病院のデータを見ていましても、早期がんが減って“進行がん”が増えているんです」

心配になる話を語るのは、がん検診を行っている富山県健康増進センター所長の能登啓文(のと・ひろふみ)医師です。なぜこのような事態になっているのでしょうか?

能登啓文医師:「3年前からコロナで(がん検診の)受診率がぐんと下がったんです。特に胃透視(バリウム検査)がほとんど5分の1ぐらいになっちゃった」

富山県のがん検診受診率は、コロナの感染が拡大した2020年に大きく落ち込んだといいます。その結果起きているのが…。

能登啓文医師:「高齢の方の場合ですね、60歳以上の方の場合にはやっぱり1年、2年検診を受けていないとなると、(がんが)1センチから2センチの倍になるのは非常に早い。1センチぐらいまでは10年近くかけて、ゆっくりゆっくり大きくなるんですけど、最後にコロコロと雪だるま式に急に大きくなるんです。だからその間に検診を受けずに2年3年空いちゃうと、ロスがすごく大きいんです」

特に男性の罹患が最も多い胃がんの受診が12パーセントとかなり低くなっています。コロナによる受診率の低下により、早期がんの発見が遅れているのです。
能登啓文医師:「検診できていないから、早期がんが進行がんになるまで、みんな“泳いでいる”わけです。どうしようもなくなって病院に行っている」

■例えば肺がんの場合、発がん年齢の多くが退職の時期と重なる・・・

似たような例として、能登医師は会社勤めだった男性が、退職後に陥ってしまう状況を説明しました。

能登啓文医師:「肺がんでよくあるのは、60歳ぐらいまで会社に勤めている間は毎年、(がん検診を)受けていて、会社を辞めたら受けない。でも心配になって3年目に行ったら大きいがんができているという例です。リンパ節に転移があるような…。毎年受けていれば、その前の段階でみつかったのに。発がん年齢がちょうどそこなんですよ」

がんの罹患率については、全国では男性が多い順に、前立腺がん、大腸がん、胃がん、肺がん、肝がんと続きます(富山県は胃がんが大腸がんより多い)。女性は乳がん、大腸がん、肺がん、胃がん、子宮がんの順です。

一方、死亡に至る悪性度については、最近変化がみられるといいます。

能登啓文医師:「がんの場合は疾患自体で悪性度が違うんです。だから死亡でいうと、男性はなんといっても肺がんが1位。女性は大腸癌がずっと前から1位なんです。罹患率は高いといえ、乳がんは比較的予後がいいんです。順位で4番目ぐらいになってきて、最近ちょっと増えてきたのは膵がんなんですよ。膵がんは罹患率は低いんですが、かなり死亡率が高く男性は4位、女性は3位になってきています。女性では大腸、肺に次いで多いです。男性では肺、大腸、胃に次ぎます。だから膵臓にも関心を持っていただきたいのが病院の考えです」

■大腸がんは早期発見で十分根治が望める…

がんに関しては、何よりも早期の発見が重要だといいます。

能登啓文医師:「全てのがんが、自覚症状が出てからでは大体もう遅いです。生命に影響を与えないような部分を切除しても、リンパ節に転移している場合もありますので、大きさにして1センチぐらいが限界。と、1センチ超えたらちょっと大きい。大腸は本当に早期発見につきるんです。早期発見すれば本当に治るがんです。検診でやる便潜血というのは感度の高い検査ですから、それさえやっておけば進行が突然にポンと出ることはないわけです。大腸カメラで、ポリープがあったらみんな取ってしまえば、進行がんで亡くなることはほぼないんです。

ところが、そういう検診を受けてない人が突然に腸がつまったということで、行ったら進行がんになったと、それはもうポリープの段階ではないんですね。大腸カメラは肛門から入れなきゃいけないし、洗腸して大腸を綺麗にしてみないといけない。特に女性は躊躇するんですね。それで女性の死因の第1位になっちゃうんです。肺がんや、悪性度が高い膵がんにしてもそうです。早期発見すれば根治性を十分望める疾患なんですね」

■胃がんの検診に変化、自分のリスク認識を…

能登医師は、2年に1回は、がん検診を受けることを勧めます。胃がんの検診については、最近、変化があったといいます。

能登啓文医師:「法定の検診として生活習慣病の検診は1年に1回ですよね。厚労省が言っている胃がんは2年に1回でいいですよということになっています。従来は胃透視(バリウム検査)を毎年やっていましが、胃カメラになったらきれいな画像で細かいことわかって、本当に見落としは少ない。バリウム検査の場合は綺麗な画像が全部出るわけではありませんので毎年やった方がいいです。街中では、実際に半数ぐらいは胃カメラの検診になっている場合が多いと思います」

自分にどのようながんのリスクがあるかを認識して、検診を受けることが大切だといいます。

能登啓文医師:「女性は、子宮がん、乳がんは20歳代から出てきます。まず乳がんに関しては、マンモグラフィーという画像診断や乳房のエコー検査を2,3年に1回。若い頃は子宮頸がん、ワクチンが一時中止になっていたのが、今また推奨されるようになってきていますので、ワクチンを打っておく。胃、肺、大腸、膵、胆道、こうしたがんは45歳ぐらいからようやく上がってくるんですね。だからそれ以前はあんまり気にする必要はない。検診として自分にどういうリスクがあるか。タバコを吸っている人は肺がん、それから胃がんに関してはピロリ菌がいるかどうか。ピロリ菌がいる人は除菌さえすれば、そのリスクは減るんです。胃がんの検診は受けていけばいい。大腸に関しても45歳以上の場合は便の検査をするということ。便潜血をしっかり受けて陽性ならば2,3年に1回大腸カメラをすると3,4年は大丈夫です。肝臓がんは、B型C型肝炎とかをチェックしておけばあんまり気にする必要はない」

■がんの死亡率は減っているものの、富山のがん検診の受診率は低い…

がん検診の受診率はまだまだ低いと能登医師は嘆きます。

富山県健康増進センター所長 能登啓文医師:「低いです。全国的に低いです。厚労省が出しているのでは、いいところで50%、女性なんか30%、40%ぐらいです。医学が進んで効果的な抗がん剤が出てきています。それを働かせるためには、しっかりと拾いあげなきゃだめなんです。実際にがんの死亡率というのはすごく減ってきて改善されてきています。早期で見つけて早期に治療しているからです。発がん率自体も生活習慣が改善されれば良くはなってきていますし、喫煙者が減って、肺がんも減りました。ピロリ菌を除菌すればこれからは胃がんも減ってきます。健康に寿命を終えられるためにはまず検診を上げることはとても大事だと思いますね。受けなくちゃいけないから受けるというんじゃなくって、自分にどういうリスクがあるかということを前提にやっていただきたいと思います」

■生活習慣や感染するものが要因のがんは予防できる・・・

生活習慣からかかるものと、ピロリ菌など菌やウイルスから感染するものを合わせたがんの要因は男性で43.4パーセント、女性で25.3パーセントです。これは予防することができる割合です。

がんは生活習慣と密接な関係があり、喫煙や過度な飲酒、乱れた食生活、運動不足などの要因が重なると、がんに罹患する確率が高くなる傾向にあるので、日頃からの注意が必要です。

チューリップテレビ

マイコメント

これもワクチンの影響だろうと思われます。

がんは小さなうちに治療すれば治癒率が高くなるというのががん医療における定説ですが
これがなくなり、見つかったときにはすでに進行して手遅れになるケースが増えていると
いうことです。

がんは小さな状態が長く続き、それが次第に大きくなりますが、その小さな状態のときに
早期発見して抗がん剤や放射線治療を行うことで治せる確率が高くなりますが、進行がん
の場合には外科切除になり、大きすぎると手術も難しく手遅れになります。

ワクチンががんの進行を早めるというのはこれまで何度も取り上げてきましたが、接種2年
経過してようやくその兆候が出てきたように思います。

そのため、ワクチン接種者は早めに定期的に医療機関を受診した方が良いだろうと思います。

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